LINEで会社名やメールを聞くフォームはどう作るか|回答が誰のものか分かる作り方
LINEで会社名やメールを聞くとき、回答が誰のものか分かるのは、回答とユーザーIDが、LINEの中か自社のサーバーで結ばれる作り方です。CRMオプションのフォーム・LIFF・Googleフォームを比べ、リサーチが使えない理由も示します。
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この記事の要点
- 回答を「誰の回答か」分かる形で残せるのは、回答と LINE のユーザーIDが、LINE の中か、自社のサーバーで確かめた形で結ばれる作り方です。回答を LINE の配信に使うなら CRMオプションのフォーム(月額5,000円・税別、認証済アカウントなどの条件あり)、自社の顧客管理に入れるなら LIFF で作るフォームです。LIFF のフォームでは、送った人の IDトークンをサーバーで検証します。
- 標準の機能のリサーチは、意見を集める機能です。取得できる属性は原則として性別・年齢・居住地で、それ以外の個人情報の取得を目的とした質問は設定できません。ダウンロードのデータにも、回答者のアカウント名などは出ません。Google フォームのリンクを送る形は、LINE の友だちとは結ばれません。事前入力のリンクにユーザーIDを書き込んでも、その値は LINE が確かめたものではありません。
- メールアドレスは LINEログイン(LIFF を含む)の email のスコープでも受け取れますが、メールアドレス取得権限の申請が要り、そのアドレスで連絡するには事前に本人の同意が要ります。会社名はどのスコープでも受け取れないので、どの作り方でもフォームの欄で聞きます。
4つの作り方は、回答とユーザーIDがどこで結ばれるかで分かれる
分かれ目は、回答と LINE のユーザーIDを、どこで誰が結ぶか
リサーチ
LINE公式アカウントの標準の機能
ダウンロードのデータ
誰の回答か:回答者のアカウント名などは表示されない
向く使い方:友だちの意見を集める
CRMオプションのフォーム
有料のオプション。LINE の中で結ばれる
回答が入る先
誰の回答か:回答がユーザーリストの顧客に結ばれる
向く使い方:回答でタグを付け、LINE の配信を分ける
LIFF のフォーム
自社で作る。自社のサーバーで確かめて結ぶ
サーバーに届くもの
検証して得るもの
誰の回答か:IDトークンを検証して、送った人のユーザーIDと結ぶ
向く使い方:回答をユーザーIDと一緒に自社の顧客管理へ入れる
Google フォームなど
外部のサービス
手がかり
事前入力のリンクに書いた値
誰の回答か:LINE の友だちとは、確かめた形では結ばれない
向く使い方:メールアドレスで人を見分けてよいとき
出典:LINEヤフー for Business のよくあるご質問「リサーチ機能で独自の属性情報を取得できますか」・マニュアル「フォーム」・「CRMオプション」、LINE Developers「LIFFアプリおよびサーバーでユーザー情報を使用する」、Google ドキュメント エディタ ヘルプ「フォームを公開して回答者と共有する」。4つに分けたのは当社の整理
LINE公式アカウントで会社名やメールアドレスを聞くとき、回答を「誰の回答か」分かる形で残せるのは、回答と LINE のユーザーIDが、LINE の中か、自社のサーバーで確かめた形で結ばれる作り方です。回答を LINE の配信に使うなら CRMオプションのフォーム、自社の顧客管理に人ごとに入れるなら、LIFF で作るフォームで送った人の IDトークンを検証する形になります。標準の機能のリサーチは意見を集める機能で、個人情報の取得を目的とした質問は設定できないため、名乗ってもらう入口には使えません。Google フォームのリンクを送る形は手軽ですが、LINE の友だちとは結ばれません。
Salesforce を使う会社から、「LINE で名乗った見込み客を Salesforce に入れたい」と相談を受けたことがあります。LINE公式アカウントの運用と、LINE とほかのシステムとの連携を支援している当社は、そのとき、名乗ってもらう入口を LINE の中のフォームにして、回答を定期的に CSV で取り込む形を提案しました(判断の理由は「LINEの見込み客をSalesforceへ入れるのは、API連携か、定期のCSV取り込みか」)。入口をフォームにすると決めると、次に要るのは、どの作り方なら回答が誰のものか分かるかの見分けです。この記事では、それを LINEヤフーと LINE Developers の公式の資料で、作り方ごとに同じ項目で並べます。
扱うのはフォームの作り方の選び方です。リサーチの画面ごとの作り方は「リサーチ(アンケート)の作り方」に書いています。問い合わせを Salesforce のリードにするときの項目・IDトークンの検証・重複・割り当ては「LINEで受けた問い合わせを Salesforce のリードにする」、聞く項目の決め方と、個人情報保護法・LINE の規約で要ることは「LINE公式アカウントの個人情報収集」に書いたので、ここでは繰り返しません。説明には、架空の設計事務所「みどり設計」を1つだけ使います。LINE公式アカウントで資料請求をしたい人に、会社名・メールアドレス・相談の種類を答えてもらう、という設定で、記事の中ほどに埋め込んだ当社のデモと同じ架空の会社です。
「誰の回答か」は、回答と LINE のユーザーIDがどこで結ばれるかで決まる
LINE で人を見分けるのに使える値はユーザーIDです。ユーザーIDは、LINE で登録している表示名や、友だち検索に使う LINE ID とは別の値で、プロバイダー(LINE Developers でチャネルをまとめる単位)ごとに別の値になります(ユーザーIDを取得する)。利用者が LINE のアカウントを削除しない限り変わらず、機種変更でアカウントを引き継いでも同じです(LINE Developers「よくある質問」)。
みどり設計のフォームに会社名・メールアドレス・相談の種類が入っても、それだけでは、LINE のどの友だちの回答かは分かりません。誰の回答か分かるというのは、その回答が、送った人のユーザーIDと一緒に残っていることです。作り方の違いは、その結びつきを誰が作り、誰が確かめるかにあります。上の図の4つを、次の表で同じ項目に沿って並べます。
4つの作り方を、ユーザーIDとの結び方・形式・上限・費用・同意で並べる
比べる項目は、ユーザーIDと結ばれるか、書き出せる形式、上限、費用、同意の取り方の5つです。公式の資料の文言だけで埋め、確かめられなかった欄は「見当たらない」と書いています。Google フォームは、リンクだけを送る形と、事前入力のリンクにユーザーIDを書く形の2行に分けました。LINE配信ツール・拡張ツールのフォームは製品ごとに違うため表に入れていませんが、同じ項目で確かめられます。
| 作り方 | ユーザーIDと結ばれるか | 書き出せる形式 | 上限 | 費用 | 同意の取り方 |
|---|---|---|---|---|---|
| リサーチ(LINE公式アカウントの標準の機能) | ダウンロードのデータでは回答者ごとの回答内容が見られるが、回答者のアカウント名などは表示されない | Excel(1ユーザー1行) | 取得できる属性は原則として性別・年齢・居住地で、それ以外の個人情報の取得を目的とした質問は設定できない。質問は最大7つ。回答が20件以上集まらないとダウンロードできない。50,000行まで(それ未満でも量によってはダウンロードできない場合がある) | リサーチのマニュアルに料金の記載は見当たらない | 紹介ページで、ユーザーの同意についての表示を選べる |
| CRMオプションのフォーム | 回答はユーザーリストの顧客に結ばれ、回答履歴タブで見られる。CSV の列にユーザーIDが入るかは、マニュアルに見当たらない | CSV(回答結果の画面の「ダウンロード」) | フォームは1,000件、1フォームの質問は100件、選択肢は50件まで。集計は1日1回 | 月額5,000円(税別。チャットProオプションを含む)。認証済アカウントと認証済のビジネスマネージャーの接続、友だち10万人未満が条件。ページの記載では、購入と利用は Web版の管理画面(PC)だけ | 回答同意画面がある。プライバシーポリシーのURLを設定すると、そこにリンクが出る(任意)。同意の取得などは利用者の側で行う |
| LIFF で作るフォーム | IDトークンをサーバーで検証して、送った人のユーザーIDを受け取る | 自社のサーバーに、決めた形で残す | 1つの LINEログインのチャネルに LIFF アプリは30件まで | LINEログインは無料と公式にある。フォームとサーバーの開発・運用は自社 | LIFF アプリを起動したときの権限の同意画面に、チャネルのプライバシーポリシーのURLが出る(認証プロバイダーは必須)。フォームで聞く情報は、別に通知して同意を求める(ユーザーデータポリシー 2.3.1) |
| Google フォーム(リンクを送る) | LINE からユーザーIDを渡す仕組みは、公式の資料に見当たらない | リンクした Google スプレッドシートに保存できる | 開いた Google のヘルプには見当たらない | 開いた Google のヘルプには見当たらない | 開いた Google のヘルプに同意の欄の機能は見当たらない。説明や質問で自社が示す |
| Google フォーム(事前入力のリンクにユーザーIDを書く) | 書いた値は入るが、LINE が確かめた値ではない | 上と同じ | 上と同じ | 上と同じ。ほかに、人ごとのユーザーIDを受け取る仕組み(Webhook など)が要る | 上と同じ |
出典:マニュアル「リサーチ」(2024.10.10 更新)・よくあるご質問「リサーチ機能で独自の属性情報を取得できますか」・マニュアル「フォーム」(2026.10.14 更新)・CRMオプション、LINE Developers「LIFFアプリおよびサーバーでユーザー情報を使用する」・「LIFFアプリをチャネルに追加する」・「LINEログインの概要」・「LINEログインを始める」・「ユーザーIDを取得する」、LINEユーザーデータポリシー、Google ドキュメント エディタ ヘルプ「フォームを公開して回答者と共有する」・「フォームの回答の保存先を選択する」。
表には入れていませんが、LINE の API や LIFF を使う作り方のどれにもかかる決まりが2つあります。1つは、ユーザーIDを含む LINE の情報を外部のサービスに置くとき(フォームのサービスでも、クラウドの顧客管理でも)の扱いです。LINE のユーザーデータポリシーは、ユーザ識別のための内部識別子を「LINEユーザ情報」に含め(1.1)、第三者に開示できる場合を法令に基づく場合と業務委託に限っています(3.4)。Messaging API を使うなら、ポリシーより優先する API利用規約が、運用者を除く第三者への提供を禁じています(第5条第5項第6号、第9項)。委託として扱えるか、API利用規約との重なりも含めて自社で整理する考え方は「LINE公式アカウントの個人情報収集」に書きました。もう1つは、Messaging API で送るメッセージに、自社が実質的に支配管理していないページへのリンクを設定しない、という API利用規約の定めです(第5条第3項)。フォームの種類やユーザーIDを付けるかどうかにかかわらず、リンクを送るときにかかります(LINEユーザーデータポリシー・LINE公式アカウントAPI利用規約)。以下、表の行の順に、みどり設計に当てはめて見ます。
リサーチは意見を集める機能で、名乗ってもらう(個人情報を集める)使い方はできない
みどり設計が資料請求の人に会社名とメールアドレスを聞く使い方は、リサーチではできません。公式のよくある質問は、リサーチで取得できる属性は原則として性別・年齢・居住地に限られ、それ以外の個人情報の取得を目的とした質問は設定できない、としています。この回答は、ダウンロードのデータでは回答者ごとの回答内容が見られる一方、回答者のアカウント名などは表示されない、とも書いています(よくあるご質問「リサーチ機能で独自の属性情報を取得できますか」)。
間違えやすいのは、マニュアルの「1ユーザー1行」という書き方です。行は回答者ごとに分かれていますが、それで LINE のどの友だちの回答かが分かるわけではありません。ほかに、質問は最大7つで、自由回答は未認証アカウントでは使えません。結果は Excel 形式でダウンロードできますが、回答が20件以上集まらないとダウンロードできず、ダウンロードできるのは50,000行までです(マニュアル「リサーチ」)。
リサーチが向くのは、友だちの意見を聞くときです。公式もリサーチページを、LINE ユーザーからの意見を集計・確認できる機能と説明しています(よくあるご質問「リサーチページとは?」)。みどり設計なら、資料の内容への満足度や、相談したいテーマを友だち全体に聞く、といった使い方になります。設定の手順は「リサーチ(アンケート)の作り方」にまとめています。
CRMオプションのフォームは、回答が LINE の中の顧客に結ばれる
みどり設計が CRMオプションのフォームで資料請求を受けると、会社名・メールアドレス・相談の種類の回答が、ユーザーリストの顧客に結ばれて残ります。「フォーム」は有料の CRMオプションの機能の1つで、管理画面の[顧客管理]>[フォーム]から作ります。回答の内容に応じて顧客情報を更新したり、選択式の質問の答えでタグを付けたり外したりでき、回答はフォームの回答結果の画面と、ユーザーリストの回答履歴タブで確かめられます。答えるには LINE の利用が必要で、友だち追加していない人やブロック中の人も回答できます(マニュアル「フォーム」)。相談の種類の選択肢ごとにタグを付けておけば、タグで送る相手を分けたメッセージを、管理画面の中で送れます。
CRMオプションのフォームで、回答が配信に使われるまで
結びつきを作るのは、LINE公式アカウントの管理画面の仕組み
回答結果の集計は1日1回。リアルタイムには反映されない
出典:LINEヤフー for Business のマニュアル「フォーム」・「CRMオプション」
使うには CRMオプションの契約が要ります。スタンダードプランは月額5,000円(税別)で、チャットProオプション(月額3,000円・税別)を含みます。申し込むときに、認証済の LINE公式アカウントと認証済のビジネスマネージャーが接続されている必要があり、申し込めるのは友だちが10万人未満のアカウントだけです。CRMオプションのページには、購入と利用は Web版の管理画面(PC)だけで、管理アプリは今後対応予定とあります(CRMオプション)。同意について同じページは、この機能は利用者が取得・保有する顧客情報を委託に基づいて管理するもので、取得と利用に必要な同意の取得などは利用者の側で行う、としています。
マニュアルを読むと、間違えやすい点が3つあります。1つは、回答結果の集計が1日1回で、リアルタイムには反映されないこと。2つ目は、ユーザーごとの回答回数を「1回のみ」にしても、顧客統合の結果として2回以上の回答が残る場合がある、とマニュアルが断っていること。3つ目は、回答結果を CSV でダウンロードできるものの、CSV の列の説明がマニュアルに無いことです。LINE の中では結ばれていても、LINE の外へ出したときに同じ人を指す値が付いてくるかは、テストの回答で確かめます。
CRMオプションのフォームが向くのは、回答を LINE の配信や対応に使うときです。Salesforce など LINE の外の顧客管理にも入れたいときは、CSV を書き出して取り込む形になり、そのときに同じ人をどう突き合わせるかは「LINEの見込み客をSalesforceへ入れるのは、API連携か、定期のCSV取り込みか」に書きました。CRMオプションでできることと足りないことの全体は「LINE公式アカウントのCRMオプションでできること・足りないこと」にあります。
自社の顧客管理に入れるなら、LIFF のフォームで送った人を確かめる
みどり設計が LIFF(LINE の中で開けるウェブアプリの仕組み)で自社のフォームを作ると、回答を受けた自社のサーバーが、送った人を確かめてから、回答とユーザーIDを一緒に自社の顧客管理に入れられます。公式は、LIFF で取ったプロフィールをそのままサーバーに送らず、IDトークン(またはアクセストークン)をサーバーに送って検証するよう書いています(LIFFアプリおよびサーバーでユーザー情報を使用する)。スコープの選び方、検証の手順、リードの項目への入れ方は「LINEで受けた問い合わせを Salesforce のリードにする」に書きました。
回答をユーザーIDで人に結ぶと何が起きるかは、架空の会社・データで作った当社のデモで確かめられます。みどり設計(架空)の LINE から問い合わせのフォームを送ると、送った人のユーザーIDがフォームと一緒に届き、CRM のリード一覧に反映されます。同意のチェックが無い送信は、CRM に送りません。
デモ「LINEの問い合わせが、CRMのリードになる」を試す手順
- 「送る人(架空)」で「田中 美咲」を選び、「お問い合わせ(フォームを開く)」から、同意にチェックを入れずに「送信する」を押す。「直前の送信の処理の流れ」の「同意の確認」で止まり、リードは増えません。
- もう一度フォームを開き、同意にチェックを入れて「送信する」を押す。照合のキーが「LINEのユーザーID(おすすめ)」のままなら、新しいリードが1行でき、ユーザーIDが入ります。
- もう一度フォームを開き、同意にチェックが入ったまま「送信する」を押す。新しい行は作られず、同じリードの問い合わせの回数が増えます。
枠の中はスクロールできます。画面いっぱいで試すときは、別のタブで開いてください。
照合のキーの切り替え、同意の文言、画面のデータはデモの設定で、ユーザーIDがプロバイダーごとに別の値になることは、デモの画面に出典つきで書いてある LINE の仕様です。
デモでは送った人のユーザーIDが最初から分かっていますが、実際の作りでこの形にするには、上の IDトークンの検証が要ります。新しく作るときは、もう1つ気をつけることがあります。LINE Developers は、LIFF と LINEミニアプリのブランドを統合する予定があるとして、LIFF アプリを新しく作るときは LINEミニアプリとして作ることを勧めています(LIFFアプリをチャネルに追加する)。LIFF のフォームが向くのは、回答を送ったその時に、ユーザーIDと一緒に自社の顧客管理に入れたいときです。LINEログインは無料で使えると公式にあり(LINEログインの概要)、かかるのはフォームとサーバーを作って動かし続ける費用です。作り方ごとの費用の決まり方は「LINEと今の顧客管理をつなぐ3つの作り方と、費用が決まる所」にあります。
Google フォームは、事前入力のリンクにユーザーIDを書いても確かめた値にならない
みどり設計が Google フォームのリンクを LINE のメッセージやリッチメニューで送れば、すぐに資料請求を受けられます。人はフォームに書いてもらったメールアドレスで見分けることになり、回答の内容で LINE の配信を分けることはできません。LINE から外部のフォームにユーザーIDを渡す仕組みは、公式の資料には見当たりません。Messaging API のドキュメントが挙げるユーザーIDの取得方法は、開発者が自分のIDを見る、Webhook から取る、友だち全員のIDを取る、グループや複数人トークのメンバーのIDを取る、の4つで、どれも外部のフォームに渡す仕組みではありません(ユーザーIDを取得する)。Google のヘルプには、回答を1回に制限すると回答者は Google アカウントへのログインが要り、ユーザー名が記録されるのはメールアドレスを収集する設定のときだけ、とあります(「フォームを公開して回答者と共有する」)。Google フォームの側で分かる「誰か」は、LINE の友だちとは別のものです。
間違えやすいのは、Google フォームの「フォームに事前入力する」で作るリンクに、人ごとのユーザーIDを書き込んで送れば結べる、と考えることです。事前入力したリンクは、一部の欄があらかじめ入った状態でフォームを開けるもので(同じヘルプ)、回答はリンクした Google スプレッドシートに保存できます(「フォームの回答の保存先を選択する」)。ただ、リンクに書いた値は、LINE が確かめた値ではありません。リンクを転送された人が開けば、その人の回答が元の人のIDのまま届きます。人ごとのユーザーIDを手元に持つには、Webhook で受け取るなど LINE 側の仕組みも要ります。なお、LIFF の開発ガイドラインは、LIFF の URL についての注意として、ユーザーIDを、URL から外に漏れないよう扱う機密情報に挙げています(LIFFアプリ開発ガイドライン)。外部のフォームの URL について書いたものではありません。
Google フォームを使うとき、誰の回答か分かるか
リンクだけを送る
LINE のメッセージやリッチメニューに Google フォームのリンク
- LINE の友だちとは結ばれない
- 人を見分ける手がかりは、回答者が書いたメールアドレス
向く場面:LINE の配信を回答で分けなくてよいとき
事前入力のリンクにユーザーIDを書く
人ごとに作ったリンクを送る
- 書いた値が入るが、LINE が確かめた値ではない
- 転送されると、別の人の回答が元の人のIDで届く
- 人ごとのユーザーIDを受け取る仕組みも別に要る
代わりに:LINE の友だちと結ぶなら、CRMオプションのフォームか LIFF のフォーム
LIFF のフォームにする
自社のサーバーで受ける
- IDトークンをサーバーで検証して、ユーザーIDと結ぶ
- 回答の置き場所と形を自社で決められる
代わりに要るもの:フォームとサーバーの開発と運用
出典:Google ドキュメント エディタ ヘルプ「フォームを公開して回答者と共有する」・「フォームの回答の保存先を選択する」、LINE Developers「ユーザーIDを取得する」・「LIFFアプリおよびサーバーでユーザー情報を使用する」
Google フォームが向くのは、LINE の友だちと結ばなくてよいときです。みどり設計のように資料請求の人に会社名とメールアドレスを聞くだけなら、ユーザーIDなしで使い、人はメールアドレスで見分ける形でも資料は送れます。LINE の友だちと結ぶ必要が出たら、事前入力のリンクにユーザーIDを書き込む作りに進むのではなく、CRMオプションのフォームか LIFF のフォームに移ります。書いた値を確かめる段が無く、転送されると別の人の回答が元の人のIDで届くからです。
メールアドレスは、フォームで聞くか、LINEログインで受け取るか
LIFF でフォームを作るなら、メールアドレスは、フォームの欄で聞くほかに、LINEログインの email のスコープで、IDトークンの中で受け取る方法もあります。その前に、LINE Developers コンソールでメールアドレス取得権限を申請します。申請は、申請条件に同意し、メールアドレスの取得と利用について利用者に示す文面のスクリーンショットをアップロードして行い、受理されると[メールアドレス取得権限]に「申請済み」と出ます(ウェブアプリにLINEログインを組み込む)。LIFF でも、email のスコープは、LINEログインのチャネルでこの申請をした場合にだけ表示されます(LIFFアプリをチャネルに追加する)。申請の流れと、スコープごとに受け取れる項目は「LINEログインで取得できる情報」に書いています。
受け取れるのは、利用者の LINE アカウントのメールアドレスで、アドレスが変わると同意画面がもう一度表示されます。同意画面の項目は、profile が「メインプロフィール情報 (必須)」、openid が「あなたの内部識別子 (必須)」と出るのに対し、email は「メールアドレス」で、必須の表示がありません。公式は、利用者が権限の付与に同意しない場合も考えて作るよう書いています(ウェブアプリにLINEログインを組み込む)。会社名は、profile・openid・email のどのスコープでも受け取れません。氏名や電話番号は LINE Profile+ に登録された情報として受け取る道がありますが、所定の申請などをした法人ユーザーに限られます(IDトークンからプロフィール情報を取得する)。
メールアドレスを、フォームで聞くか、LINEログインで受け取るか
会社名はどちらでもフォームの欄で聞く
フォームの欄で聞く
どの作り方でも使える
- 営業が連絡に使う会社のメールを、そのまま聞ける
- 打ち間違いがありうる。本人のものとは確かめていない
要るもの:使い道の表示と同意の欄
email のスコープで受け取る
LINEログイン・LIFF のIDトークン
- 先にメールアドレス取得権限の申請が要る
- 受け取るのは LINE アカウントのメールアドレス
- 同意画面の「メールアドレス」に必須の表示が無い
- このアドレスで連絡するには、事前に本人の同意が要る
要るもの:受け取れなかったときに入力してもらう欄
出典:LINE Developers「ウェブアプリにLINEログインを組み込む」・「LIFFアプリをチャネルに追加する」・「IDトークンからプロフィール情報を取得する」、LINEユーザーデータポリシー 3.2.11
同意画面でメールアドレスを外されたときに、登録の画面がどう変わるかは、架空の教室・データで作った当社のデモで試せます。デモはウェブアプリに組み込む LINEログインの画面ですが、email のスコープとメールアドレス取得権限の申請が要る点は、LIFF でも同じです。
デモ「LINEログインで受け取る情報」を試す手順
- 「1. 事業者の設定」の scope で email にチェックを入れ、スマホ画面の「LINEでログイン」を押す。
- 同意画面で「メールアドレス」のチェックを外して「許可する」を押す。登録の画面にメールアドレスの入力欄が出て、受け取れなかった前提で入力欄を出していると表示されます。
- 「もう一度ログインを試す」から「LINEでログイン」を押し、今度はメールアドレスを外さずに「許可する」を押す。メールアドレスは IDトークンで受け取った値で入ります。電話番号は、どちらの場合も入力してもらう欄のままです。
枠の中はスクロールできます。画面いっぱいで試すときは、別のタブで開いてください。
教室・利用者・ユーザーID・メールアドレスの値はデモの架空の値で、同意画面は文言を公式ドキュメントにそろえた簡素なイメージです。メールアドレスだけを外したときに何が返るかは公式に明記が見当たらないため、受け取れない前提で入力欄を出す作りにしてある、とデモの画面に書いてあります。
みどり設計が資料を送り、営業が連絡に使いたいのは会社のメールアドレスです。LINE アカウントのメールアドレスが会社のものとは限らず、同意画面のメールアドレスには必須の表示が無いので、email のスコープを使う場合も、フォームに会社のメールアドレスの欄を残します。email のスコープで受け取ったアドレスで連絡するなら、事前に本人の同意を取ります。LINE のユーザーデータポリシーは、LINEユーザ情報に含まれる連絡先を使って連絡する場合に、事前に本人の同意を取るよう求めています(LINEユーザーデータポリシー 3.2.11)。
まず、今の入口で回答がどこに残り、誰の回答かがどこで分かるかを書き出す
作り方を選ぶ前に、今 LINE で回答を集めている入口(リッチメニュー、あいさつメッセージ、配信の中のリンクなど)を並べ、入口ごとに、回答がどこに残り、誰の回答かがどこで分かるかを1行ずつ書いてみてください。そこで回答の使い道が LINE の配信か、LINE の外の顧客管理かが見えてきます。作り方を決めたら、公開の前に次の3つを確かめます。
作り方を決めたら、公開の前に確かめる3つ
1
テストの回答を1件入れる
見ること:回答がどこに残るか。書き出したファイルにユーザーIDなど同じ人を指す列があるか。何時間後に載ったか
2
同意の文面とリンク
見ること:使い道を回答の前に示しているか。CRMオプションなら回答同意画面、LIFF なら同意画面に、プライバシーポリシーのURLが出るか
3
会社名と電話番号の欄
見ること:どのスコープでも受け取れない会社名と、LINE Profile+ を使わない限り受け取れない電話番号の欄があるか。メールを受け取れなかったときの入力欄があるか
出典:LINEヤフー for Business「フォーム」、LINE Developers「LINEログインを始める」・「ウェブアプリにLINEログインを組み込む」・「IDトークンからプロフィール情報を取得する」。3つにまとめたのは当社の整理
入口のフォームを、回答をどこで使うかから選ぶところは、当社のLINE運用・伴走支援でご相談いただけます。
仕様・料金・画面の名前・規約は、2026年10月14日に LINEヤフー for Business のマニュアル(リサーチ・フォーム)・よくあるご質問(リサーチ)・CRMオプションのページ、LINE Developers のドキュメント(LIFF・LINEログイン・Messaging API のユーザーID・よくある質問)、LINEユーザーデータポリシー(最終更新日 2023年10月1日)と LINE公式アカウントAPI利用規約(改定日 2023年10月1日)、Google ドキュメント エディタ ヘルプを開いて確かめたものです。4つの作り方の表は、作り方ごとに、ユーザーIDと結ばれるか・書き出せる形式・上限・費用・同意の取り方の5つを、これらの文書の文言だけで埋めて作り、文言が見つからない欄は「見当たらない」としました。CRMオプションのフォームの CSV の列は、当社では確かめていません。図の分け方は当社の整理です。
LINE運用・伴走支援
LINE公式アカウントの友だち獲得の設計、セグメント配信・ステップ配信・リッチメニューの構築、自動応答、CRM/MAや基幹データとの連携までを支援します。
