kintoneの最小契約が10ユーザーに切り替わる(2026年11月分から)|10人未満で使っている会社が、続けるか移すかを決める手順

kintoneを10ユーザー未満の月額で契約している会社は、2026年11月分の料金から、10ユーザー分の請求に自動で切り替わります。自社が対象かの確かめ方、コースと人数ごとの請求の計算、アプリと人の数え方、続ける場合のコースの見直し、移す場合の書き出しと止まるもの、10月中の段取りを、サイボウズの公式の案内で確かめて整理しました。

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この記事の要点

  1. kintone®を10ユーザー未満の月額で契約し、人数もコースも変えていない会社は、2026年11月分の料金から、10ユーザー分の請求に自動で切り替わります(サイボウズから直接買った場合は11月1日の請求)。1ユーザーの月の価格はライトコース1,000円、スタンダードコース1,800円(税抜)なので、5ユーザーの場合、ライトは月5,000円が10,000円に、スタンダードは9,000円が18,000円になります。
  2. 続けるか移すかは、アプリごとに、入力する人・見るだけの人・つながっているもの(プラグイン、JavaScript、API、Webhook)を数えて決めます。続けるなら10ユーザー分を割り当てる人を決め、スタンダードコースでプラグインやカスタマイズを使っていなければ、ライトコースに替えて10ユーザー(月10,000円、税抜)にする形も比べます。年額にしても単価は下がりません。
  3. 移すなら、契約が続いているうちに、アプリの設計(テンプレートファイル)、レコードとコメント(CSV)、添付ファイル(画面では1件ずつ)を書き出します。変更履歴と、いつ誰が承認したかのステータスの履歴は、書き出せる項目の一覧にありません。直接買った月額契約で11月分を払わずに終えるには、解約月を10月にして10月31日までに手続きします。データは契約が終わった翌日から30日後に消去されます。

11月分の料金までに、確かめる・数える・決める

契約を確かめる月額か年額か、コース、ユーザー数、購入先
アプリと人を数える入力する人・見るだけの人・つながっているもの
続けるか移すかを決める直接買った月額契約なら10月31日まで。販売店から買っていれば販売店の期限まで

続ける:10ユーザー分を使う人を決め、コースを見直す(ライトへの変更は10ユーザー以上で)

移す:設計・レコード・添付ファイルを書き出してから、解約月を10月にして手続きする

当社の整理。切り替えの時期と条件はサイボウズ「クラウドサービスの価格改定に関するご案内」、解約の期限はcybozu.comのよくあるご質問「解約したいです。解約手続きを教えてください。」による(いずれも2026年9月29日確認)

kintoneを10ユーザー未満で、月額で契約している会社の請求は、2026年11月分の料金から10ユーザー分になります。サイボウズの「クラウドサービスの価格改定に関するご案内」によると、2024年秋の改定で、kintoneの最小契約ユーザー数は5から10に変わりました。改定の前から10ユーザー未満だった月額契約は、人数もコースも変えなければ2026年10月末まで契約した人数分の料金で使え、11月分(サイボウズから直接買った場合は11月1日の請求)から自動で切り替わります。

決めることは、10ユーザー分を払って使い続けるか、ほかの道具に移すかです。続けるなら、10人分のアカウントを誰に割り当てるかと、今のコースのままでよいかを見直します。移すなら、契約が続いているうちにアプリの設計とデータを書き出し、11月分を払わずに終えるなら、10月中に解約の手続きを済ませます。どちらにするにしても、先にアプリごとに、使っている人とつながっているものを数えておくと、比べる材料がそろいます。

この記事では、対象かどうかの確かめ方、11月からの請求の計算、アプリの数え方、続ける場合と移す場合の進め方、書き出す手順と止まるもの、10月中の段取りを順に書きます。料金・日付・仕様は、サイボウズの公式のお知らせ・料金ページ・ヘルプ・よくあるご質問(移し先の候補は各社の公式ページ)で、2026年9月29日に確かめたものです。Aurant Technologiesはkintoneの販売代理店ではなく、業務ツールを業務に合うかで比べて選ぶ立場で支援しているため、続ける場合と移す場合を同じ重さで扱います。

11月分から、10ユーザー未満の月額契約は10ユーザー分の料金になる

サイボウズは2024年5月30日に、クラウドサービスの価格体系の改定を発表しました(サイボウズ株式会社「クラウドサービスの価格体系改定等のお知らせ」)。kintoneでは、1ユーザーあたりの価格と、最小契約ユーザー数が変わりました。改定の対象は、契約中の会社と新たに契約する会社の両方です。月額サービスは2024年11月分の料金から、年額サービスは2024年10月の発注分から、改定後の価格が適用されています。

項目改定前改定後
最小契約ユーザー数(ライト・スタンダード)5ユーザー10ユーザー
ライトコース月780円(年9,170円)月1,000円(年12,000円)
スタンダードコース月1,500円(年17,640円)月1,800円(年21,600円)
ワイドコース(最小1,000ユーザー)―(新設)月3,000円(年36,000円)
ゲストユーザー(ライトコース)月580円(年6,820円)月700円(年8,400円)
ゲストユーザー(スタンダードコース)月1,200円(年14,110円)月1,440円(年17,280円)

1ユーザーあたり、税抜。「月」は月額サービス、「年」は年額サービスの価格。出典:サイボウズ「クラウドサービスの価格改定に関するご案内」(2026年9月29日確認)。今の価格は「料金|kintone」にも同じ額で載っています。

最小契約ユーザー数が10になったため、改定の前から10ユーザー未満で契約していた会社には、移行の期間が設けられています。月額契約の場合、ユーザー数やコースを変えなければ、2026年10月末までは契約したユーザー数(2024年9月末時点の数)の料金で使え、2026年11月分(11月1日の請求)からは、料金が10ユーザー分に自動で切り替わります。お知らせでは、請求日はサイボウズドットコム ストアから発注した場合の日付で、販売店(サイボウズ オフィシャルパートナー)から買っている場合の請求日は、販売店に問い合わせるよう案内されています。

10ユーザー未満の月額契約の、最小契約ユーザー数

2024年9月30日まで5ユーザー
2024年10月1日〜2026年10月31日人数もコースも変えなければ、2024年9月末の契約ユーザー数
2026年11月1日から10ユーザー

この間でも、ユーザー数やコースを変えると、その時点で10ユーザー以上になる

発注先の変更、月額から年額への変更も同じ扱い

出典:サイボウズ「クラウドサービスの価格改定に関するご案内」(2026年9月29日確認)の「改定後に、最小契約ユーザー数未満となるお客様へ」の表をもとに作成

移行の期間の途中でも、次の手続きをすると、その時点で10ユーザー以上が求められます。

  • ユーザー数を増やす:10ユーザー以上にしか増やせず、増やした後に10ユーザー未満へは戻せない
  • ユーザー数を減らす:10ユーザー未満には減らせない
  • コースを変える:あわせて10ユーザー以上にする必要がある
  • 発注先を変える、月額から年額に変える:改定後の最小契約ユーザー数が適用される

年額サービスは1年ごとの契約で(複数年分をまとめて契約することはできません)、2024年10月1日以降は10ユーザー以上でしか更新できません(サイボウズ「ライセンスに関するご案内(クラウド版)」、価格改定のご案内)。このため、11月に切り替わるのは月額契約の会社です。社外の人を招くゲストユーザーには、最小契約ユーザー数の決まりはありません。特定非営利活動法人などが使うチーム応援ライセンスは、この改定では変わらないと案内されています。

自社が対象かを、契約と請求の画面で確かめる

対象になるのは、月額で契約していて、契約ユーザー数が10未満の会社です。どちらも管理画面で確かめられます。cybozu.com共通管理はcybozu.com共通管理者が、kintoneシステム管理はkintoneのシステム管理者が、サイボウズドットコム ストアはストアの管理者が開けます。

確かめること見る場所
契約ユーザー数と、使っている人数cybozu.com共通管理の[契約状況]。[上限]が買っているユーザーライセンスの数、[利用中]が各サービスの利用者に設定している数(cybozu.com ヘルプ「契約状況」)
コースkintoneシステム管理の[アプリ管理]→[ライセンスの使用状況]。アプリ数の上限は、ライトコースが200、スタンダードコースが1,000(kintone ヘルプ「kintoneの利用状況を確認したい」、「料金|kintone」)
月額か年額かサイボウズドットコム ストアの[見積・購入・請求履歴]。月額サービスは請求の履歴が毎月1日に更新され、年額サービスは発注が終わった時点で更新される(cybozu.com Store ヘルプ「請求履歴を確認する」)
どこから買ったか請求書の差出人。販売店から買っている場合、請求の履歴は販売店に問い合わせるよう案内されている(同じヘルプ)

[上限]が10未満で月額契約なら、11月分から10ユーザー分の料金になります。販売店から買っているなら、11月の請求がいつ、どの形で来るかと、変更や解約を受け付ける期限を、10月の早いうちに販売店に確かめておきます。

11月からの月の料金を、コースと人数で計算する

11月分からの月の料金は、10ユーザー×1ユーザーの価格です。増える額は、10から今の契約ユーザー数を引いた人数に、1ユーザーの価格を掛けた額になります。改定前の最小は5ユーザーだったので、5ユーザーから9ユーザーまでを計算しました(税抜。価格はサイボウズ「料金|kintone」、2026年9月29日確認)。

今の契約ユーザー数ライトコース(1ユーザー月1,000円)スタンダードコース(1ユーザー月1,800円)
5ユーザー5,000円 → 10,000円(5,000円増)9,000円 → 18,000円(9,000円増)
6ユーザー6,000円 → 10,000円(4,000円増)10,800円 → 18,000円(7,200円増)
7ユーザー7,000円 → 10,000円(3,000円増)12,600円 → 18,000円(5,400円増)
8ユーザー8,000円 → 10,000円(2,000円増)14,400円 → 18,000円(3,600円増)
9ユーザー9,000円 → 10,000円(1,000円増)16,200円 → 18,000円(1,800円増)

月の料金、税抜。今の料金は今の契約ユーザー数×1ユーザーの価格、11月分からは10ユーザー×1ユーザーの価格として当社が計算。

11月分から増える月の料金(税抜)

(10−今の契約ユーザー数)×1ユーザーの月の価格

ライト・5ユーザー5,000円
ライト・6ユーザー4,000円
ライト・7ユーザー3,000円
ライト・8ユーザー2,000円
ライト・9ユーザー1,000円
スタンダード・5ユーザー9,000円
スタンダード・6ユーザー7,200円
スタンダード・7ユーザー5,400円
スタンダード・8ユーザー3,600円
スタンダード・9ユーザー1,800円

サイボウズ「料金|kintone」(2026年9月29日確認)の価格をもとに当社が計算

年に直すと、5ユーザーのライトコースで60,000円、スタンダードコースで108,000円増えます(税抜、当社の計算)。

年額に替えても、単価は下がりません。年額の価格は、1ユーザーあたりライトコースが12,000円、スタンダードコースが21,600円で、月額のちょうど12か月分です。月額から年額に替えると、その時点で10ユーザー以上が求められます。年額サービスは、契約期間の途中でユーザー数を減らしたり、コースを下げたりできません(ライセンスに関するご案内)。

スタンダードコースで契約している会社は、ライトコースに替えて10ユーザーにすると、月10,000円(税抜)です。11月からのスタンダードコースの18,000円より8,000円少なく、6ユーザー以上のスタンダードコースなら、今の月の料金よりも下がります(6ユーザーで10,800円→10,000円)。ただし、ライトコースではプラグインやカスタマイズが使えないため、替えられるかどうかは、後の「続けるなら」の節の問いで確かめます。

移し先の料金も人数で決まることが多いので、比べるときは5年分を足します。その手順は「業務システムは買うか作るか」にまとめました。

アプリごとに、入力する人・見るだけの人・つながっているものを数える

続けるか移すかは、10ユーザー分の料金と、移すための手間を比べて決めます。料金はユーザー数で決まり、アプリの数では変わりません。移す手間は、アプリの数と、それぞれのアプリにつながっているものの多さで決まります。そこで、アプリの一覧に次の列を足して埋めます。

アプリの一覧に足す列

料金を決めるのは列1と列2、移す手間を決めるのは列3と列4

列1

入力する人

  • レコードを登録・更新する人
  • スマホから入れる人も

列2

見るだけの人

  • 一覧やグラフを見る人
  • 今はアカウントが無く、印刷や他の人の画面で見ている人も

列3

つながっているもの

  • プラグイン、JavaScript・CSSのカスタマイズ
  • APIでの連携、Webhook
  • ルックアップ・関連レコード一覧でつながるほかのアプリ

列4

書き出す量

  • レコードの件数
  • 添付ファイルがあるか、どのくらいあるか

当社の整理

列2には、今はアカウントを持たずに、印刷した一覧や他の人の画面で内容を見ている人も書き出します。kintoneのライセンスはログインする人の数で数え、1つのアカウントを複数人で共有することはできません(ライセンスに関するご案内)。10ユーザー分を払うなら、そうした人にもアカウントを割り当てられるかが、続けるかどうかを決める材料になります。

列3は、次の画面で確かめられます。

数えるもの見る場所
アプリの数、アプリごとのAPIリクエスト数、JavaScript・CSSのカスタマイズがあるかkintoneシステム管理の[アプリ管理]。[ライセンスの使用状況]と[アプリの一覧]
プラグインと、それを使っているアプリkintoneシステム管理の[プラグイン]の[利用中のアプリ]
kintone全体にかけているカスタマイズkintoneシステム管理の[JavaScript / CSSでカスタマイズ]
外部のサービスとの連携cybozu.com共通管理の[外部連携]→[OAuth]
Webhook各アプリの[アプリの設定]→[カスタマイズ/サービス連携]→[Webhook]
kintoneを使う人cybozu.com共通管理の[サービスの利用ユーザー]

出典:kintone ヘルプ「kintoneの利用状況を確認したい」、cybozu.com ヘルプ「サービスの利用者を確認する」(2026年9月29日確認)

列4は、書き出しの手間と、移し先の容量に効きます。[契約状況]の[ディスク使用量]は、添付ファイル・監査ログ・データベースを合わせた値です(cybozu.com ヘルプ「契約状況」)。添付ファイルの多いアプリは、書き出しに時間がかかります(後の節)。しばらく使われていないアプリは、移す対象から外し、書き出したファイルだけを残す扱いにもできます。

続けるなら、10ユーザー分を使う人とコースを見直す

kintone を会員の管理に使っている場合に、既製品や LINE、専用開発と比べて、会費の入金・更新案内・会員証・イベント申込のどれが要るかを分ける方法は「会員管理システムを選ぶ前に、会費の入金・更新案内・会員証・イベント申込のどれが要るかを分ける」で解説しています。

続けた方が作り直しが少ないのは、アプリがkintoneの仕組みに頼っている場合です。申請や承認をプロセス管理(ステータスと作業者で進める機能)で回している、レコードや項目ごとに見せる人を分けている、ルックアップや関連レコード一覧を使ってアプリどうしをつないでいる、プラグインやAPIでほかのサービスとつないでいる。こうしたアプリは、移し先で同じ動きを作り直すことになります。

続けると決めたら、二つを見直します。一つは、10ユーザー分を誰に割り当てるかです。前の節の列1と列2から、見るだけの人、スマホで入力できる現場の人、今は紙やExcelで報告している人などを選びます。切り替わった後に何人まで登録できるかは、11月の請求の内容と、[契約状況]の[上限]で確かめてください。

もう一つはコースです。スタンダードコースで、プラグインやカスタマイズ、APIでの連携を使っていないなら、ライトコースに替えて10ユーザーにする形も比べます。次の問いに一つでも当てはまるなら、スタンダードコースのままにします。

ライトコースに替えられるかを確かめる

1

プラグインを使っているアプリがある

kintoneシステム管理の[プラグイン]の[利用中のアプリ]で見る

2

JavaScript・CSSでカスタマイズしている

[アプリ管理]の[アプリの一覧]と、kintone全体の[JavaScript / CSSでカスタマイズ]で見る

3

APIで外部のサービスとつないでいる

[アプリの一覧]のAPIリクエスト数、cybozu.com共通管理の[外部連携]で見る

4

kintone AIを使っている

ライトコースには含まれない

5

アプリが200個、スペースが100個を超えている

ライトコースの上限

一つでも当てはまるスタンダードコースのまま、10ユーザー分を使う人を決める
どれも当てはまらないライトコース(10ユーザー)も比べる。電話のサポート窓口が使えないことも含めて決める

サイボウズ「料金|kintone」、kintone FAQ「コースごとの違いを教えてください。」、kintone ヘルプ「kintoneの利用状況を確認したい」(いずれも2026年9月29日確認)をもとに当社が整理

カスタマイズが残ったままライトコースに移ると、そのカスタマイズは無効になります(kintone ヘルプ)。ライトコースで作れるアプリは200個、スペースは100個までです(料金|kintone)。電話のサポート窓口を使えるのはスタンダードコース以上と試用中で、ライトコースはチャット・メールなどでのサポートです(kintone FAQ)。社外の人を招くゲストユーザーの料金も、kintoneのコースに合わせて変わります(cybozu.com Store ヘルプ「契約コースを変更する」)。月額サービスでコースを下げると、発注した日の翌月1日から適用され、新しく発注した月とコースを上げた月には下げられません(ライセンスに関するご案内)。

移すなら、アプリの種類ごとに、移し先で要るものを確かめる

見積から請求・会計ソフトまでをつなぐ販売管理を、kintone で組む案と Webアプリで構築する案に分けて比べた例は、導入事例「販売管理システムを、Webアプリで構築するか kintone で組むか」で紹介しています。

移すと決めたら、アプリを種類で分け、kintoneで使っている機能と、移し先で要るものを並べます。つながりの多い種類ほど、移し先での作り直しが増えます。

アプリの種類ごとに、kintoneで使っているものと、移し先で確かめること

台帳

顧客・取引先・備品など

  • 使っているもの:一覧、絞り込み、CSVの読み込みと書き出し

移し先で確かめる:同時に直す人の数、行や項目ごとの見せ分け、添付ファイルの置き場

申請・承認

稟議・休暇・経費など

  • 使っているもの:プロセス管理のステータスと作業者、通知

移し先で確かめる:承認の経路と差し戻し、誰がいつ承認したかの記録、移す前の申請の残し方

日報・報告

作業日報・点検報告など

  • 使っているもの:スマホからの入力、写真の添付、コメント

移し先で確かめる:スマホで入れやすいか、写真の置き場、集計を誰がどこでするか

案件管理

案件・商談・工事など

  • 使っているもの:ルックアップ・関連レコード一覧でつながるほかのアプリ、グラフ、通知

移し先で確かめる:アプリどうしのつながりを持てるか。つながりが多いほど作り直しが増える

当社の整理

移し先の候補は、すでに契約している道具から見ていきます。公式の案内で確かめられたことは次のとおりです。

候補公式の案内で確かめたこと移す前に確かめること
表計算(Excel、Google スプレッドシート)―(すでに使っている道具)同時に何人が直すか、行ごとに見せる人を分けるか。承認の流れや、誰がいつ直したかの記録が要るアプリは、ほかの仕組みと組み合わせる
Microsoft 365 のリスト(Microsoft Lists)チームで共有するデータの集まり。列の種類、並べ替えや絞り込みをしたビュー、アイテムの版ごとの履歴、自動化、リストやアイテムごとのアクセスの設定がある(Microsoft サポート「Microsoft 365 のリストとは何ですか?」)自社のプランで使えるか、承認の流れをどう作るか
Google Workspace の AppSheetコードを書かずにアプリを作る基盤。Business Starter・Standard・Plusを含む多くのエディションに、AppSheet Coreのライセンスが含まれる。データの置き場にはスプレッドシートやExcel、AppSheetのデータベースを使える(Google Workspace 管理者ヘルプ「組織で AppSheet を管理する」)管理者がAppSheetを使える設定にしているか、データをどこに置くか
サイボウズ Office(クラウド版)5ユーザーから契約できる。業務に合わせたアプリを足せる「カスタムアプリ」はプレミアムコース(1ユーザー月1,000円、税抜)で使える。申請・決裁のワークフロー機能もある(「クラウド版 価格」、「機能一覧」)カスタムアプリで今のアプリの項目と一覧を作れるか。無料のお試しで、書き出したCSVを入れてみる
ほかのノーコードのデータベース型のサービス―最小の契約人数、CSVの読み込み、承認やアプリどうしのつながりの機能を、各社の料金表と試用で確かめる

公式の案内は、いずれも2026年9月29日に確認。

アプリのテンプレートファイルは、kintoneに読み込んでアプリを作るためのファイルです(別のドメインのkintoneでも読み込めます。kintone ヘルプ)。kintone以外へ移すときは、項目と一覧を移し先で作り直す前提で、書き出したCSVを試用の環境に読み込み、項目の形がそろうかを確かめます。日報を移すなら、欄を後ろで使う人から決め直す考え方を「紙の日報をスマホに移すとき、項目は後ろで使う人から決める」で書きました。

契約が続いているうちに、設計・レコード・添付ファイルを書き出す

書き出しは、契約が続いているうちに済ませます。サイボウズのサービスレベル目標では、cybozu.comのサービス契約が終わった翌日から30日後に、入力データ・ユーザー情報・監査ログを消去し、バックアップもその2週間ほど後に消去するとしています(サイボウズ「サービスレベル目標(SLO)」)。10月末で契約を終えるなら、この数え方で消去は12月1日です(当社の計算)。解約日の翌日から30日以内に再契約すればデータを戻して使え、30日を待たずにストアのアカウントを削除すると、その時点でデータが消去されます(cybozu.com よくあるご質問)。

書き出す順番(アプリごと)

手順1

アプリの設計

  • [アプリをテンプレートとしてダウンロード]でzipのファイルに
  • アプリの管理権限とkintoneのシステム管理権限が要る
  • ルックアップなどで参照しているアプリも同じファイルに入る

手順2

レコード

  • [レコードの一覧]の[オプション]→[ファイルに書き出す]でCSVに
  • [ファイル書き出し]の権限が要る(初めはアプリの作成者だけ)
  • 1ファイル100MBまで

手順3

コメントとステータス

  • [レコードコメントを出力する]で、レコードとは別のCSVに
  • プロセス管理を使っていれば、今のステータスと作業者も書き出せる

手順4

添付ファイル

  • CSVには入らない
  • 画面からは1件ずつダウンロード
  • まとめて落とすにはAPIを使う

ファイルに書き出せない:[ラベル][添付ファイル][関連レコード一覧]、変更履歴。[ステータスの履歴]も書き出せる項目の一覧に無い

kintone ヘルプ「アプリをテンプレートとしてダウンロードする」・「ファイルにデータを書き出す」・「入出力できるデータの一覧」ほか(2026年9月29日確認)をもとに当社が整理

アプリの設計は、[アプリの設定]の[アプリをテンプレートとしてダウンロード]で、zipのファイルに保存できます。このファイルはドメインの違うkintoneでも読み込めるので、グループ会社のkintoneなどへ移す場合は、設計をそのまま運べます(kintone ヘルプ「アプリをテンプレートとしてダウンロードする」)。ただし、テンプレートに含まれない設定があります。各プラグインの設定(有効か無効かは引き継がれる)、APIトークン、Webhook、Slack連携、アクセス権、アプリコードと、ユーザー・組織・グループを使った設定(プロセス管理の作業者、通知の通知先や条件など)です(「アプリテンプレートに含まれない設定」)。これらは書き留めておき、移し先で設定し直します。kintone以外へ移すときは、テンプレートとは別に、項目の名前・種類・選択肢、一覧の絞り込み、通知の条件を書き留めておくと、作り直すときの手がかりになります。

レコードは、[レコードの一覧]の[オプション]から[ファイルに書き出す]でCSVにします。書き出されるのは一覧に表示されているレコードなので、絞り込みを外したことを確かめてから書き出します。1ファイルが100MBを超えると失敗するため、項目かレコードを分けて書き出します(「ファイルにデータを書き出す」、「レコードのデータをファイルに書き出す際の注意事項」)。[テーブル]を含むレコードは1件が複数行に、[チェックボックス]と[複数選択]は選択肢ごとの列に分かれ、ユーザーは、表示名で出す設定にしなければログイン名で出ます(「出力されたファイルに関する補足事項」)。表計算に移すなら、この形を整える手間も見込みます。

ファイルに書き出せないものもあります。[ラベル][添付ファイル][関連レコード一覧]のフィールドと、変更履歴です。プロセス管理を使っているアプリでは、今のステータスと作業者は書き出せますが、ファイルから読み込むことはできません。いつ誰が承認したかは、レコードの画面の[ステータスの履歴]で見られますが、書き出せる項目の一覧には入っていません(「入出力できるデータの一覧」、「プロセス管理を設定したアプリの使いかた」)。承認の記録を残す必要があるアプリは、残し方を移す前に決めておきます。

添付ファイルは、画面からは1件ずつダウンロードします。まとめて落とす方法としては、APIを使うkintone コマンドラインツール(cli-kintone)などが案内されています(kintone ヘルプ「kintoneにアップロードした添付ファイルを一括でダウンロードすることは可能ですか?」)。料金ページでは、ライトコースにはAPIのリクエスト数の枠がなく、外部サービスとの連携も含まれていません。添付ファイルの多いアプリを抱えるライトコースの会社は、1件ずつ保存する時間を見込みます。

ユーザーと組織の一覧は、cybozu.com共通管理の[ファイルへの書き出し]で、ユーザー・組織・役職・グループなどをファイルにできます(cybozu.com ヘルプ「ユーザーや組織などの情報をファイルに書き出す」)。移し先でアカウントを作るときの元になります。

解約やライトコースへの変更で止まるもの

kintoneを解約すると、kintoneの上で動いていたものは止まります。ライトコースに替えた場合も、止まるものがあります。止まる前に、止まったら困る業務と、代わりの手当てを決めておきます。

止まるものと、その手当て

プラグイン

ライトコースでは使えない

  • 解約すれば止まる
  • 有償のものは提供元との別の契約

カスタマイズ

JavaScript・CSS

  • ライトコースに移ると無効になる
  • 解約すれば止まる

連携

API・Webhook・外部の連携サービス

  • ライトコースではAPIでの連携が使えない
  • ほかのサービスへの受け渡しが止まる。相手側の設定も見直す

通知

通知・リマインダー

  • kintoneから届いていた通知が止まる
  • 移し先で作り直す。期限の通知から先に

サイボウズ「料金|kintone」、kintone ヘルプ「プラグインを追加/削除する(アプリの設定)」・「kintoneの利用状況を確認したい」(2026年9月29日確認)をもとに当社が整理

プラグインを使ったカスタマイズは、サイボウズのサポートの対象外で、提供元に相談するよう案内されています(kintone ヘルプ)。有償のプラグインや連携サービスは、提供元との別の契約です。kintoneを解約しても、その契約が自動で終わるとは限らないので、契約書で解約の期限と手順を確かめます。

kintoneに付けているオプション(ゲストユーザー、メール共有オプション、セキュアアクセス、ディスク増設など)も確かめます。ストアのヘルプでは、サービスを解約しても自動で解約されないオプションがあり、その場合は別に手続きが要るとしています(cybozu.com Store ヘルプ「cybozu.comを解約する」)。

11月分の料金の前に、10月中にやること

10月の段取り(移す場合・続ける場合)

10月の初め

契約と請求を確かめる

  • 月額か年額か、コース、ユーザー数、購入先
  • 販売店から買っているなら、変更と解約の受付の期限を聞く

10月の半ば

数えて、決める

  • アプリごとに人とつながりを数える
  • 移すなら、移し先を試用し、CSVを読み込んでみる

10月の後半

書き出す、または変える

  • 移す:設計・レコード・コメント・添付ファイル・ユーザーを書き出す
  • 続ける:コースを替えるなら発注する

10月31日(土)まで

解約の手続き(移す場合)

  • 直接買った月額契約は、解約月を10月にして手続きする
  • 販売店から買っていれば、販売店の期限までに

ユーザー数を増やした月とコースを上げた月は、その月を指定して解約できない

即時解約でも解約した月の1か月分はかかり、日割りの返金はない

cybozu.com よくあるご質問「解約したいです。解約手続きを教えてください。」・「今月を指定して、解約できません。」、サイボウズ「ライセンスに関するご案内(クラウド版)」(2026年9月29日確認)をもとに当社が整理

続けると決めた場合、切り替えの手続きは要りません。11月の請求(直接買った場合は11月1日)が10ユーザー分になっているかを確かめます。ライトコースに替えるなら、10月中に発注すれば、11月1日から変更後のコースが適用されます(月額サービスのコースの変更は、発注した日の翌月1日から)。

移すと決めた場合、サイボウズから直接買った月額契約なら、解約月に10月を指定して、10月31日までに手続きをします。指定した月の末日までの契約になり、請求もその月の分までです。手続きはサイボウズドットコム ストアかcybozu.com共通管理で行い、販売店から買っている場合は販売店に相談します(cybozu.com よくあるご質問)。

10月にユーザー数を増やしたり、コースを上げたりすると、10月を指定して解約できなくなります(「今月を指定して、解約できません。」)。添付ファイルをAPIでまとめて落とすために、ライトコースからスタンダードコースへ上げる場合も同じで、10ユーザー以上が求められるうえ、その月は解約できません。10月31日は土曜日です。販売店を通している場合は、受付の期限を早めに確かめます。

Aurant Technologiesは、kintoneで続ける場合のアプリと使い方の見直しと、ほかの道具も含めた選び分けを支援しています。kintoneのアプリの設計・見直しはkintone 導入支援で、kintone以外の道具も含めた作り方の選び分けは業務ツール導入・活用支援のページで紹介しています。

kintoneおよびサイボウズは、サイボウズ株式会社の登録商標です。そのほかの社名・製品名は、各社の商標または登録商標です。

kintone導入・内製化支援

kintoneを現場の業務に合わせて設計・構築し、Excelや紙業務の置き換え、他システムとのデータ連携、社内メンバー自身が改修・運用できる内製化までを支援します。

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aurant technologies 編集

上場企業からスタートアップまで、数多くのデータ分析基盤構築・AI導入プロジェクトを主導。単なる技術提供にとどまらず、MA/CRM(Salesforce, Hubspot, kintone, LINE)導入によるマーケティング最適化やバックオフィス業務の自動化など、常に「事業数値(売上・利益)」に直結する改善実績多数。

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