ふるさと納税用のLINE公式アカウントは2つ目を作るか|地方公共団体プランの条件・通常料金・配信の分け方で決める

住民向けのLINE公式アカウントに地方公共団体プランが適用されているとき、ふるさと納税用に2つ目を作るか、同じアカウントで寄附者にも配信するか。LINEヤフーの媒体資料・料金プラン・マニュアルと総務省の公表資料で、プランの条件、2つ目の固定費、絞り込み配信での分け方、運用の分担を整理しています。

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この記事の要点

  1. 地方公共団体プランは、1つの団体につき1アカウントにしか適用されない(LINEヤフーの媒体資料)。住民向けのアカウントにすでに適用されていれば、ふるさと納税用に作る2つ目にはプランが付かず、適用するアカウントの変更も原則できない。
  2. 2つ目は通常の料金プランで持つことになると読める。固定費(月・税別)はコミュニケーション0円、ライト5,000円、スタンダード15,000円で、プランによって無料の通数と追加配信の可否が違う。「2つ目は通常料金」と書いた一文は資料に見つからないため、LINEヤフーに確かめる。
  3. 同じアカウントで配信するなら、標準機能の絞り込み配信(友だち追加経路、リッチメニューのクリック、ユーザーIDの取り込みなど)で寄附者と住民を分けられる。ただし、追加経路は90日以内、各オーディエンスは50人以上、などの条件がある。寄附者の居住地の比率は総務省の現況調査に載っていないので、自団体のデータで数えてから決める。

2つ目を作るかどうかで、見る3つのこと

決める前に、この3つを自団体の数字で埋める

1 費用

2つ目は通常の料金プラン

  • プランは1団体1アカウントまで
  • コミュニケーション0円・ライト5,000円・スタンダード15,000円(月・税別)

確かめる先:LINEヤフー

2 配信

防災・ごみが寄附者に届くか

  • 同じアカウントなら、絞り込み配信で分ける
  • 追加経路は90日以内、各オーディエンスは50人以上

確かめる先:自団体の友だちの内訳

3 運用

誰が、どのアカウントを持つか

  • 管理者は1アカウント100人まで、部署をまたいで持てる
  • 2つ目は名称・認証・支払いも別に持つ

確かめる先:担当課と管理者の一覧

出典:LINEヤフー「地方公共団体プラン媒体資料(2026年4月版)」、LINEヤフー for Business の料金プラン・マニュアル。まとめ方は当社の整理(2026年10月4日確認)

ふるさと納税用のLINE公式アカウントを、地方公共団体プランで2つ目に作れるか。LINEヤフーの媒体資料では、プランの適用は1つの団体につき1アカウントで、複数のアカウントへは適用しないと書かれています。住民向けのアカウントにすでに適用されていれば、ふるさと納税用に作る2つ目にはプランが付かず、通常の料金プランで持つことになる、と読めます。ただし「2つ目は通常料金」とまで書いた文は、資料に見つかりませんでした。

2つ目を作らず、同じアカウントで寄附者にも配信する道もあります。地方公共団体プランは通数の上限がないので、費用は増えません。代わりに、防災やごみの日の案内が、市外に住む寄附者にも届く問題が残ります。標準機能の絞り込み配信で分けられますが、使える条件があります。どちらを選ぶかは、費用、配信の混ざり方、運用の分担の3つで決めます。

この記事は、LINEヤフーの媒体資料・料金プラン・マニュアルと、総務省の公表資料を2026年10月4日に開いて確かめたものだけで書いています。資料にないことは「見当たらない」と書き、当社の読みや整理は「当社の整理」と明記しました。寄附者の居住地の比率は、総務省の現況調査(全16ページ)に「居住」「住所」「市外」の語がなく、載っていません。自団体のデータで数える必要があります。

地方公共団体プランの条件のうち、2つ目に関わるもの

地方公共団体プランの適用条件のうち、2つ目に関わるもの
項目(媒体資料の適用条件)資料に書かれていること2つ目のアカウントへの影響(当社の読み)
1団体につき1アカウント複数のアカウントへのプラン適用は行っていない。「〇〇市」で適用済みのときに、別の「〇〇市役所」のアカウントへ新たに適用することは不可、と例示しているふるさと納税用に作った2つ目には、プランが適用されない
適用するアカウントの変更変更は原則不可どちらのアカウントにプランを付けるかは、申込みの前に決める
アカウント名都道府県名・市区町村名・行政機関名(役所・役場など)のパターン以外の名称は認めない「〇〇市ふるさと納税」がこのパターンに入るかは、資料から断定できない
認証済アカウント適用には認証済アカウントであることが前提。認証済アカウントは、名称の変更を原則受け付けない2つ目を認証済にする場合も、名称は申請の前に決める
申込者団体に所属する職員で、アカウントの管理者と一致していること。代理店などを通じた申込は認めない委託先が代わりに申し込むことはできない

LINE for Government のよくある質問にも、1自治体につき1アカウントまで適用できる、と書かれています。プランが適用されていても、管理画面には通常のプラン名が表示されますが、適用メールが届いたアカウントは費用の請求対象外とされています。適用できない場合は、理由が一律に非開示です。媒体資料は、申込み前にQ&Aを読むことを求めています。

ふるさと納税課が新しいアカウントを作ろうとしている団体は、まず、住民向けのアカウントにプランが適用済みかを確かめます。適用済みなら、新しいアカウントは通常のアカウントとして持つか、作らずに同じアカウントを使うか、のどちらかです。次の節から、順に見ていきます。

ふるさと納税課の運用の整理や、住民向けアカウントとの兼ね合いの相談は、Aurant Technologies の自治体向けLINE公式アカウントの構築・運用支援のページから受け付けています。

2つ目の料金:通常の料金プランで持つと何がかかるか

通常の料金プランの追加メッセージの単価は、2026年10月1日に変わっています。新旧の単価は「LINE公式アカウントの料金改定」で解説しています。

2つ目を通常の料金プランで持つと、固定費と、プランごとの無料メッセージの枠がかかります。固定費(月・税別)は、コミュニケーションが0円、ライトが5,000円、スタンダードが15,000円です(LINEヤフー for Business「料金プラン」)。無料メッセージは、順に200通、5,000通、30,000通で、追加メッセージを配信できるのはスタンダードだけです。

通常の料金プランの無料メッセージ通数(月)

地方公共団体プランの適用アカウントは、固定費0円・通数の上限なし・追加メッセージも無料

コミュニケーション(固定費0円)200通
ライト(固定費5,000円)5,000通
スタンダード(固定費15,000円)30,000通

出典:LINEヤフー「地方公共団体プラン媒体資料(2026年4月版)」と、LINEヤフー for Business「料金プラン」(金額は税別)(2026年10月4日確認)

通数は、メッセージを送った回数に、送った友だちの数をかけて数えます。絞り込み配信やステップ配信も数え、チャットの送受信や応答メッセージは数えません。たとえば、友だちが1,000人のアカウントでは、月5回の配信でライトの5,000通になります(1,000人×5回。当社の計算)。友だちが5,000人なら、月6回でスタンダードの30,000通です(5,000人×6回。当社の計算)。地方公共団体プランの適用アカウントには、この通数の上限がありません。

地方公共団体プランの適用アカウントと、通常の料金プランで持つ2つ目の違い
項目地方公共団体プランの適用アカウント通常の料金プランで持つ2つ目
固定費(月・税別)無料コミュニケーション0円、ライト5,000円、スタンダード15,000円
無料メッセージ上限なし200通、5,000通、30,000通(プランごと)
追加メッセージ無料スタンダードのみ配信できる(料金プランのページの表記は1通あたり「〜3円」)。単価は配信数で異なり、2026年10月1日に改定された
チャットProオプション無償月3,000円(税別)
プレミアムID無料月100円または年1,200円(税別)。2026年12月1日に料金改定の予定

チャットProオプションとプレミアムIDは、地方公共団体プランでは無償または無料と、媒体資料に書かれています。2つ目では、使う場合に別にかかります。プレミアムIDの料金は、2026年12月1日に改定される旨が、料金プランのページに書かれています。

資料に書かれているのは、プランを適用するアカウントは1つ、というところまでです。2つ目の料金は、通常の料金プランの表から読み取った当社の整理で、LINEヤフーが示した扱いではありません。2つ目を作る前に、LINEヤフーの自治体向けの問い合わせ窓口(LINE for Governmentに記載)で確かめます。

同じアカウントで配信する:防災・ごみの配信が寄附者に届く問題の分け方

総務省は、ふるさと納税を、今は別の場所に住んでいても、自分の意思で応援したい自治体に寄附できる制度として説明しています。寄附先に制限はなく、どの自治体にも寄附できます(総務省「よくわかる!ふるさと納税」、総務省のよくある質問)。団体の外に住む人からも寄附を受けるのが、制度の仕組みです。その比率が団体でどれくらいかは、総務省の現況調査から読めません。ポータルサイトの管理画面や寄附の台帳で、居住地を数えます。

同じアカウントに住民と寄附者が混ざって友だちになると、防災やごみの日の案内は、市外の寄附者には要らない配信です。標準機能の絞り込み配信では、配信先を「オーディエンス」「過去の配信」「属性」で指定します。属性は、年齢・性別など、LINEの利用動向からの推定です。マニュアルの記述に、住民か寄附者かを表す項目は見当たりません。分けるには、次の手がかりでオーディエンスを作ります。

標準機能で、寄附者と住民を分ける4つの手がかり

配信のときは、オーディエンスごとに「含める」「除外する」を選ぶ(1つのメッセージに10個まで)

1

友だち追加経路

  • 特定の経路で友だちになった人を対象にできる
  • 選べるのは90日以内。「その他」の経路は対象外

条件:オーディエンスが50人以上

2

リッチメニューのクリック

  • メニューを押した人を対象にできる
  • 期間は、直近10〜180日か、固定で最長366日

条件:オーディエンスが50人以上

3

チャットタグ

  • チャットで人にタグを付けておく
  • 付けた人を対象にできる

条件:チャットでの付与が必要

4

ユーザーIDのアップロード

  • TXT・CSVでユーザーIDを取り込む
  • 外で持つ名簿から作れる

条件:手順はMessaging APIの設定を参照

出典:LINEヤフー for Business「オーディエンス」「絞り込み配信について」のマニュアル(2026年10月4日確認)

友だち追加経路で分ける場合は、選べるのが90日以内で、古くからの友だちは対象になりません。リッチメニューのクリックは、期間を直近10〜180日か、固定で最長366日から選びます。長く使う分け方は、リッチメニューのクリックやユーザーIDの取り込みのほうが合うと考えますが、これは当社の見立てです。また、オーディエンスが50人に満たないと、配信に使えません。

配信ごとに「含める」「除外する」を選ぶ運用なので、設定を間違えると、市外の寄附者に防災の配信が届きます。そこで、配信の種類ごとに宛先を先に決めておきます。

配信の種類ごとに宛先を決めておく表(宛先の分け方は当社の整理)
配信の種類主な宛先配信先を決める手がかり
防災・ごみの日などの住民向けの案内住民寄附者のオーディエンスを除外する、または住民のオーディエンスに送る
受領書の案内、ワンストップ特例の申請と変更届出の案内寄附者寄附者のオーディエンスに送る。受領書の届く時期は自治体ごとに異なり、変更届出は寄附の翌年1月10日までに寄附先の自治体へ出す(総務省)
年末までの寄附の案内寄附者寄附者のオーディエンスに送る。税の軽減は1月から12月の年単位で扱われる(総務省)

LINE for Governmentには、詳細なセグメント配信や予約など、標準機能にない機能は、別途、開発事業者への発注が必要と書かれています。ポータルサイトの寄附データを元に細かく分けたい場合が、これに当たるかどうかは、事業者に確かめます。

別アカウントにする:費用のほかに増える運用

2つ目は、友だちが0人から始まります。寄附者に2つ目を案内する経路を、ポータルサイトの案内や受領書などに作る必要があります。そのうえで、名称、認証、管理者を、住民向けとは別に決めます。

2つ目を作る前に決めておく3つのこと

費用のほかに増える運用はこの3つ

1

名称

  • 認証済アカウントは名称の変更を原則受け付けない
  • 認証審査の申請後は変更できない

先に決める:申請の前に名称を確定する

2

認証と支払い

  • 請求書払いは認証済アカウントのみ
  • 審査の結果や基準は公開されない

先に決める:支払い方法と、不可だったときの再申請の段取り

3

管理者

  • 管理権限は複数人で持て、部署をまたげる
  • 1アカウントにつき100人まで(基本機能)

先に決める:ふるさと納税課のほか、誰が配信を確認するか

出典:LINEヤフー for Business「料金プラン」、LINE for Government「よくある質問」、媒体資料(2026年4月版)(2026年10月4日確認)

名称は、先に決めます。認証済アカウントは名称の変更を原則受け付けず、認証審査の申請後は変更できません。請求書で支払いたい場合は、認証済アカウントの申請が必要で、審査の結果や基準は開示されないと書かれています(料金プラン、LINE for Government)。

プランを付けたアカウントを、あとから別のアカウントに付け替えられるかは、変更が原則不可と書かれているため、できる前提では考えません。ふるさと納税課の担当者が増えるだけなら、同じアカウントに管理者を加える方法もあります。管理権限は複数人で持て、部署をまたげます。基本機能では、1アカウントにつき100人までです。

判断表:同じアカウントで絞り込むか、2つ目を作るか

判断表(当社の整理。基準となる数字は決めていない)
見るところ同じアカウントで絞り込む場合2つ目を作る場合数える・確かめる場所
寄附者の居住地の比率住民と寄附者が同じ友だち名簿に混ざる。比率が分からないと、除外の設定が妥当か見えない寄附者向けの友だちを別に集める。市内に住む寄附者に、どちらのアカウントを案内するかを決めるポータルサイトの管理画面や寄附の台帳。総務省の現況調査には載っていない
配信の種類配信のたびに、宛先のオーディエンスを選ぶ。設定を間違えると、市外の寄附者に防災の配信が届く宛先が最初から分かれる。通数の使い方も別になる年間の配信予定を、種類別に並べる
担当課と管理者ふるさと納税課の管理者を、同じアカウントに加える。配信前の確認手順が要る課ごとに名称・認証・支払いを持つ管理者の一覧と、配信の確認者
費用地方公共団体プランのまま。通数の追加費用はない(資料)通常プランの固定費が別に要る。プランの扱いはLINEヤフーに確かめる料金プランのページと、LINEヤフーへの問い合わせ

同じアカウントで始めてよいかの見分け方

当社の整理。数字の基準は、自団体の友だちと配信予定で決める

1

寄附者向けの配信を、住民向けと同じ管理者が出せるか

配信前の確認も同じ人がする

2

寄附者と住民を、追加経路・メニュー・IDのいずれかで分けられるか

各オーディエンスが50人以上、追加経路は90日以内

3

通常プランの固定費を新しく持たずに済ませたいか

ライトで5,000円、スタンダードで15,000円(月・税別)

3つとも「はい」同じアカウントで、絞り込み配信から始める。居住地の比率は台帳で数える
1つでも「いいえ」2つ目の作成を検討する。通常プランの扱いはLINEヤフーに確かめる

出典:LINEヤフー for Business のマニュアルと料金プラン、媒体資料(2026年4月版)(2026年10月4日確認)

判断表の数字の基準は、決めていません。寄附者の居住地の比率が何割なら2つ目を作る、といった線は、公的な資料にも、LINEヤフーの資料にも見当たらないためです。自団体の友だちと配信予定を並べて、上の3つの問いに答えを書いてから、決めます。

LINEヤフーに確かめること

資料から決められないことは、3つあります。回答は、記事の外で、団体の職員が得る必要があります。

  1. ふるさと納税用に作る2つ目は、通常の料金プランでの利用になるか。
  2. 「〇〇市ふるさと納税」のような名称が、地方公共団体プランの名称のパターンに入るか。
  3. すでに適用されたアカウントを、別のアカウントに変える扱いがあるか(資料は原則不可としている)。

住民向けのアカウントにプランが適用されているかは、LINE公式アカウントの登録メールアドレスに届く適用完了の連絡で確かめます。届いていない場合は、LINEヤフーの問い合わせフォームから連絡します(LINE for Government)。申込みは団体の職員本人が行い、代理店などを通じた申込みは認められません。

仕様書に何を書くかは、自治体のLINE公式アカウントの仕様書の項目を並べた記事に、ふるさと納税の全国の数字は、ふるさと納税の全国データの記事にまとめています。

開いた資料の一覧(確認日 2026年10月4日)

LINEヤフー:地方公共団体プラン媒体資料(2026年4月版)、料金プラン、絞り込み配信について(マニュアル)、オーディエンス(マニュアル)。

LINE for Government:よくある質問。

総務省:よくわかる!ふるさと納税、ふるさと納税のよくある質問、ワンストップ特例制度の開始について、ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)。

LINEヤフーの料金や機能は改定されることがあります。追加メッセージの単価は2026年10月1日に改定された旨が料金プランのページに書かれているため、金額は公式ページで確かめてください。

住民向けとふるさと納税用のアカウントの持ち方の整理は、Aurant Technologies の自治体向けLINE公式アカウントのご案内で受けています。寄附データの集計や運用の整理は、ふるさと納税のページで扱っています。

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