電話・フォーム・LINE・メールの問い合わせを、1つの一覧に揃える|入口ごとに数えて、同じ人を二重に数えない
電話・フォーム・LINE・メールの問い合わせは、入口ごとに数えているものが違うため、月の件数が合いません。1行を1回の問い合わせにした一覧の列、同じ人の二重カウントを避ける案件番号の付け方、個人情報を分ける台帳、広告の画面と並べる前にそろえること、週1回の点検を、Google・LINE・個人情報保護委員会の公式資料で確かめて整理しました。
目次 クリックで開く
この記事の要点
- 月の件数が合わないのは、入口ごとに「1件」として数えているものが違うため。GA4 は設定したフォームの送信や電話番号リンクを押した回数、Google 広告はコンバージョンの数え方の設定、LINE の管理画面はメッセージ数とチャットルーム数、メールは受信箱で、足し合わせても連絡してきた人の数にはならない。
- 1行を1回の問い合わせとした一覧を1つ持ち、同じ人の同じ用件の行に同じ案件番号を付ける。出す数は、入口別の件数(行)と案件数(重ねを除く)を分ける。営業・間違い・テストの行は消さず「対象外」と印を付け、入口ごとの元の記録と行数を合わせる(当社の整理)。
- 一覧に氏名は書かず、突き合わせは別の台帳で行う。ただし、社内で普通の方法で照合できるなら個人情報に当たりうる、と委員会の質問と回答は整理している。広告の画面と並べる前に、日付の基準・数え方・計測期間をそろえ、週1回、元の記録と行数を合わせる。
入口ごとにばらばらの数え方を、1行1問い合わせの一覧にそろえる
表計算の表でも作れる。手入力が回らなくなってから、自動で行を足す仕組みを考える
広告の画面や GA4 の数字は、この一覧と同じ期間・同じ定義にそろえて並べ、差を理由に分ける
一覧の形は当社の整理。公式の資料に決まった形はない(2026年10月11日確認)
電話・フォーム・LINE・メールに分かれた問い合わせの月の件数が合わないのは、入口ごとに「1件」として数えているものが違うためです。GA4 では、フォームの送信や電話番号リンクを押した回数を、設定したイベントとして数えます。Google 広告のコンバージョンは、コンバージョンごとの数え方の設定に従います。LINE の管理画面の受信メッセージには、スタンプや自動応答のキーワードも入ります(各社の公式ヘルプ、2026年10月11日確認)。これらを足し合わせても、実際に連絡してきた人の数にはなりません。
問い合わせを一元管理するといっても、最初に要るのは、入口の外に共通の一覧を1つ持つことです。1行を1回の問い合わせとして、日時・入口・媒体・案件番号・結果を書き、同じ人の同じ用件の行には同じ案件番号を付けます。月の報告には、行の数(入口別の件数)と、案件番号を重ねずに数えた案件数を、別々に出します。この一覧を基準にすると、広告の画面や GA4 の数字との差を、理由ごとに説明できます。
この記事は、各入口の数え方の違いを公式のヘルプで確かめた範囲と、一覧の作り方・案件番号の付け方・点検の手順・流入元の取り方という当社の整理に分けて書きます。後者は公式の資料に決まった形がないので、図の注記のほかは「(当社の整理)」を繰り返さず、公式の記述から当社が読み取った所だけ「(当社の読み取り)」と付けます。電話の流入元の取り方はコールトラッキングの記事、GA4 の設定を頼む前の点検はGA4 の設定代行の記事、フォームの改善はEFO の記事に書いたので、ここでは繰り返しません。
月の件数が合わない理由:入口ごとに、数えているものが違う
フォームの送信を数えるイベントとして、GA4 には generate_lead が推奨されていますが、自動では送られません(アナリティクス ヘルプ「推奨イベント」)。拡張計測機能で自動に取れるイベントの一覧には、フォームの操作は載っていますが、電話番号やメールのリンクのクリックは載っていません(アナリティクス ヘルプ「拡張計測機能イベント」)。電話番号リンクを数える設定を足しても、数えているのは実際の通話ではなくクリックだと、Google 広告のヘルプは書いています(Google 広告ヘルプ「モバイルサイトに掲載された電話番号リンクのクリックを測定する」)。
LINE の管理画面の数字も、問い合わせの件数ではありません。分析の[チャット]にある「受信メッセージ」は、自動応答のキーワードやスタンプも含む数です。「アクティブルーム」は、やり取りがあったチャットルームを1日ごとに数えて、期間で合計したものです(LINE公式アカウント マニュアル「分析 – チャット / 自動応答」)。同じ人が日をまたいでやり取りすれば、その日数の分だけ入ります。友だち追加の経路は[分析]の[友だち]で見られますが、ユーザー単位では Messaging API で確認できないと、LINE Developers の質問と回答は書いています(LINE Developers の質問「LINE公式アカウントの友だち追加経路をユーザー単位で確認できますか?」)。友だち追加の経路は、友だちになった経路で、そのあと問い合わせてきた経路とは別です(当社の読み取り)。
入口ごとに、数えているもの・日時・流入元・本人の手がかり
数えているものが違うので、足し合わせても連絡してきた人の数にはならない
入口 1
電話
- 数える場所:受付のメモと、電話機やサービスに残る着信の記録
- 日時:メモや着信の記録で分かる
- 流入元:聞き取り、番号の分け方、Google 広告の転送番号で取る(取り方は別の記事)
- GA4 の電話番号リンクのタップは、押した回数で、通話ではない
本人の手がかり:電話番号。通知されないときは取れない
入口 2
フォーム
- 数える場所:フォームの保存先(データベース・通知メール・CRM など)
- GA4 の generate_lead は送信を数える推奨イベントで、自動では送られない
- 日時:保存先の送信日時
- 流入元:URL のパラメータを隠し項目に入れて保存すれば取れる
本人の手がかり:メールアドレス・電話番号・氏名のうち、書いてもらった分
入口 3
LINE
- 数える場所:LINE公式アカウントのチャット
- 分析の「受信メッセージ」はスタンプや自動応答のキーワードを含み、「アクティブルーム」は1日ごとの数の合計
- 流入元:友だち追加の経路はあるが、ユーザー単位では確認できない
- 日時:チャットのメッセージで分かる
本人の手がかり:ユーザーIDはプロバイダーごとに別の値。フォームや電話の人とは自動で結び付かない(当社の読み取り)
入口 4
メール
- 数える場所:受信箱
- GA4 の拡張計測機能の一覧に、メールのリンク(mailto:)のクリックは載っていない
- 日時:受信日時
- 流入元:メールには付かない。宛先を載せる場所ごとに分けるか、聞き取りで取る
本人の手がかり:差出人のアドレス。フォームの通知メールは自社の受信箱にも届くので、メールの問い合わせに数えない
出典:アナリティクス ヘルプ「推奨イベント」、アナリティクス ヘルプ「拡張計測機能イベント」、Google 広告ヘルプ「モバイルサイトに掲載された電話番号リンクのクリックを測定する」、LINE公式アカウント マニュアル「分析 – チャット / 自動応答」、LINE Developers の質問「LINE公式アカウントの友だち追加経路をユーザー単位で確認できますか?」、LINE Developers「ユーザーIDを取得する」。流入元の取り方と、各入口の読み方は当社の整理(2026年10月11日確認)
どの入口にも、数える場所、日時、流入元、本人の手がかりがあり、入口によって取れるものが違います。一覧では、日時・入口・媒体・キャンペーンやキーワードを共通の列にして、入口が違っても1行ずつ並べられるようにします。本人の手がかり(連絡先)は一覧に書かず、別の台帳に回します。
1行を1回の問い合わせにした一覧の作り方
最初に、数える単位を決めます。1行は、受け取った1回の問い合わせです。案件は、同じ人の同じ用件の行をまとめたものです。対象外は、数えない行で、営業、間違い電話、社内のテスト、bot の送信などです。対象外の行は一覧から消さず、結果の欄に「対象外」と書きます。消さないのは、入口ごとの元の記録の件数と、一覧の行数を合わせられるようにするためです。
| 列 | 入れるもの | 決めること |
|---|---|---|
| 受付日時 | 問い合わせを受けた日時。フォームは送信、電話は着信、LINE は最初のメッセージ、メールは受信の日時 | 時刻まで入れる。日付だけだと、同じ日の行の前後が分からず、先に連絡してきた行を「初」にできない。日付の区切りは日本時間の暦日にそろえ、月の境目は、受けた日で決める |
| 入口 | 電話・フォーム・LINE・メールのいずれか | プルダウンで選ぶ形にする(ドキュメント エディタ ヘルプ「セル内にプルダウン リストを作成する」)。自由に書くと、「電話」と「TEL」が別の入口として集計される |
| 媒体 | Google 広告・自然検索・地図・紹介・紙など、取れた範囲 | 取れないときは空欄にせず、「不明」と書く |
| キャンペーン・キーワード | 広告のキャンペーンやキーワード。取れた範囲 | 広告以外は空欄でよい |
| 流入元の取り方 | 計測・聞き取り・不明のいずれか | 計測と聞き取りは同じ確かさで読めないので、分けて残す |
| 案件番号 | 名前の代わりの番号。同じ人の同じ用件の行は、同じ番号 | 付け方は次の節 |
| 初/重ね | 案件番号が最初に出る行は「初」、そのあとの行は「重ね」。同じ日時の行は、上の行を「初」にする | 式で自動に入れる(下の表) |
| 結果 | 受注・見積もり中・相談のみ・失注・未確定・対象外 | 対象外は、該当する行ごとに書く。そのほかの結果は「初」の行にだけ書く。選択肢は自社の言葉で決め、プルダウンにする |
| メモ | 「同一かも」などの印 | 個人が分かることは書かない |
入口と結果は、プルダウンで選ぶ形にします。Google スプレッドシートでは、[データ]の[データの入力規則]からリストを作れ、リストにない値は拒否することも、警告にとどめることもできます(ドキュメント エディタ ヘルプ「セル内にプルダウン リストを作成する」)。自由に書ける欄にすると、同じ入口が別の名前で集計され、入口別の件数が割れます。
月の報告に出す数は、次の式で出せます。式の形は、COUNTIFS と COUNTIF の使い方(ドキュメント エディタ ヘルプ「COUNTIFS」、「COUNTIF」)に合わせています。媒体別の案件数も、同じ式の「入口」の列を「媒体」の列に替えれば出せます。
| 出す数 | 式の形(Google スプレッドシート) | 読み方 |
|---|---|---|
| 初/重ね(各行) | =IF(COUNTIFS(F:F, | 2行目に入れて、下の行へコピーする。同じ案件番号で、より前の日時の行も、同じ日時で上にある行もなければ「初」。同じ日時の行は、上の行が「初」になる |
| 入口別の件数(行) | =COUNTIFS(B:B, | 期間内の電話の行。対象外を除く。入口の名前を変えて、入口の数だけ作る |
| 案件数 | =COUNTIFS(G:G, | 期間内に初めて出た案件。対象外を除く |
| 結果別の案件数 | =COUNTIFS(G:G, | 「初」の行の結果が受注の案件。案件は、最初の問い合わせの月に入る |
対象外を除いた行の数の合計は、案件数以上になります。その差は、対象外を除いた、期間内の「重ね」の行の数です。報告には、入口別の件数と案件数を並べて出し、どちらの数を指しているかを書き分けます。前の月に最初の連絡があった案件の続きは、今月の入口別の件数には入りますが、案件数には入りません。
同じ人を二重に数えない:行と案件を分けて、案件番号を付ける
二重に数える原因は、2つあります。1つは、同じ人が入口をまたいで連絡する場合です。電話で話したあとに同じ内容をフォームで送る、フォームを送ったあとに届いたかを電話で聞く、LINE で聞いたあとに同じ件をメールでも送る、といった続き方です。もう1つは、1回の連絡が複数の記録を作る場合です。フォームの送信が通知メールとして自社の受信箱にも届く、送信ボタンを二度押す、といったものです。前者は、行を足して案件番号を共通にします。後者は、行にしないか、対象外と印を付けます。
一覧の行にするもの、対象外と印を付けて残すもの、行にしないもの
二重に数える原因は、同じ人が入口をまたぐ場合と、1回の連絡が複数の記録を作る場合の2つ
行にする
一覧に足す
- 電話の着信(不在着信は、折り返して用件が分かったとき)
- フォームの送信
- LINE のチャットで届いた、問い合わせのメッセージ
- 自社あてに届いたメール
- 同じ人が別の入口で続けた連絡(案件番号は前の行と同じ)
対象外と印を付けて残す
結果の欄に「対象外」
- 営業の電話・メール
- 間違い電話
- 社内のテスト送信
- bot やスパムの送信
- 同じ内容の連続送信(二度押しなど)
残す理由:元の記録の件数と、一覧の行数を合わせるため
行にしない
数えない
- フォームの通知メール(自社の受信箱に届いた分)
- こちらから出した折り返しの電話、返信のメール・LINE
点検のとき:メールの元の記録から通知メールを除いてから、行数と合わせる
分け方は当社の整理。公式の資料に決まった形はない(2026年10月11日確認)
広告の側にも、同じ考え方の設定があります。Google 広告のヘルプは、1人のユーザーが同じ種類のフォームを複数回送る場合に、広告のクリック1回につき1件と数える「1回」を選べると説明しています(Google 広告ヘルプ「コンバージョンのカウント方法について」)。広告の画面の側で重ねを除いていても、一覧の側では別の入口の続きが残るので、案件番号で分けます。
新しい行を足すとき、案件番号を前の行と同じにするかの問い
自動で確かめられるのは、本人が同じ連絡先を書いたときだけ
同じ人か
台帳に、同じ電話番号・メールアドレスがあるかで確かめる。LINE の表示名は本人が変えられ、同じ名前の人もいるので、表示名だけが同じときは「同一かも」にとどめる
同じ用件か
前の行の続きか、別の相談かを、内容で見る
前の行から、決めた期間の中か
期間は自社の商談の長さで決める。公式の基準は見つからなかった
問いの立て方は当社の整理で、公式の資料に基準はない(2026年10月11日確認)
人が同じかどうかを、機械的に確かめられるのは、本人が同じ連絡先を書いたときだけです。フォームは電話番号やメールアドレスを書いてもらえますが、電話は番号が通知されないことがあります。LINE のユーザーIDは、同じ人でもプロバイダーごとに別の値です(LINE Developers「ユーザーIDを取得する」)。フォームのメールアドレスや電話番号とは別の ID なので、LINE の人とフォームの人は自動では結び付きません(当社の読み取り)。結び付けられなかった分は、二重に数えたままになります。無理に1つにせず、メモに「同一かも」と書いて残し、週1回の点検でまとめます。
LINE の管理画面には、チャットルームごとにノートとタグを付ける欄があります。無料の範囲では、ノートは1つのチャットルームに1件、タグは1ユーザーに1個までです(LINE公式アカウント マニュアル「チャット」)。案件番号はノートに書くと、同じ人が日をまたいで連絡してきたとき、新しい案件にせずに済みます。同じマニュアルは、チャットのメッセージの保存期間を、無料の範囲では半年と書いています。元のメッセージを見直せる期間が限られるので、一覧の行は、週1回の点検の前に作っておきます。
個人情報は最小限に:一覧と台帳を分ける
一覧には氏名・電話番号・メールアドレスを書かず、案件番号だけで持ちます。案件番号と連絡先を結ぶ表は、別の台帳に置き、見る人を限ります。台帳に置くのは、同じ人かを確かめるのに要る連絡先と、広告の成果を返すときに要る値(広告のクリック ID など)に絞ります。
一覧と台帳に分けて持つもの
分けるのは見る人を減らすため。個人情報でなくなるとは限らない
一覧
広告やサイトの担当まで見る
- 日時・入口・媒体・キャンペーンやキーワード
- 案件番号、初/重ね、結果
- メモ(個人が分かることは書かない)
置く所:共有の表計算
台帳
受付の担当だけが見る
- 案件番号と、同じ人かを確かめるのに要る連絡先(電話番号・メールアドレス・LINE の表示名のうち、必要な分)
- 広告のクリック ID(フォームで受けた分)
- 保存の期限と、消す日
置く所:見る人を限った別の場所
分け方は当社の整理。「容易に照合できるか」の整理は、個人情報保護委員会 Q&A「Q1-19」、個人情報保護委員会 Q&A「Q1-18」(2026年10月11日確認)
ただし、分けただけでは、個人情報でなくなるとは限りません。個人情報保護委員会の質問と回答は、特定の個人を識別できる情報に割り当てた顧客IDなどと共通の識別子が付いていて、事業者の内部で一緒に参照できるなら、他の情報と容易に照合できると解され得る、と書いています(個人情報保護委員会 Q&A「Q1-19」)。部署ごとに別のデータベースに分けた場合も、規程上・運用上、双方を取り扱うことが厳格に禁じられ、手間をかけずには照合できない状態なら容易に照合できないと考えられる一方、通常の業務の一般的な方法で照合できる状態なら、容易に照合できると考えられる、と説明しています(個人情報保護委員会 Q&A「Q1-18」)。案件番号に置き換えるのは、見る人を減らす手立てで、匿名にするものではない、と当社は読みます。法的な助言ではありません。
もう1つ、受け取った連絡先を、問い合わせへの返信だけでなく、広告の成果の分析にも使うなら、受け取るときに示す利用目的がその使い方を含んでいるかを確かめます。委員会の質問と回答は、本人が合理的に予測・想定できない取扱いを行う場合は、その取扱いを含めて利用目的を特定する必要がある、と書いています(個人情報保護委員会 Q&A「Q2-1」)。利用目的の文面は、法務や個人情報の担当と確かめてください。2026年7月に公布された改正の影響は、個人情報保護法の改正の記事に書きました。
Google アナリティクスに送る値にも限りがあります。アナリティクスのヘルプによると、Google は、メールアドレスや個人の携帯電話番号などの個人情報を Google に送ることをポリシーで禁じています。ページの URL のパスやパラメータ、キャンペーンの utm_ で始まるパラメータについても、個人情報が含まれていないことの確認を求めています(アナリティクス ヘルプ「個人を特定できる情報(PII)を送信しないようにするためのヒント」)。広告に結果を返す仕組みの中には、メールアドレスなどをハッシュ化して送るものもあり、Google はサイトの利用者への開示と、必要な場合の同意の取得を求めています(Google 広告ヘルプ「オフライン コンバージョンのインポートについて」)。送る前に、社内の個人情報の担当と確かめます。
広告とサイトに戻す数字:画面の数字と並べる前に、そろえること
一覧ができたら、広告の画面や GA4 の数字と並べます。一覧は基準ですが、広告の画面とぴったり合うことが目的ではありません。広告の画面は、広告のクリックなどのあとに起きたコンバージョンだけを、設定した数え方・日付・期間で数えるからです。並べる前に、次の3つをそろえて、差を理由に分けます。ここでは Google 広告の画面を例にします。Meta 広告や LINEヤフー広告の画面の数字も、数え方や日付の基準が媒体ごとに違い、その違いは広告の数字をスプレッドシートに集める記事に書きました。
広告の画面と一覧を並べる前に、そろえる3つ
ぴったり合わせることが目的ではない。差を、理由ごとに説明できる状態にする
そろえる 1
日付の基準
- Google 広告の標準の列は、広告がクリックされた日付でコンバージョンを数える
- [コンバージョン(コンバージョンの日時別)]の列は、コンバージョンが起きた日付で数える
- 一覧は受けた日で数えるので、月ごとに比べるなら後者の列と並べる(当社の読み取り)
そろえる 2
数え方
- コンバージョンアクションごとに、「すべて」か「1回」かを選べる
- 見込み顧客の獲得には、広告のクリック1回につき1件と数える「1回」が合う例を、公式が挙げている
- 設定を変えても、過去のデータは変わらない
そろえる 3
計測期間
- クリックからコンバージョンまでの既定の計測期間は30日で、変えられる。上限は90日
- 期間を過ぎてからの問い合わせは、一覧には入るが、広告のコンバージョンには入らない(当社の読み取り)
出典:Google 広告ヘルプ「新しい列を使ってコンバージョンを日時別に把握する」(2019年10月17日付)、Google 広告ヘルプ「コンバージョンのカウント方法について」、Google 広告ヘルプ「計測期間について」(2026年10月11日確認)
Google 広告のヘルプによると、標準の列は広告がクリックされた日付に、コンバージョンを結び付けます。先週クリックされ、今週コンバージョンが起きた場合、標準の列では先週の分です。[コンバージョン(コンバージョンの日時別)]の列は、コンバージョンが起きた日付の側に入れ、ヘルプは、自社の販売の記録と比べる使い方を挙げています(Google 広告ヘルプ「新しい列を使ってコンバージョンを日時別に把握する」)。数え方は、コンバージョンアクションごとに選べ、既定は種類によって違います。ウェブサイトのコンバージョンとモバイルサイトの電話番号のクリックは「すべて」、広告経由の電話とウェブサイト上の電話番号への問い合わせは「1回」です(Google 広告ヘルプ「コンバージョンのカウント方法について」)。フォームのコンバージョンを既定のままにしていると、同じクリックのあとにフォームを二度送った分が2件に数えられることがあります(当社の読み取り)。計測期間は既定で30日で、上限は90日です(Google 広告ヘルプ「計測期間について」)。
この3つをそろえても残る差があります。[コンバージョン]の列は、メインに設定したアクションだけで、サブのアクションと、PC・タブレットからの電話は[すべてのコンバージョン]の列に入ります(Google 広告ヘルプ「[すべてのコンバージョン] について」)。電話番号のクリックは通話ではありません。Google 広告のクリックを経ていない電話・LINE・メールは、Google 広告の画面に入りません。一覧で媒体が広告の案件の数と、広告の画面のコンバージョンを並べ、差を理由ごとに分けます(当社の整理)。
広告に戻す側は、受注までの結果を返す形です。Google 広告は、広告のクリックごとに付く Google クリック ID(GCLID)を、広告をクリックした人から集めた見込み顧客の情報と一緒に保存しておき、契約などの成果が出たら、その ID と成果の種類・時期を返す仕組みを説明しています(Google 広告ヘルプ「オフライン コンバージョンのインポートについて」)。自動タグ設定が有効だと、広告のリンク先の URL に gclid のパラメータが付きます(Google 広告ヘルプ「自動タグ設定について」)。この ID は、台帳の側に置きます。返し方の手順と、2026年に変わった送り先は、広告運用のインハウス化の記事に書いたので、ここでは繰り返しません。
キーワードまで一覧に残したいときは、広告のトラッキング テンプレートに ValueTrack パラメータの {keyword} や {campaignid} を入れ、ランディングで受けた値をフォームの隠し項目に保存する方法があります。ただし、キーワードなしで広告が一致する配信(検索キャンペーン向けの AI 最大化設定、動的検索広告、P-MAX など)では、{keyword} は空の値になります(Google 広告ヘルプ「ValueTrack パラメータでトラッキングを設定する」)。GA4 の utm_term は、検索広告のキーワードを入れる欄です(アナリティクス ヘルプ「URL 生成ツール: カスタム URL でキャンペーン データを収集する」)。空になる配信があることを前提に、一覧の「キーワード」は「不明」を許しておきます。
結果を GA4 のイベントとして返す考え方は、CV 導線の漏れを段ごとに数える記事に書きました。GA4 にも、氏名や連絡先は入れません。LINE を使った友だち追加の経路を人ごとに取る方法は、LINE の友だち追加経路の記事にあります。
週1回の点検:件数が合っているかを見る
週1回、同じ曜日に、次の4つを見ます。前の週の行を直すのを点検の日だけにすると、報告した数字が途中で変わりにくくなります。
週1回の点検:同じ曜日に、4つを見る
前の週の行を直すのは、点検の日だけにする。月の初めには、広告の画面・GA4 と並べる
点検 1
元の記録と、行数
- 先週分の、フォームの保存先・着信の記録・LINE のチャット・メールの受信箱の件数を、一覧の入口別の行数(対象外を含む)と並べる
- ずれたら、行にし忘れた記録か、行にしなくてよい記録かを1件ずつ分ける
点検 2
案件番号
- 同じ連絡先なのに別の案件番号になっている行と、「同一かも」の行をまとめる
- LINE は、新しいチャットルームのノートに案件番号が入っているかも見る
点検 3
流入元が「不明」の割合
- 入口ごとに、先週と並べる
- 急に増えたら、取り方が壊れている(隠し項目、広告のリンクの設定、聞き取りの記入漏れ)
点検 4
結果
- 「未確定」のまま残っている案件を洗い、受注・失注・相談のみに更新する
- 広告に返す結果があれば、この日に返す
点検の組み方は当社の整理。公式の資料に決まった形はない(2026年10月11日確認)
表計算で足りなくなる合図は、手入力が週の作業時間の多くを占める、複数人が同時に結果を更新して食い違う、点検のたびに同じ入口がずれる、のいずれかが続くことだと、当社は見ています。そうなったら、フォームの保存先やチャットから一覧へ自動で行を足す仕組みを考えます。問い合わせ管理のツールや CRM を使う場合も、列と案件番号の考え方は同じで、製品ごとの機能と費用は各社の公式の資料で確かめます。何件から要るかという基準は、公式のページにも公的な資料にも見つかりませんでした。
この記事で確かめられなかったこと
- 表計算の式は、同じ日時の行や日付だけの行を含む試しの行を入れた表で、手元の表計算ソフト(LibreOffice Calc)で結果が合うことを確かめました。Google スプレッドシートの画面では動かしていません。
- 同じ用件とみなす期間の目安。公式のページにも、公的な資料にも見つからなかったので、数字を書いていません。
- 各入口から一覧へ自動で行を足す方法(フォームの保存先ごとの連携、LINE のチャットの取り込みなど)。製品ごとに違い、公式の手順を確かめていません。
- 広告の URL のパラメータ(gclid、utm_、ValueTrack)を、フォームの隠し項目に保存する実装の手順。使っているフォームの仕組みで違い、公式の手順を確かめていません。
- 電話番号が通知されないときの扱い、台帳に連絡先を置く期間の基準。確かめていません。
- 利用目的の文面や、台帳の置き場所が個人情報保護法の求める水準に足りるかの判断。法的な助言ではなく、委員会の質問と回答に書かれた範囲だけを引いています。
- 引いた Google のヘルプの日本語版には、AI 翻訳を含むとの注記があります。表記や条件は、英語版や実際の管理画面と照らして使ってください。
入口をまたいで数えるには、1行1問い合わせの一覧と案件番号から始め、広告の画面との差を理由ごとに分けると、広告費や直す所の判断に使える数字になります。この数え方の設計や、一覧への取り込みの相談は、Aurant Technologies のアクセス解析・マーケティングデータ支援のページから受けています。
LINE運用・伴走支援
LINE公式アカウントの友だち獲得の設計、セグメント配信・ステップ配信・リッチメニューの構築、自動応答、CRM/MAや基幹データとの連携までを支援します。
