経営層・役員向けの生成AI研修は何を決める場にするか|『使い方を覚える』ではなく、予算・ルール・誰を推進役にするかを決める3時間の組み方

経営層・役員向けの生成AI研修は、使い方を覚える場にせず、予算の枠、利用ルールの責任者、推進役、経営として見る数字の4つを決めて帰る場にします。AI事業者ガイドライン、AISIのCAIOガイドブック、IPAの手引書で確かめ、3時間の組み方、研修会社に頼めること、見積もりの質問を整理しました。

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この記事の要点

  1. 経営層・役員向けの生成AI研修は、使い方を覚える場にせず、決めて帰る場にする。決めるのは4つ。AIの予算の枠、利用ルールの責任者、推進役、経営として見る数字。講師が話せるのは事業機会とリスクの全体像、法令の動向、他社で起きたインシデントの例までで、4つの決定そのものは社内にしかできない(当社の整理)。
  2. 官公庁とIPAの資料は、経営者に、AIのリスク対策を事業戦略と一体で考えること、責任者を置いて権限を持たせること、各部門に推進担当を置くことを求めている。予算の金額、責任者の人選、推進役の置き方までは書かれていない。
  3. 3時間は、現状の共有、リスクの判断、予算・責任者・推進役、測る数字、決定事項の確認の順で組む(時間配分は当社の組み方)。見積もりでは、事前ヒアリング、当日の進行、決定事項を持ち帰る形を聞く。4つがすでに決まっているなら、研修は要らない。

経営層の研修で、決めて帰る4つ

研修で学ぶのは判断の材料。4つの決定は、社内の経営層が行う(当社の整理)

決めること 1

予算の枠

  • 公認するAI、教育、事故への備えのうち、何を枠に入れるか
  • 枠を超えるときに、誰が承認するか

公式の資料:IPAの手引書は、AI責任者の権限に、全社の投資計画の承認を挙げている

決めること 2

利用ルールの責任者

  • 新しいAIの利用を承認する人
  • 問題が見つかったときに、利用を止める権限を持つ人

公式の資料:IPAの手引書は、責任者を置くことが望ましい、権限は文書にしておく、と書いている

決めること 3

推進役

  • 部門ごとの推進担当を誰にするか
  • 経営と現場をつなぐ会議を、どの頻度で開くか

公式の資料:IPAの手引書とAISIのガイドブックが、部門ごとの推進担当を置く形を示している

決めること 4

経営として見る数字

  • AIの利用の実態を、どの項目で把握するか
  • 経営会議で、何を・どの頻度で見るか

公式の資料:IPAの手引書は、利用実態の把握を最低でも年1回、としている

出典:AISIのCAIOガイドブック、IPAの手引書(2026年)、AI事業者ガイドライン(第1.2版)。4つへの整理は当社(2026年10月6日確認)

経営層・役員向けの生成AI研修は、使い方を覚える場にせず、決めて帰る場にします。決めるのは、AIの予算の枠、利用ルールの責任者、推進役、経営として見る数字の4つです。講師に頼めるのは、経営層向けの学習内容(事業機会とリスクの全体像、法令の動向、他社で起きたインシデントの例)までで、4つの決定そのものは、社内にしかできません(当社の整理)。

官公庁の資料は、決める方向を示しています。AI事業者ガイドライン(第1.2版)は、経営者を含む事業執行責任者が、事業戦略と一体でAIのリスク対策を検討・実践することが重要だとし(7ページ)、経営層の責任は大きいと書いています(28ページ)。ただし、予算の金額、責任者の人選、推進役の置き方までは、書かれていません。そこを、研修の場で決めて帰ります。

この記事は、従業員30〜200人の会社で、社内でAIを使い始めたものの、経営として何を決めるのかが曖昧で、役員向けの研修を頼むか迷っている、経営者・経営企画の担当者向けです。根拠は、AI事業者ガイドライン(第1.2版)、AISIのCAIOガイドブック、IPAの手引書(2026年)です(2026年10月6日確認)。管理職向けの研修は、「管理職向けの生成AI研修を買う前に決めること」に分けて書きました。

研修が要るのか、頼むなら何を決める場にするのかは、当社のAI セミナーのページで相談を受けています(オンライン約30分)。

経営層の研修のゴールは「決定」:学ぶことと、決めることを分ける

経営層向けの研修を、使い方を覚える場にすると、帰ったあとに残るのは知識だけです。予算、責任者、推進役が決まらないまま、現場の利用が先に進みます。IPAの手引書(2026年)は、AI責任者を置かないまま全社的な意思決定を担う人がいないと、各部門の独自の判断でリスクが偏り、責任の所在が曖昧なまま対応が後手に回るおそれがある、と書いています(14ページ)。

研修で学ぶことと、研修で決めること

学ぶ部分は講師に頼める。決める部分は、決める権限のある人が出る場でしか決まらない(当社の整理)

講師が話すこと(学ぶ)

経営層向けの学習内容

  • AIによる事業機会と、経営リスクの全体像
  • AIに関する主要な法令・規制の動向
  • 他社で起きたインシデントの例

出どころ:IPAの手引書の表2-5。経営層向けに個別のカリキュラムを設計することを推奨している

社内で決めること(決める)

経営層の仕事

  • 予算の枠と、枠を超えるときの承認者
  • 利用ルールの責任者と、止める権限
  • 推進役と、経営と現場をつなぐ会議
  • 経営として見る数字と、見る頻度

性質:研修会社に代わってもらえない。決める人が、その場に出席する

出典:IPAの手引書(2026年)、AISIのCAIOガイドブック。分け方は当社の整理(2026年10月6日確認)

IPAの手引書は、経営層とAI推進担当者には、全従業員向けの教育に加えて、個別のカリキュラムを設計することを推奨しています。経営層向けの学習内容の例として挙げているのは、AIによる事業機会と経営リスクの全体像、主要な法令・規制の動向、他社で起きたインシデントの例の3つです(表2-5、21ページ)。この3つは、講師が話せる部分です。決める部分は、同じ時間のなかに、別に確保します。

4つがすでに決まっているなら、研修は要りません。経営会議で決めて、文書にすれば足ります。研修を頼む意味があるのは、決める材料(現状、リスク、他社の例)が社内にそろっていないとき、または、経営層の間で認識がそろっていないときです(当社の読み取り)。

決める前に、社内で集めておく現状:集計で渡し、実物は渡さない

3時間のうち、現状の共有に使えるのは40分ほどです。その時間で議論を自社の話にするには、前もって、社内の利用の実態を集計しておきます。IPAの手引書(2026年)は、AI活用の実態を理解するために把握する項目として、使っているAI(製品名、提供事業者、契約の形)と、利用の目的と範囲(業務、利用者の範囲、入力するデータの種類、出力の使い先)を挙げています(表2-3、19ページ)。個人契約や無料での利用も、拾う対象です。

当日の前に、社内で集めておく現状(3つ)

項目はIPAの手引書の表2-3から。集める人は当社の整理

1

使っているAI

  • 製品名と提供事業者
  • 契約の形(法人契約・個人契約・無料利用)

集める人:情報システムか総務。個人契約は、聞き取りで拾う

2

使い方の範囲

  • AIを使っている業務と、利用者の範囲
  • 出力の使い先(社内だけか、社外に出すか)

集める人:各部門の長。業務の名前で書く

3

入れている情報の種類

  • 公開情報、社内情報、機密情報、個人情報のどれか
  • 判断に迷ったときの相談先があるか

集める人:各部門の長。件数と種類で書き、実物は添えない

出典:IPAの手引書(2026年)表2-3(19ページ)、表2-2(17ページ)。集める人の分け方は当社の整理(2026年10月6日確認)

集めたものは、部署ごとの人数、使っているAIの名前、入れている情報の種類の件数、という集計にして、研修会社にも渡します。実在の取引先の名前や、案件の名前、社外秘の資料そのものは、渡しません。議論に必要なのは、どの種類の情報が、どの業務で、どのAIに入っているかであって、中身ではありません(当社の整理)。例題が必要な場合は、研修会社が用意する架空の業務を使います。

3時間の組み方:現状の共有、リスクの判断、決める、測る数字、確認

決める項目が4つあるので、決める時間を、講義の時間より長く取ります。次の組み方は当社のもので、公式の資料に、経営層向けの研修の時間の決まりはありません。

3時間の組み方(当社の組み方)

時間配分は当社の組み方。公式の資料に、経営層向けの研修の時間の決まりはない

0:00〜0:40 現状の共有と、講師の説明講師が、事業機会・リスク・法令・他社のインシデントの例を話す。前もって集めた自社の現状を共有する
0:40〜1:10 リスクの判断入力してよい情報の線と、迷ったときの相談先を決める
1:10〜2:10 予算の枠・責任者・推進役決める人が、その場で決める。いちばん長く取る
2:10〜2:30 測る数字経営会議で見る項目と、頻度を決める
2:30〜3:00 決定事項の確認決めたこと・担当・期限を、1枚に書き出して読み合わせる

決める時間(1:10〜3:00)を、講義の時間より長く取る

出典:学習内容はIPAの手引書(2026年)表2-5(21ページ)。進め方と時間配分は当社の整理(2026年10月6日確認)

0:40〜1:10 リスクの判断:入力してよい情報の線

経営層が決めるのは、入力してよい情報の種類と、判断に迷ったときの相談先です。IPAの手引書(2026年)は、全社のAI利活用ガイドラインに載せる事項として、入力できる情報の分類(公開情報、社内情報、機密情報、個人情報など)、入力を禁止する情報の定義、迷う場合の相談窓口を挙げています(表2-2、17ページ)。個人情報、組織の機密、著作物のそれぞれの線の根拠は、「管理職向けの生成AI研修を買う前に決めること」にまとめました。

この時間には、もう一つ決めることがあります。IPAの手引書は、禁止を先行させるだけでは、申告されない利用が増えて実態の把握が難しくなる、としています(18ページ)。許可するAIを会社が用意するか、用意しないなら、何を条件に新しいAIの利用を認めるか。これは、次の予算の枠と、つながっています(当社の読み取り)。

責任者と推進役:従業員30〜200人なら、兼務で決める

責任者の置き方として、IPAの手引書(2026年)は、AI利活用のゴール設定・推進とリスク管理を統括し、意思決定の最終権限を持つ責任者(CAIO)を設置することが望ましいとしています(14ページ)。権限として挙げているのは、全社のAI利活用戦略と投資計画の承認、利活用と統制の施策の実行判断、経営層へのリスクの報告、部門をまたぐ活動の主導です。深刻な脅威が見つかったときに、システムの一時停止や外部AIの利用禁止を命じる権限は、あらかじめ文書にしておくことが重要だ、とも書いています。

これらの権限を、すべて新しく作る必要はありません。既存の情報セキュリティ責任者や、情報システムの責任者が持つ執行権限と報告ラインを応用すれば、追加で整える規程を少なくできる、と同じ手引書は書いています(15ページ)。AISIのCAIOガイドブックは、企業においても、規模を問わず、CAIOの機能を整える重要性が高まっているとし(3ページ)、体制は、外部の専門人材の活用を含めて、規模と業務の複雑さに応じて柔軟に設計するとしています(9ページ)。

研修の場で決めるのは、人の名前と、権限の範囲です。責任者に、新しいAIの利用を承認する権限と、問題が見つかったときに止める権限を持たせるか。持たせるなら、誰に報告して止めるか。従業員30〜200人の会社では、経営者が責任者を兼ね、情報システムの担当や総務の担当を補佐に置く形も考えられます(当社の読み取り)。AISIのCAIOガイドブックは、経営者(CEO)の役割として、責任者を任命し、その任務、権限、人員・予算を決めることを挙げています(12ページ)。

責任者と推進役のつなぎ方(当社の読み取り)

従業員30〜200人なら、経営者が責任者を兼ね、推進担当を各部門の長に置く形も考えられる(当社の読み取り)

経営者責任者を指名し、権限と人員・予算を決める(AISI 12ページ)
AI責任者利用ルールの承認、利用の停止、経営への報告。既存の情報セキュリティ責任者などの権限を応用してよい(IPA 14〜15ページ)
各部門の推進担当自部門の利用状況の把握と、ルールの周知(IPA 16ページ)
AI連絡会議責任者と推進担当が集まり、現場の課題を経営へ上げる(IPA 16ページ)
相談窓口各部門からの問い合わせを受ける(IPA 20ページ)

出典:AISIのCAIOガイドブック、IPAの手引書(2026年)。図は当社が両資料を読み取って組んだもので、両資料にそのままの図はない(2026年10月6日確認)

推進役については、IPAの手引書(2026年)が、各部門に、自部門の業務とAIの接点を理解した推進担当者を置くことが望ましいとしています。役割は、自部門の利用状況の把握と報告、ガイドラインの周知と教育、インシデントが起きたときの初動です。すでに情報システムの推進担当者がいる部門は、その仕組みを応用すると置きやすい、とも書いています(16ページ)。経営の判断を現場に伝え、現場の課題を経営に上げるために、責任者と推進担当者が集まる会議を、定期的に開くことも挙げています(同ページ)。AISIのCAIOガイドブックも、部門ごとにAI活用の責任者・推進担当を置く形を示しています(9ページ)。

研修で決めるのは、部門ごとの推進担当の人選と、会議の頻度です。頻度の例として、AISIのガイドブックは、全社のAIステアリングコミッティを少なくとも月1回、経営会議への報告を四半期に一度としています(7ページ、9ページ)。大きな会社を想定した例なので、自社では、既存の経営会議や部門長会議に、AIの項目を1つ足すところから始める形が考えられます(当社の読み取り)。

予算の枠:金額より先に、何を枠に入れるかを決める

AI事業者ガイドラインは、AIガバナンスの構築を、短期的な利益の観点から単なるコストと捉えるのではなく、持続的な成長と中長期的な発展を志向した先行投資として捉えることが重要だとしています(28ページ)。AISIのCAIOガイドブックも、責任者の役割に、人的・物的・財務的な資源の投資の優先順位を整理することを挙げています(4ページ)。ただし、金額の水準は、どの資料にも書かれていません。

研修の場で最初に決めるのは、金額の大きさより、何を枠に入れるかと、枠を超えるときに誰が承認するかです。IPAの手引書をもとに、入れるか迷うものを4つに分けました(当社の整理)。

予算の枠に入れるか、先に決める4つ(当社の整理)

金額の水準は、公式の資料に書かれていない。決めるのは、何を枠に入れるかと、枠を超えるときの承認者

1

公認するAIの費用

  • 許可するAIを会社が用意する費用
  • 用意しない場合に、許可されていないAIの利用が増えないかを話す

公式の資料:IPAの手引書は、公認AIの提供をシャドーAI対策の前提の一つとしている(18ページ)

2

教育の費用

  • 一度で終わらせず、定期的に行う前提で見る
  • 費用の一部を助成金で賄えるかは、別に確かめる

公式の資料:IPAの手引書は、教育を定期的に行うことを求めている(21ページ)

3

検知・制御の道具

  • 未許可のAIへの通信を見つける製品など
  • 最初は、明らかにリスクの高いサービスだけに絞る

公式の資料:IPAの手引書は、導入には費用と工数がかかるので、小さく始めるとしている(18ページ)

4

事故への備え

  • すでに入っているサイバー保険が、AIの利用をカバーするか
  • 出力が原因の損害は、対象外のことがある

公式の資料:IPAの手引書は、既存のサイバー保険の補償範囲の確認を挙げている(21ページ)

出典:IPAの手引書(2026年)。4つの並べ方は当社の整理(2026年10月6日確認)

研修の費用そのものを助成金で賄えるかは、条件が細かく、「生成AI研修と人材開発支援助成金の記事」にまとめています。Microsoft 365 Copilot と Google Workspace の Gemini を使う場合に、研修の前に社内で決める設定は、Copilot の記事とGemini の記事に書きました。

測る数字:経営会議で見る項目と、頻度を決める

最後に決めるのは、経営として、何を見るかです。使った人の割合や、管理画面の利用状況、アンケートの「時間が減った」だけでは、効果は言えません。その理由と、使う前に測る数字、使わない班を残して比べる方法は、「生成AIの導入効果の測り方」に書きました。この研修では、その前提で、次の3種類のうち、何を、誰が、いつ出すかを決めます。

経営として見る数字(3種類。当社の整理)

「使った人の割合」は、効果を表さない。管理画面の数字とアンケートでは、効果は言えない

1

利用の実態

  • 使っているAI、業務、入れている情報の種類
  • 同じ項目で、年に1回以上、取り直す

公式の資料:IPAの手引書は、最低でも年1回を目安とし、大型のアップデートや重大なインシデントのときにも行うとしている(19ページ)

2

業務の数字

  • 対象にした業務の所要時間や件数
  • 使う前に測り、使わない班と比べる

測り方:当社の記事「生成AIの導入効果の測り方」に書いた

3

経営への報告

  • AIの責任者から、経営会議へ報告する項目と頻度
  • 重大なインシデントは、定例を待たずに上げる

公式の資料:AISIのガイドブックは、経営会議へは四半期に一度を目安としている(7ページ)。大きな会社を想定した例

出典:IPAの手引書(2026年)、AISIのCAIOガイドブック、当社の記事「生成AIの導入効果の測り方」(2026年10月6日確認)

決めたら、研修の最後の30分で、決定事項を1枚に書き出します。書くのは、決めたこと、担当、期限、次に確かめる日の4つです。その場で読み合わせると、決めていないことと、持ち越すことが、分けて残ります(当社の整理)。

研修会社に頼むと変わること、社内にしか決められないこと

研修会社に頼むと変わることと、社内にしか決められないこと

分け方は当社の整理

研修会社に頼むと変わること

講師・進行

  • 経営層向けの内容(事業機会、リスク、法令、他社のインシデントの例)を、整理して話してもらえる
  • 決める項目の抜けを、進行の中で見つけてもらえる
  • 決定事項を、持ち帰れる形に書き出す手伝い

頼む前に:社内の現状の集計を渡すほど、当日の議論が自社の話になる

社内にしか決められないこと

経営者・経営層

  • 予算の金額と、枠を超えるときの承認者
  • 責任者の人選と、停止の権限
  • 推進担当の人選と、会議の頻度
  • どの数字を経営会議で見るか

性質:決める人が出席しないと、研修のあとに持ち越しになる

出典:IPAの手引書(2026年)、AISIのCAIOガイドブック。分け方は当社の整理(2026年10月6日確認)

頼んだ場合に変わるのは、決める材料の質と、進行です。講師が、経営層向けの内容を整理して話し、決める項目の抜けを進行の中で見つけます。決める人の出席、予算の金額、人選は、頼んでも変わりません。講師に決定を任せると、研修のあとに、社内で承認されない決定が残ります(当社の読み取り)。

見積もりを比べるときの質問

4つの決定が社内に残ると分かっていれば、見積もりで見る点も決まります。金額より先に、次の6つを聞きます。

研修会社への質問と、社内で先に決めておくこと
見積もりで聞くこと聞く理由(当社の整理)社内で先に決めておくこと
事前ヒアリングはあるか。何を聞かれ、こちらは何を用意するか現状の集計を渡せば、当日の議論が自社の話になる現状の集計(使っているAI、業務、情報の種類)
講義の時間と、決める時間の配分はどうなるか。項目ごとに時間が取れるか講義だけで3時間が終わると、決めずに帰ることになる決めたい項目(4つのうち、どれか)
決定事項を、誰が、どの形で記録して渡すか議事メモだけでは、担当と期限が残らない決定事項を受け取る役
自社の資料や取引先の名前を渡さずに進められるか機密を入れてよいかの線は、研修会社への資料の提供にも当てはまる入力してよい情報の線
講師は、決定に関わるのか。論点出しと進行に徹するのか予算の金額や人選は、社内でしか決められない決める人の出席と、決める範囲
研修のあとに、決定事項を見直すとき、付き合ってもらえるか。見積もりに含まれるかルールは、運用しながら更新する前提で作る(IPAは年1回程度の改定を基本としている)見直しの時期と、担当
この記事で確かめられなかったこと
  • 経営層向けの研修の内容や時間について、官公庁の資料に決まりはありません。3時間の組み方と時間配分は、当社の整理です。
  • 予算の金額の水準、責任者に求める資格、推進担当の人数は、公式の資料に書かれていません。会社の規模と、使うAIの範囲で変わります。
  • IPAの手引書は、IPAの中核人材育成プログラム9期生のプロジェクト成果として公開されたものです。官公庁の指針とは位置づけが違うため、本文では出典を分けました。
  • AISIのCAIOガイドブックは、法的拘束力を持たず、主な読み手はCAIOと、任命を検討する経営陣とされています。月1回の委員会や四半期の報告は、大きな会社を想定した例と読み、従業員30〜200人の会社への当てはめは当社の読み取りです。
  • 経営者や役員の、会社法などに基づく責任の範囲。ガイドブックは、CAIOを置いても最終的な法的責任の所在は変わらないとしています(4ページ)。この記事では判断していません。
  • 研修会社各社の、経営層向けの講座の中身。この記事では確かめていません。見積もりで、上の表の質問を聞いてください。

経営層の研修を頼むか、経営会議で決めて済ませるか、まず社内の現状を集計するか。その見立ては、Aurant Technologies のAI セミナーのページの相談で扱っています。決めた内容を現場の仕組みに落とすところまで必要な場合は、AI活用支援のページを見てください。

AI活用支援

Claude・ChatGPT・Gemini・Copilotのどれをどの業務に使うかの見極めから、社内のAIチャット環境、権限と情報の扱いの設計、MCPやAPIでの既存システム連携、研修・伴走までを支援します。

AT
aurant technologies 編集

上場企業からスタートアップまで、数多くのデータ分析基盤構築・AI導入プロジェクトを主導。単なる技術提供にとどまらず、MA/CRM(Salesforce, Hubspot, kintone, LINE)導入によるマーケティング最適化やバックオフィス業務の自動化など、常に「事業数値(売上・利益)」に直結する改善実績多数。

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