会員管理システムを選ぶ前に、会費の入金・更新案内・会員証・イベント申込のどれが要るかを分ける|既製品・kintone・LINE・専用開発の選び分け
会員管理システムの費用は、会費の入金・更新案内・会員証・イベント申込のどれを仕組みにするかで決まります。要る機能を先に4つに分け、既製品・kintone・LINE・専用開発のどれで足りるかを、各社の公式ページで確かめたことだけで整理しました。費用は初期・月額・直す人の3つの列で比べます。
目次 クリックで開く
この記事の要点
- 会員管理システムの費用は、名簿を置く場所より、会費の入金・更新案内・会員証・イベント申込のどれを仕組みにするかで決まります。4つのうち要るものを先に分けると、既製品・kintone・LINE・専用開発のどれから見るかが決まります。
- 会員が自分で会費を払い、イベントに申し込む画面が要るなら、既製品から見ます。事務局の中で名簿と更新日を見たいだけなら kintone、会員への連絡とスマホの会員証が中心なら LINE まで、既存の道具で足ります。
- 専用開発は、会費の計算や会員証の見せ方が、これらの項目に収まらないときに考えます。見積もりは、初期・月額・直す人の3つの列に分けて比べます。
会員管理システムの前に分ける、4つの機能
4つの分け方は当社の整理。会員の名簿は、4つすべての土台になる
機能 1
会費の入金
- 請求を出し、払われたかを確かめ、未入金に連絡する
- 会員が払う方法(振込・カード・口座振替)を決める
先に決める:入金の突き合わせを、誰がどこで行うか
機能 2
更新案内
- 更新日が近い会員に知らせ、更新の可否を受け取る
- 退会や休会を名簿に反映する
先に決める:案内を事務局が見るのか、会員に届けるのか
機能 3
会員証
- 会員であることを、窓口やイベントで示す
- 紙・カード・スマホ画面のどれで示すか
先に決める:会員番号を、誰が何と照らし合わせるか
機能 4
イベント申込
- 申込を受け、参加費を集め、参加者の一覧を作る
- 会員だけに案内を送る
先に決める:会員が自分で申し込む画面が要るか
事務局の仕事を分けたもので、製品の機能名ではない
会員管理システムの費用を調べると、製品会社の比較記事は、初期費用と月額の相場を並べます。ただ、費用は、名簿を置く場所より、会費の入金・更新案内・会員証・イベント申込のうち、どれを仕組みにするかでほぼ決まります。協会や組合、スクールの事務局で、Excelの会員名簿を使っているなら、まず、この4つのうち要るものを分けるところから始めます。
分け方で、見る手段が変わります。会員が自分で会費を払い、イベントに申し込む画面が要るなら、既製品です。事務局の中で、名簿と更新日を管理したいだけなら、kintone で足りる場合があります。会員への連絡と、スマホの会員証が中心なら、LINE です。会費の計算や会員証の見せ方が、それらに収まらないとき、専用開発を考えます。この記事は、4つの機能と4つの手段を、各社の公式ページで確かめたことだけで、つなぎます。
どの機能から仕組みにするか、要件の整理から相談したいときは、Aurant Technologies の業務ツール開発のページから相談できます。
要る機能を4つに分ける:会費の入金・更新案内・会員証・イベント申込
会員の名簿は、4つすべての土台です。名簿に、会員番号、氏名、会員種別、入会日、更新日、連絡先の項目があれば、あとは、その名簿の上で、何を自動にするかの話になります。
会費の入金は、請求を出し、払われたかを確かめ、払われていない会員に連絡する仕事です。会員がカードや口座振替で払う方法を使うのか、振込の突き合わせを事務局が続けるのかで、必要な仕組みが変わります。更新案内は、更新日が近い会員に知らせ、可否を受け取る仕事です。事務局が更新日の一覧を見て動くのか、会員の手元に案内を届けるのかで、手段が分かれます。
会員証は、会員であることを窓口やイベントで示す仕組みです。紙やカードなら、名簿の会員番号を印字すれば足ります。スマホの画面で示すなら、会員番号と本人を、誰がどう結ぶかを決める必要があります。イベント申込は、申込を受け、参加費を集め、参加者の一覧を作る仕事です。会員だけが申し込める画面が要るかで、既製品を先に見るかが決まります。以上の分け方は、当社の整理です。
要る機能から、見る手段を決める順番
上から順に当てはめ、最初に当てはまったものから見積もりを取る(当社の整理)
各手段で何が確かめられたかは、各節の出典と、本文末の「確かめた範囲」を参照
図は、会員の手元に画面が要るかを、最初に聞いています。会員の手元の画面と決済は、名簿の仕組みに後から足すと、手間が増える所だからです(当社の見立て)。
| 手段 | 公式ページで確かめられたこと | 確かめられなかったこと(見積もりの前に聞く) |
|---|---|---|
| 既製品(例:シクミネット) | 会員がクレジットカード・コンビニ・ペイジー・口座振替から選んで払える。クレジットカードと口座振替は自動で決済され、支払いの情報は自動で反映される。イベントは会員マイページから申し込め、有料なら参加費も払える。メールは条件で絞って送れる | 会員証。確かめたページには記載がなかった |
| kintone | フィールドの値が条件を満たしたとき、アプリの利用者に通知が届く。プロセス管理で、ステータス・作業者・アクションを持たせられる。[値の重複を禁止する]で、同じ値の登録を防げる | 会員が自分で払う・申し込む画面と、決済。確かめたページには出てこなかった |
| LINE公式アカウント | ショップカードは、来店や購入のポイントをLINE上で発行・管理する機能。メッセージ配信は、料金プランごとに無料の通数が決まっている | 会費の決済と、会員番号を使った会員証。確かめたページには記載がなかった |
| LINEミニアプリ | LINE上で提供するウェブアプリケーションで、デジタル会員証を作れる。自社システムに合わせた個別開発か、認定パッケージを使う | 費用。公式ページは「要件や機能によって異なる」としている |
既製品で足りる条件:会員が自分で払い、申し込む画面が要るとき
既製品の公式ページを見ると、会員管理・決済・イベントを1つにまとめた形があると分かります。一例として、シクミネットの公式サイトでは、会員がクレジットカード、コンビニ、ペイジー、口座振替から選んで会費を払えると書かれています。クレジットカードと口座振替は自動で決済され、支払いの情報は自動で反映されるため、手動での消込が要らないとされています。イベントは、管理画面で作ると会員マイページから申し込め、有料なら申込と合わせて参加費を払えます。メールは、条件に合う会員だけに絞っても送れます。
この一例の価格ページには、ベーシックプランの初期費用が180,000円(税込198,000円)から、月額利用料が33,600円(税込36,960円)からと書かれています。OB会・同窓会、PTA会、町内会の限定プランは、初期費用50,000円(税込55,000円)から、月額0円からです。システムの設定は提供会社が行い、ヒアリングシートに答えると初期構築が終わり、最短2週間からと案内されています。データ移行が発生すると別費用で、移行する会員データは、指定のExcelの形式で出す条件です。月額が会員数に応じて変わることは、公式サイトにあります。
既製品で足りるのは、4つの機能のうち、入金とイベント申込が主で、画面や項目を自社に合わせて作り込まなくてよいときです。見る点は、2つあります。1つは、会員証が要るかです。上の一例では、確かめたページに会員証の記載がなかったので、要るなら、候補の公式ページか問い合わせで確かめます。もう1つは、Excelの名簿を、指定の形式に直す作業です。移す前の名簿の整え方は、顧客台帳を顧客管理システムに移す記事にまとめています。顧客と会員で項目は違いますが、重複・書き方・履歴を揃える点は同じです。
製品ごとの機能と料金は、それぞれの公式ページで違います。ここで挙げたのは、1社の例です。比べるときは、要る機能が基本の料金に入っているか、オプションかを、同じ表に並べます。
kintone・LINEで足りる条件:事務局の中と、スマホの連絡で足りるとき
kintone:名簿と更新日を、事務局が管理する
kintone で確かめられたのは、事務局の側の仕組みです。レコードの条件通知は、フィールドの値が条件を満たすレコードを登録したとき、または編集した結果、条件を満たしたとき、アプリの利用者に「自分宛」の通知が届きます。更新日のフィールドが条件に合ったら、事務局の担当者に知らせる、という使い方です。会員に届く通知ではありません。プロセス管理は、ステータス・作業者・アクションをアプリに加えるので、入会の申込を受けて、承認し、名簿に入れる流れを、アプリの中に作れます。会員番号は、[値の重複を禁止する]を使うと、同じ値を2回登録できません。
費用は、料金ページによると、ライトコースが1ユーザー月額1,000円、スタンダードコースが1,800円で、どちらも最小ユーザー数は10、税抜です。事務局が3人でも、最小の契約は10ユーザーです(最小ユーザー数の考え方は、こちらの記事にまとめています)。ライセンスは、cybozu.com にログインする「人」を数えるので、会員自身にログインして見てもらう設計にすると、その人数が見積もりの論点になります。ライトコースは、APIやJavaScriptを使ったカスタマイズができません。会員が自分で払う画面と決済は、今回確かめた kintone の公式ページに出てこなかったので、要るなら、別の仕組みとつなぐか、既製品に回します。
kintone で足りるのは、会員が使う画面が要らず、入金の確認と更新日の管理を事務局がするときです。Excelの名簿を、そのままアプリに取り込めるかは、ファイルから読み込む形式の上限(Excelは最大1,000行、CSVは最大10万行)を含めて、試験の取り込みで確かめます。
LINE:会員への連絡と、スマホの会員証
LINE公式アカウントの料金プランは、月額固定費が、コミュニケーションプラン0円(無料メッセージ200通)、ライトプラン5,000円(5,000通)、スタンダードプラン15,000円(30,000通)で、税別です。通数は、「メッセージを送った回数」と「送った友だちの数」をかけた数で数えます。たとえば、友だちの会員600人に更新案内を月に1回送ると600通で、コミュニケーションプランの200通を超えます(当社の計算)。追加のメッセージを送れるのはスタンダードプランだけで、単価は配信数で変わり、2026年10月1日に料金が改定されています。
会員証は、2つに分かれます。ショップカードは、来店や購入のインセンティブとして、ポイントをLINE上で発行・管理する機能で、会員番号を見せる会員証というより、ポイントカードです。デジタル会員証は、LINEミニアプリの機能で、自社システムに合わせた個別開発か、認定パッケージを使います。費用は、公式ページに「要件や利用する機能によって異なる」とあります。会費の決済は、今回確かめたLINEの公式ページに記載がなかったので、LINEだけで入金まで完結させる設計は、この記事では扱いません。
LINEで足りるのは、会員への連絡が主で、会員証がポイントカードで足りるときです。スポーツクラブの会員管理は、業種別に、kintone で組む記事とLINEで組む記事があります。
月の固定費の表示(税抜、円):同じ機能の比較ではない
kintone は1ユーザーの月額に、最小ユーザー数の10をかけた(当社の計算)。LINE は月額の固定費。コミュニケーションプランは0円(200通まで)
出典:kintone の料金ページ、LINE公式アカウントの料金プラン、シクミネットの価格ページ(2026年10月4日確認)
図の棒は、機能が違うので、安い高いの比較ではありません。固定費の決まり方が、手段で違うことを見る図です。LINEは通数、kintone はユーザー数で決まり、既製品の例は、会員数に応じて変わります。
専用開発が要る条件:既製品とkintoneの項目に収まらないとき
専用開発は、既製品の項目を、ずっと追加で頼む形になるとき、または、kintone の画面では会員の使い方に合わないときに、候補になります。上の3つの手段は、公式ページで、できることが決まっています。その範囲を超える要望の数が、専用開発を見る目安です(当社の整理)。
専用開発を見る前に、確かめる3つの問い(当社の整理)
問いは当社の整理。「2つ以上」の線も当社の目安で、公式の基準ではない
会費の額が、会員の種別・入会月・年度で変わり、その計算を人手で続けているか
既製品の公式ページには、会費の計算のルールまでは書かれていなかった。要るなら、候補に聞く
会員証の見せ方や照合が、既製品やミニアプリのパッケージにない動きを求めるか
ミニアプリは、個別開発か認定パッケージ。パッケージの機能は公式の一覧で絞り込める
すでにある会計・予約などのシステムに、会員の情報を渡す必要があるか
渡し方は、見積もりで聞く項目
出典:LINEミニアプリの公式ページ、認定パッケージ一覧(2026年10月4日確認)
専用開発かどうかは、「買うか作るか」の問題と、同じ形で考えます。5年間の総額と、使い始めてから直せる人で比べる考え方は、業務システムは買うか作るかの記事にまとめています。販売管理を題材に、Webアプリとkintoneを比べた過程は、当社の公開した導入の記録にあります。会員管理では、会費の計算のルールと、会員証の照合の2つが、専用開発に分かれる所になりやすい、というのが当社の見立てです。
費用の見方:初期・月額・直す人に分けて並べる
会員管理システムの費用は、初期、月額、直す人の3つの列で並べると、手段が違っても比べられます。初期は、設定やデータ移行にかかる分です。月額は、会員数、ユーザー数、通数など、手段ごとに決まり方が違います。直す人は、項目を足したり、会費の額を変えたりするときの担当で、見積もりの金額に出ない部分です。
| 手段 | 初期 | 月額 | 直す人 |
|---|---|---|---|
| 既製品 | 公式の価格ページに初期費用。データ移行は別費用と書かれている例がある | 会員数に応じて変わる例がある | 提供会社が設定する例がある。画面や項目の変更は、できる範囲を聞く |
| kintone | 初期費用無料、1か月から契約できる(料金ページ) | 1ユーザーごとの月額。最小ユーザー数は、コースで10〜1,000 | 自社の担当者か、支援会社。ライトコースは、APIやJavaScriptのカスタマイズができない |
| LINE | 月額0円のコミュニケーションプランから始められる(料金プランのページ) | プランごとの固定費と、通数。会員証は別の仕組み | 配信の設定は自社。ミニアプリは、開発会社かパッケージの提供会社 |
| 専用開発 | 要件で決まる。見積もりで比べる | 保守費として別に見る | 開発会社か、社内。引き渡しの条件を契約前に決める |
表の「初期」「月額」は、公式ページに書かれていることだけです。専用開発の行は、公式がないので、見積もりを取るときの観点を書いています。直す人の列は、公式ページでは分からないことが多いので、見積もりの前に聞きます。聞くことは、次の4つです。要る機能のうち、基本の料金に入るものはどれか。データ移行は、誰が、いくらで行うか。会員が増えたとき、月額はどう変わるか。契約を終えるとき、名簿のデータを、どの形式で出せるか。
名簿を移す作業そのものは、Excelから顧客管理システムに移す記事に、重複や書き方を揃える順番があります。会員管理の機能の分け方から、見積もりの取り方まで、事務局の要件を整理したいときは、業務ツール開発のページから、Aurant Technologies に相談できます。
この記事で確かめた範囲と、確かめていないこと
製品の機能と料金は、2026年10月4日に、各社の公式ページで確かめました。確かめたのは、シクミネットの公式サイトと価格ページ、kintone の料金ページ・ヘルプ・サポート記事・ライセンスのご案内、LINE公式アカウントの料金プランとショップカードのマニュアル、LINEミニアプリの公式ページと認定パッケージ一覧です。
確かめていないのは、これら以外の会員管理の既製品の機能と料金、kintone の会費決済の仕組み、LINE公式アカウントの追加メッセージの単価の細かい表です。専用開発の費用は、公式の値がないので、数字を載せていません。製品会社の比較記事が載せる費用の相場も、一次の値ではないので、引用していません。
サービス一覧
業務ツール・Microsoft 365/Google Workspace・AI活用・データ基盤・広告運用・会計ソフト・LINE運用・アクセス解析の8領域で、選定から構築・定着まで支援しています。課題に近い領域からご覧ください。
