Marketing Cloud EngagementでLINEを送るときの契約と戻る数字

Marketing Cloud EngagementでLINEを送るのはGroupConnectとJourney Builder。契約と登録、送れるものの上限、費用の数え方、送った後に戻る数字と戻らない数字を公式の文書で確かめました。

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この記事の要点

  1. Marketing Cloud Engagement(MCE)で LINE を送るのは、GroupConnect と、Journey Builder の LINE メッセージアクティビティです。MCE の担当者に LINE チャネルを有効にしてもらい、LINE Developers のチャネルIDとチャネルシークレットを MCE のセットアップに登録して使い始めます。
  2. 費用は2か所で数えます。Journey Builder や GroupConnect の送信メッセージで送った分は LINE公式アカウントの料金プランの通数(送信対象の人数)に入る見込みで、フォローメッセージと自動応答の扱いは担当者に確かめます。MCE の側は、Salesforce のナレッジ記事で1通あたり3 Super Messages とされています。
  3. 送った後に MCE のレポートとデータビューで見られるのは、対象の人数や届いた数などの配信の件数です。開封を人ごとに知る方法は LINE にありません。誰が押したかは、リンクに会員ごとの識別子を付けて自社で記録します。

MCE から LINE を送るとき、何が行き来するか

Marketing Cloud EngagementGroupConnect・Journey Builder
←↑チャネルID・チャネルシークレット(MCE に登録)
→↓メッセージを送る
←↑友だち追加・オプトアウト・受信したメッセージ
LINE のチャネルLINE公式アカウントの Messaging API
→↓メッセージが届く
←↑開封・タップ(LINE の統計は集計だけ)
友だち会員の LINE

費用は2か所:LINE公式アカウントの通数(送信対象の人数)と、MCE の Super Messages(1通あたり3)

MCE に人ごとに戻らないもの:開封。クリックはリンク先の自社のページで記録する

出典:Salesforce ヘルプ「GroupConnect の使用開始」・「Opt-ins and Opt-outs」、Salesforce ナレッジ記事「GroupConnect LINE API Retirement」、LINE Developers「Messaging APIの料金」・「よくある質問」

Marketing Cloud Engagement(以下 MCE)から LINE を送る道は、MCE の Mobile Studio にある GroupConnect と、Journey Builder の LINE メッセージアクティビティです。使うには、MCE のアカウントで LINE チャネルを有効にしてもらう Salesforce との契約と、LINE公式アカウントの側の契約の2つが要り、費用もそれぞれの側で数えます。送った後に MCE のレポートとデータビューで分かるのは配信の件数までで、誰が開いたかは人ごとには戻りません。

当社は LINE公式アカウントの運用と、LINE とほかのシステムとの連携を支援している会社です。この記事は、MCE で LINE も送りたいマーケティングの担当者と MCE の管理者に向けて書いています。Salesforce の案内と LINE の文書は別々に読むことになり、契約・費用・送った後の数字が1か所にまとまっていないので、Salesforce のヘルプとナレッジ記事、LINE Developers の文書を突き合わせて、その3つを1つの流れで並べます。当社には MCE の環境がないので、接続を当社で試したものではなく、公式の文書で確かめた範囲です。LINE の側では2026年10月1日に追加メッセージの単価が変わったので、費用の見込みは改定後の単価で立てます。

MCE 以外の CRM・MA が LINE をどう扱うかの比較は「LINE×CRM・MA連携の公式対応を10社で調べた」に、会員と LINE のユーザーIDを結ぶ方法と、GroupConnect の連絡先の ContactKey を会員にそろえる手順は「Salesforceを会員・顧客基盤にする」に書いています。Salesforce で LINE の問い合わせの会話を受ける仕組み(Enhanced LINE)はSalesforce と LINE の連携の記事に、MCE 本体の費用はMarketing Cloud の導入費用の記事に任せ、ここでは扱いません。

例は1つにします。架空の雑貨店「デモ商会」が、最終来店から60日以上たち、キッチン用品をよく買うゴールド会員に、Journey Builder で LINE のクーポンを送る場面です(説明のための架空の例で、後で触る当社のデモと同じ条件です)。

契約は2つ:Salesforce の LINE パッケージと、LINE公式アカウント

MCE の価格ページは、エディションごとの月額(組織ごと・年間契約)と、含まれる連絡先やメールの数を載せていますが、LINE・GroupConnect・Super Messages の語は出てきません(Marketing Cloud Engagement の価格ページ)。LINE の条件は、Journey Builder の案内とナレッジ記事で確かめます。

Journey Builder で LINE のメッセージを作るには、アカウントで LINE チャネルが有効になっている必要があり、入手のしかたは MCE の担当者に問い合わせるよう案内されています(Salesforce ヘルプ「Journey Builder でのマルチコンテンツメッセージ LINE アクティビティの作成」)。

その中身を書いているのが、ナレッジ記事「GroupConnect LINE API Retirement」(公開日は2026年5月29日)です。Salesforce が LINE の API の利用を代わりに販売していた GroupConnect LINE API SKU は、LINE の料金体系の変更を受けて2020年3月31日に終わりました。今の形の Transactional パッケージでは、LINE のチャネルとメッセージの費用はすべて「registered LINE agent」(記事の表記)から買い、Marketing Cloud から送る費用は1通あたり3 Super Messages です。LINE を送り続けるには、LINE のチャネルを用意したうえで、Salesforce の担当チームにアカウントを LINE Transactional パッケージへ切り替えるよう頼む、という手順です(Salesforce ナレッジ記事)。

つまり、デモ商会が LINE を送るには、Salesforce との契約で LINE を有効にしてもらうことと、LINE公式アカウントを持って LINE の側の費用を払うことの両方が要ります。日本で LINE公式アカウントを、どの窓口とどの料金プランで契約すればこの条件に合うかは、切り替えを頼むときに担当者に確かめます。

LINE を送るために、誰に何を頼み、何を用意するか

Salesforce に頼むこと

MCE の担当者・担当チーム

  • アカウントで LINE チャネルを有効にする
  • LINE Transactional パッケージへ切り替える
  • 1通あたり3 Super Messages の数え方が自社の契約でも同じか確かめる

請求:MCE の契約(Super Messages・連絡先の数)

LINE の側で用意すること

LINE公式アカウント・LINE Developers

  • LINE公式アカウントと料金プラン
  • Messaging API のチャネル(チャネルID・チャネルシークレット)
  • チャネルを置くプロバイダー

請求:LINE公式アカウントの料金プラン(送った通数)

契約の窓口:ナレッジ記事は registered LINE agent。日本でどこかは担当者に確認

出典:Salesforce ナレッジ記事「GroupConnect LINE API Retirement」、Salesforce ヘルプ「マルチコンテンツメッセージ LINE アクティビティの作成」、LINE Developers「Messaging APIの料金」

接続:チャネルIDとチャネルシークレットを、MCE のセットアップに登録する

つなぐ手順は短く、GroupConnect の管理権限を持つ人が MCE のセットアップで行います。先に LINE Developers コンソールで、Messaging API のチャネルのチャネルIDとチャネルシークレットを控えておきます。アプリスイッチャーで名前の上にマウスを置いて[セットアップ]を開き、「LINE」を検索して[新規登録]を押し、チャネルID、チャネルの名前、チャネルシークレットを入れて[保存]します。登録してからメッセージを送れるようになるまで、最大30分かかることがあります(「GroupConnect の使用開始」)。

GroupConnect に LINE チャネルを登録するときの項目
項目入れる値どこで確かめるか間違えると
LINE チャネル IDMessaging API のチャネルのチャネルIDLINE Developers コンソールの[チャネル基本設定]後から変えられない。間違えたら、そのチャネルを非アクティブにして作り直す
LINE チャネルの名前MCE の中で見分けるための名前MCE の中だけの呼び名後から編集できる
LINE チャネルシークレット同じチャネルのチャネルシークレットLINE Developers コンソールの[チャネル基本設定]チャネルIDと違い、編集できない値には挙げられていない

出典:Salesforce ヘルプ「GroupConnect の使用開始」・「LINE チャネルの編集または非アクティブ化」。項目名は日本語版の表記です。

チャネルを止めるときにも注意があります。動いているジャーニーやオートメーションがあるチャネルを非アクティブにするとエラーになり、非アクティブにしたチャネルは元に戻せません。編集と非アクティブ化は、[セットアップ]で「GroupConnect」を検索して開く画面で行います(「LINE チャネルの編集または非アクティブ化」)。チャネルIDを打ち間違えて作り直すときも、ジャーニーに組み込む前に気づけば、この注意に当たらずに済みます。

登録する前に、LINE の側で2つ確かめておきます。1つ目は、そのチャネルを置いたプロバイダー(LINE Developers でチャネルを束ねる単位)です。LINE のユーザーIDは、同じ人でもプロバイダーごとに別の値になり、同じプロバイダーならチャネルの種類によらず同じ値です(LINE Developers「ユーザーIDを取得する」)。会員と LINE を LINEログインで結ぶつもりなら、LINEログインのチャネルと、GroupConnect に登録する Messaging API のチャネルを同じプロバイダーに置きます。結び方と、その後に ContactKey をそろえる手順は「Salesforceを会員・顧客基盤にする」にあります。

2つ目は Webhook です。GroupConnect は、友だち追加した人に送るフォローメッセージ、届いたメッセージへの自動応答、オプトインとオプトアウトを扱い、オプトアウトはメッセージングアプリから GroupConnect に伝えられます(「GroupConnect のメッセージの種別」・「Opt-ins and Opt-outs」)。LINE の側で友だち追加・ブロック・メッセージの受信を知らせるのは、チャネルの Webhook URL に送られる Webhook イベントで(LINE Developers「メッセージ(Webhook)を受信する」)、1つのチャネルに設定できる Webhook URL の送り先は1つだけです(LINE Developers「よくある質問」)。GroupConnect の使用開始の手順で入れるのはチャネルIDとチャネルシークレットで、Webhook URL の扱いは手順に含まれていません。同じ Salesforce でも、問い合わせを受ける Enhanced LINE の手順では、チャネルアクセストークンも Salesforce に入れ、Salesforce の画面に出る Webhook URL を LINE Developers コンソールに貼って、[Webhookの利用](Salesforce のヘルプでは Use webhook)をオンにします(「Create a LINE Messaging Channel」)。送り先が1つなので、今そのチャネルで、LINE配信ツールや自社の仕組みが Webhook を受けているなら、GroupConnect に登録した後に Webhook URL がどこを向くかを、登録の前に担当者に確かめます。

誰が・どの画面で、何をするか

LINE の管理者LINE Developers コンソール
[チャネル基本設定]チャネルID・チャネルシークレットを控える
プロバイダー会員と結ぶ LINEログインのチャネルと同じか確かめる
[Messaging API設定]Webhook URL が今どこを向いているか見る
MCE の担当者Salesforce との契約
LINE チャネルアカウントで有効にしてもらう
パッケージLINE Transactional に切り替えてもらう
MCE の管理者MCE の[セットアップ]
「LINE」を検索[新規登録]でチャネルID・名前・チャネルシークレット
[保存]の後送れるまで最大30分
マーケティングの担当Journey Builder
データエクステンションcontact key が主キーで、LINE アドレス ID が付いている
LINE メッセージアクティビティ[メッセージ設定]で LINE チャネルを選ぶ

出典:Salesforce ヘルプ「GroupConnect の使用開始」・「マルチコンテンツメッセージ LINE アクティビティの作成」、ナレッジ記事「GroupConnect LINE API Retirement」、LINE Developers「ユーザーIDを取得する」・「よくある質問」

そのチャネルを GroupConnect に登録してよいか

1

会員と結ぶ LINEログインのチャネルと、同じプロバイダーにあるか

ユーザーIDはプロバイダーごとに別の値になる

2

そのチャネルの Webhook を、ほかの仕組みが受けていないか

Webhook URL の送り先は1チャネルに1つ

3

チャネルIDを[チャネル基本設定]から写したか

MCE では後からチャネルIDを変えられない

3つとも確かめたセットアップで[新規登録]に進む
どれかが分からないプロバイダーを決め直すか、Webhook の向きを担当者に確かめてから登録する

出典:LINE Developers「ユーザーIDを取得する」・「よくある質問」、Salesforce ヘルプ「LINE チャネルの編集または非アクティブ化」

送れるもの:Journey Builder の上限は LINE の仕様より狭い

Journey Builder で送るときは、ジャーニーに LINE メッセージアクティビティを置きます。ジャーニーの開始に使うデータエクステンションは、contact key を主キーにして登録者キーに関連付け、その contact key に LINE アドレス ID が結び付いている必要があります。LINE と、Push・Inbox のアクティビティは同じジャーニーに入れられず、メールや SMS を同じジャーニーで送るなら、データエクステンションにメールとモバイルの属性を持たせます(マルチコンテンツの案内)。デモ商会の例なら、条件に合うゴールド会員を抜き出したデータエクステンションの、一人ひとりの contact key に LINE アドレス ID が付いていることが前提です。

メッセージの形は、2つのテンプレートから選びます。マルチコンテンツメッセージは、テキスト・画像・動画・音声・イメージマップ・スタンプを1通に5つまで組み合わせます(同じ案内)。カルーセルは、1つのカルーセルに10件までのメッセージを並べ、それぞれに画像・タイトル・本文と、URL に飛ぶボタンを1〜3個置きます。カルーセルの各メッセージは、画像・ボタン・項目の数をそろえる必要があります(「Journey Builder でのカルーセル LINE アクティビティの作成」)。Content Builder で作ったカルーセルを、Journey Builder の LINE メッセージアクティビティで選ぶこともできます(Content Builder のカルーセルの案内)。

GroupConnect の画面で作るメッセージには、友だち追加した人に送るフォローメッセージ(アカウントごとに有効にできるのは1つで、属性を聞いて連絡先に残せる)、連絡先を選んで送る送信メッセージ、届いたメッセージに返す応答メッセージがあります。応答メッセージはキーワードで50件まで決められ、最初に合ったものだけを返します(「Prompt a Contact to Follow Your Account」・「Respond Automatically to Messages」・「Send a Message to a Contact」)。

上限の値を MCE の案内と LINE の Messaging API の仕様で並べると、Journey Builder で作るメッセージの上限(テキスト2,000文字、画像の URL 1,000文字など)は、LINE の仕様(テキスト5,000文字、画像の URL 2,000文字)より狭くなっています。Journey Builder で作る人は、LINE の仕様ではなく Journey Builder の上限に合わせて文と画像を用意します。GroupConnect のテンプレートの案内は、1通1,024文字と JPEG 200KB を LINE アプリの上限として挙げていて、今の LINE の仕様(テキスト5,000文字、画像10MB)とは値が違います。GroupConnect で長い文や大きな画像を使うときは、どこまで送れるかをテスト送信で確かめます。

LINE のメッセージの上限(MCE の案内と LINE の仕様)
項目GroupConnect の案内の値Journey Builder(マルチコンテンツ)Journey Builder(カルーセル)LINE の Messaging API
テキスト1通に1,024文字(LINE アプリの上限として挙げられた値。今の LINE の仕様とは違う)2,000文字タイトル40文字、本文60文字テキストは5,000文字。カルーセルはタイトル40文字、本文は画像かタイトルがあれば60文字・無ければ120文字
画像JPEG で200KB まで(同じく LINE アプリの上限として)。差し込みの画像(Dynamic Image)は1024×1024px の JPEG までJPEG で幅1024px まで。URL は1,000文字までJPEG か PNG で幅1024px まで。URL は1,000文字までJPEG か PNG で10MB まで、URL は2,000文字まで。カルーセルの画像は幅1024px まで
動画・音声テンプレートの項目に無い1分か10MB 未満に収め、3MB を超えるなら URL で指定―動画は mp4、音声は mp3 か m4a で、どちらも200MB まで
イメージマップ―(リッチメッセージは画像と URL の組み合わせ。寸法の値は無い)1040×1040px の画像―基本の画像の幅は1040px
まとめて送れる数―1通に5要素まで1つのカルーセルに10件、ボタンは1〜3個(ラベル20文字)1回の送信でメッセージオブジェクト5件まで。カルーセルは10列、アクションは3つまで

出典:Salesforce ヘルプ「Send a Message to a Contact」・「マルチコンテンツメッセージ LINE アクティビティの作成」・「Journey Builder でのカルーセル LINE アクティビティの作成」、LINE Developers「Messaging APIリファレンス」のテキストメッセージ・動画・音声メッセージ・イメージマップメッセージ・カルーセルのカラム・プッシュメッセージ

テキストの上限(文字数)

Journey Builder の上限は LINE の仕様より狭い。GroupConnect の案内の値は今の LINE の仕様と違う

GroupConnect の案内(LINE アプリの上限として)1,024
Journey Builder のマルチコンテンツ(画面の上限)2,000
LINE の Messaging API5,000

出典:Salesforce ヘルプ「Send a Message to a Contact」・「マルチコンテンツメッセージ LINE アクティビティの作成」、LINE Developers「Messaging APIリファレンス」。LINE の文字数は UTF-16 の符号単位で数え、絵文字などは複数文字になることがあります。

費用:LINE の通数と、MCE の Super Messages を別々に数える

デモ商会がゴールド会員にクーポンを1回送ると、費用は2か所で数えます。

LINE の側では、Messaging API のプッシュ・マルチキャスト・ブロードキャスト・ナローキャストで送った分が、LINE公式アカウントの料金プランの通数に数えられ、応答メッセージは数えません。数えるのは送信対象になった人数で、1回の送信に入れたメッセージオブジェクトの数は通数に影響せず、ブロックしている人など実際には届かない宛先は数えません。当月に送れる上限を超えて送ろうとすると、LINE はエラーを返し、そのメッセージは送られません(LINE Developers「Messaging APIの料金」)。

MCE が LINE の API のどれ(プッシュかマルチキャストかなど)で送っているか、マルチコンテンツの5要素を1回の送信にまとめているかは、Salesforce の案内からは読み取れません(GroupConnect の送信の手順にある「送信方法を選択」とは別の話です)。LINE の数え方は人数単位なので、1回の送信にまとまっていれば、5要素のメッセージでも1人に1通です。GroupConnect のフォローメッセージや自動応答が、通数に数えない応答メッセージで送られるかも同じです。そこで自社の数え方は、テスト送信の前後で LINE Official Account Manager か、Messaging API の「当月のメッセージ利用状況を取得する」(概算で、LINE Official Account Manager から送った数も含む)で確かめます。

MCE の側は、上のナレッジ記事のとおり1通あたり3 Super Messages です。Super Messages の単価や、契約に含まれる量は MCE の価格ページに載っていないので、自社の契約書か担当者で確かめます。もう1つ、MCE の契約には連絡先の数の枠があり、価格ページはエディションごとに含まれる連絡先の数を載せています。LINE の友だちは GroupConnect の連絡先になり、既にある LINE アドレス ID に新しい ContactKey を取り込むと、課金の対象になる連絡先の数は必ず増えます(「GroupConnect への連絡先の追加」)。残った古い ContactKey の片付け方は「Salesforceを会員・顧客基盤にする」に書いています。

LINE の追加メッセージの単価は2026年10月1日に変わりました。新旧の単価は料金改定の記事に、月の配信通数でどのプランを選ぶかは料金プランの記事にあります。

1回の配信で、どこで何を数えるか

LINE の側へ(契約の窓口は担当者に確認)

LINE公式アカウントの通数

  • 送信対象になった人数で数える
  • メッセージオブジェクトの数は影響しない
  • 届かない宛先は数えない

上限を超えると:エラーで送られない

Salesforce へ

Super Messages

  • 1通あたり3(ナレッジ記事)
  • 単価と含まれる量は価格ページに無い

確かめる所:契約書・担当者

Salesforce へ

連絡先の数

  • LINE の友だちは GroupConnect の連絡先になる
  • 既にある LINE アドレス ID に新しい ContactKey を取り込むと必ず増える

片付け:孤立した連絡先を定期的に消す

出典:LINE Developers「Messaging APIの料金」、Salesforce ナレッジ記事「GroupConnect LINE API Retirement」、Salesforce ヘルプ「GroupConnect への連絡先の追加」・「Data View: GroupConnect Contact Subscriptions」、MCE の価格ページ

送った後に戻る数字:MCE のレポートには配信の件数、開封は人ごとには戻らない

契約の前に決めておきたいのは、ここです。デモ商会がクーポンを送った後に知りたいのは、誰が開き、誰が押し、誰が来店したかですが、MCE に戻るのはその一部です。

MCE の Analytics Builder には、GroupConnect のレポートが4つあります。LINE Outbound Message は友だちに送った送信メッセージの要約で、届いた数を含みます。LINE Triggered Sends Summary はフォローメッセージと応答メッセージを何人に送ったか、Mobile Chat Messaging Summary はチャットメッセージングの API で LINE と Facebook Messenger に送ったメッセージの最後の状態とエラー、Mobile Chat Messaging Journey Builder Activity Summary は Journey Builder の LINE アクティビティで送ったメッセージの種類と名前、対象の人数、届いた数を見るレポートです(「GroupConnect レポート」と、そこから開く各レポートの案内)。デモ商会のジャーニーなら、ゴールド会員の何人を対象にし、何人に届いたかがここで分かります。

人ごとのデータとしては、データビュー _MobileLineAddressContactSubscriptionView で、今の友だちと、友だちになった日時(時刻は米国中部標準時)を毎日取り出せます。使う前に、業務ルール SYSTEM_DATA_VIEWS を1にし、ビジネスユニットのユーザーが一度 GroupConnect のアプリを開いてビューを作ります。ブロックした人は、日ごとの一覧を比べて、消えた人として見つけます(「Data View: GroupConnect Contact Subscriptions」)。データビューの一覧で GroupConnect の名前が付いているのは、これと孤立した連絡先のビューの2つで、LINE の開封やクリックを人ごとに持つビューは一覧に見当たりません(「Data Views」)。このほか、実行中のジャーニーのキャンバスでモバイルメッセージの活動を押すとパフォーマンスの総計値が見られ、LINE メッセージの追跡は GroupConnect の[概要]画面でもできます(「モバイル活動追跡」)。そこに LINE でどの数字が出るかは、担当者に画面で見せてもらうと早く確かめられます。

LINE の側にも、人ごとの開封はありません。LINE Developers のよくある質問は、ユーザーがメッセージを読んだかを確かめる方法は Messaging API では提供していない、と答えています(LINE Developers「よくある質問」)。LINE が出す統計は集計した値です。プッシュとマルチキャストでは、開封や URL のタップの統計は通常は取れず、送るときにユニット名を付けた分だけ、ユニットごとに開いた人数・URL をタップした人数・動画や音声を再生した人数が取れます。値が20未満のとき、20以上でもそのイベントを起こした実人数が20人未満のときは null になり、数値には誤差が含まれることがあります。ナローキャストとブロードキャストは、送信ごとの統計を取れます(LINE Developers「送信したメッセージの統計情報を取得する」)。送信ごとの統計が更新されるのは、送ってから14日間です(Messaging APIリファレンス)。

MCE の LINE の送信にユニット名を付ける設定は、確かめた案内の中には見当たりません。MCE から送った分の統計を LINE の側で取れるかは、担当者に確かめる項目です。LINE が開封やクリックをどう数えるかは「LINE公式アカウントの分析の見方」に書いています。

だから、誰が押したかは自社で記録します。GroupConnect のリッチメッセージのリンクは AMPscript でカスタマイズでき、Journey Builder のカルーセルでもすべての項目で AMPscript を使えます(「Send a Message to a Contact」・「Journey Builder でのカルーセル LINE アクティビティの作成」)。リンクに会員ごとの識別子を付け、飛んだ先の自社のページでその識別子を記録すれば、クリックを会員ごとに台帳へ戻せます。来店や購入は、自社の POS や EC にある記録を会員番号で結びます。識別子に会員番号をそのまま使うかは、URL が転送されることもある前提で決めます。

送った後、どこに何が残るか

MCE に戻る

レポート・データビュー

  • 対象の人数・届いた数(Journey Builder のレポート)
  • フォロー・応答を送った人数
  • 今の友だちと、友だちになった日時
  • ブロック(日ごとの一覧の差で見る)
  • キャンバス・[概要]画面の追跡(LINE で出る数字はヘルプに無い)

LINE の統計(集計だけ)

LINE の Messaging API

  • 開いた人数・タップした人数(ユニット名を付けた送信か、送信ごと)
  • 20未満は null
  • 人は特定できない

自社で記録する(人ごと)

リンク先のページ・POS・EC

  • リンクに会員ごとの識別子を付けてクリックを記録
  • 来店・購入を会員番号で結ぶ

人ごとに知る方法が無いもの:開封(LINE Developers「よくある質問」)

出典:Salesforce ヘルプ「GroupConnect レポート」・「Data View: GroupConnect Contact Subscriptions」・「モバイル活動追跡」、LINE Developers「送信したメッセージの統計情報を取得する」・「よくある質問」

このうち、LINE の統計と自社の記録の違いは、架空の会社・データで作った当社のデモ「LINE×CRM連携の流れ」で確かめられます。デモの配信は Messaging API で直接送る形で、MCE の画面や MCE のレポートにあたるものはありません。見てほしいのは、送った後に会員台帳の「開封」「クリック」「来店・購入」の欄がどう埋まるかです。

試す手順

  1. スマホ画面のメニュー「会員連携」を押し、[連携する]を押します。
  2. [次へ:属性で対象を選ぶ]で条件(ゴールド・60日以上前・キッチン)をそのままにして進み、[次へ:配信する]で[3人に送る]を押します。
  3. 届いたメッセージの[クーポンを見る]を押し、続けて[お店での購入を記録する(POSのイメージ)]を押します。
  4. 会員台帳(CRMのイメージ)の「クリック」と「来店・購入」は埋まり、「開封」は「(戻らない)」のままです。「開封(LINEの統計。20未満は出ない)」は「出ない」と表示されます。

枠の中はスクロールできます。画面いっぱいで試すときは別のタブで開く。

統計情報の値が20未満のときなどに null になることは、デモの画面に出典つきで書いてある LINE の仕様です。会社・会員・ランク・購入の記録と、自社のログイン画面は、デモのための架空のものです。

GroupConnect が向かない使い方

LINE の問い合わせを担当者が受けて返す用途には、GroupConnect は向きません。GroupConnect が届いたメッセージに返すのは、キーワードで決めた自動応答です。担当者が LINE の会話を受けるのは Agentforce Service・Sales Cloud の Messaging(Enhanced LINE)で、こちらは LINE のチャネルの Webhook URL を Salesforce に向けます。同じチャネルを Enhanced LINE と GroupConnect の両方につなぐつもりなら、Webhook の送り先が1つであることを踏まえて、組み方を担当者に確かめます。Enhanced LINE の対象のエディションとアドオンは調査記事とSalesforce と LINE の連携の記事に書いています。

MCE のアプリのプッシュ通知(Push・Inbox)と LINE は、同じジャーニーに入れられません。アプリと LINE の両方に送るなら、ジャーニーを分けます。これから Marketing Cloud Next への移行を考えているなら、Salesforce の「Supported Editions for Messaging」で Marketing Cloud Next が出てくるのは Unified WhatsApp の行で、LINE の行には入っていないことも見ておきます(同ページ)。

まず担当者に聞く3つと、LINE Developers で見る2つ

MCE の担当者に聞くのは3つです。1つ目は、アカウントで LINE チャネルを有効にし、LINE Transactional パッケージにするときの条件で、Super Messages の数え方と、LINE公式アカウントをどの窓口で契約すればよいかを含めます。2つ目は、GroupConnect に登録したチャネルの Webhook がどこを向くかで、同じチャネルを Enhanced LINE にもつなぐつもりなら、それも伝えます。3つ目は、MCE が LINE の API のどれ(プッシュかマルチキャストかなど)で送るか、ジャーニーのキャンバスと GroupConnect の[概要]画面に LINE で何の数字が出るか、フォローメッセージと自動応答が LINE の応答メッセージで送られるか、LINE の統計を取るためのユニット名を送信に付けられるか、です。どれも答えによって、LINE の通数と、送った後に取れる数字が変わります。LINE Developers コンソールでは、登録するつもりのチャネルのプロバイダーと、[Messaging API設定]の Webhook URL が今どこを向いているかを見ておきます。

当社のLINE運用・伴走支援では、LINE の側の設計として、どのアカウントとチャネルを使うか、通数の見込み、会員とつなぐユーザーIDとクリックの記録の持ち方を整理するところからお手伝いできます。LINE と今の顧客管理のつなぎ方と費用の全体は「LINEと今の顧客管理をつなぐ3つの作り方と、費用が決まる所」にあります。

調べ方:2026年10月14日に、Salesforce ヘルプ(英語版で内容を読み、画面と手順の名前は日本語版の表記に合わせた)・Salesforce のナレッジ記事・MCE の価格ページと、LINE Developers の文書・Messaging API リファレンスを開いて確かめました。当社に MCE の環境はなく、画面の操作は試していません。二次記事は使っていません。デモにある LINE の仕様(統計情報の null)は、LINE Developers の文書で確かめたものです。

LINE運用・伴走支援

LINE公式アカウントの友だち獲得の設計、セグメント配信・ステップ配信・リッチメニューの構築、自動応答、CRM/MAや基幹データとの連携までを支援します。

AT
aurant technologies 編集

上場企業からスタートアップまで、数多くのデータ分析基盤構築・AI導入プロジェクトを主導。単なる技術提供にとどまらず、MA/CRM(Salesforce, Hubspot, kintone, LINE)導入によるマーケティング最適化やバックオフィス業務の自動化など、常に「事業数値(売上・利益)」に直結する改善実績多数。

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「LINE公式アカウント 運用改善ガイド」

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