公立病院再編・地域医療構想 — 病床11万床削減・440病院検証、経営BI6機能で対応
2027年新地域医療構想スタートに向け病床11万床削減、急性期-24%・回復期+110%の機能再編。厚労省指定440病院の対応状況、再編6パターン、経営強化プラン6項目、公立病院向け経営BI 6機能を、厚労省・総務省データから5枚のSVGで整理する。
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厚生労働省は2027年4月に「新たな地域医療構想」をスタートさせ、それに先立って病床11万床削減(一般5.6万床+精神5.3万床)、公立・公的病院の再編統合を進めている。2019年に厚労省が「再編・統合の検証が必要」と指定した440病院のうち、約4割が既に再編済または計画策定済、3割が検討中。同時に各自治体は「公立病院経営強化プラン」(2022-2027年度)の策定を求められている。本記事では公立病院再編の現状と経営BIを5枚のグラフで整理する。
病床機能の再編 — 急性期削減・回復期増加
地域医療構想の核は「病床機能の最適化」。急性期59.6万床→45.2万床(-24%)、慢性期36.6万床→28.4万床(-22%)に削減し、回復期は13.5万床→28.4万床(+110%)に増加させる方針。高齢化に伴うリハビリ需要増、急性期需要の減少を反映している。
これは個別病院にとっては「急性期から回復期への機能転換」を意味する。施設改修・医師看護師の体制変更・診療報酬の組み立てまで含めた大規模な再編で、5〜10年単位の計画が必要だ。
再編・統合対象440病院 — 4割が既に対応
2019年に厚労省が指定した「再編・統合の検証が必要」440病院の対応状況は、再編済・計画策定済185、検討中165、対応見送り90。約4割が既に対応に動いている。残り3割の検討中は地域医療構想会議で議論が続いており、2027年の新地域医療構想スタートまでに方向性を出す必要がある。
再編パターン 6つ
公立病院の再編・統合は6パターンに整理される。①病院統合、②機能転換、③ダウンサイジング、④地域連携(役割分担)、⑤民間移譲・指定管理、⑥廃止。①②④が主流で、⑤⑥は住民反発が大きく合意形成に時間がかかる。
とくに④の地域連携は近年注目されている。複数病院がそれぞれの強みに特化(A病院=救急、B病院=産科、C病院=慢性期)し、地域全体で機能を担う構造で、施設は維持しながら役割を明確化できる。
経営強化プラン 6要求項目
公立病院は2022-2027年度の「公立病院経営強化プラン」策定を求められている。要求項目は6つ:①役割明確化、②人材確保、③経営形態見直し、④施設最適化、⑤経営効率化、⑥DX推進。
これは単なる「絵に描いた餅」ではなく、地方公営企業法の独立採算原則の下で実効性が問われる。プランに沿った進捗を毎年自治体本体・議会・住民に報告する必要があり、達成度が低いと経営形態見直し(民間移譲等)の議論に直結する。
公立病院向け経営BI 6機能
当社が公立病院向けに構築する経営BIは6機能。①診療収益・患者数日次トラッキング、②病床稼働率・在院日数、③診療科別収支、④医師・看護師の働き方データ、⑤レセプト分析、⑥経営強化プラン進捗。
特に重要なのが「③診療科別収支」。診療科ごとの採算性を見える化することで、「赤字科を維持する地域医療上の必要性」と「経営的な無理」のバランスを議論できる。これがないと、すべての診療科を一律に縮小するか維持するかの二択になりがちで、戦略的な議論ができない。
解決の方向性 — 公営企業会計BI×経営強化プラン進捗管理
当社が支援する公立病院では、「公営企業会計BI+経営強化プラン進捗管理+地域医療構想会議向け資料自動生成」を1基盤で運用している。これにより、月次の経営状況・プラン進捗・対外説明資料が常に同期し、迅速な経営判断が可能になる。
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公立病院・自治体病院向け 経営BI × 強化プラン進捗管理
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関連する調査・解説記事
参照した一次資料
- 厚生労働省「地域医療構想」公表ページ
- 厚生労働省「当面の地域医療構想等の推進に向けた取組について」
- 総務省「公立病院経営強化プラン」策定要請(令和4年)
- 日経メディカル「『新地域医療構想』で加速する病院の再編統合」
- PwC Japan「これからの病院経営を考える 新たな地域医療構想を読み解く」
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