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Salesforce×バクラクで請求書発行を完全自動化

受注完了から請求書発行まで、手作業をゼロに。Salesforceとバクラクの連携が実現する、経理業務の劇的な効率化事例をご紹介します。

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本記事は課題・方針 → 実装の要点 → 成果と学びの順で読むと全体像が把握しやすくなります。数値や体制はカスタム欄・本文の見出しをあわせてご確認ください。

「営業が獲得した受注データを、経理が手作業で請求書システムに転記し直す」——多くのBtoB企業で当たり前のように行われているこのプロセスは、実は企業成長の大きなボトルネックになっています。
当社も長年、月末月初に集中する請求書発行の残業と、ヒューマンエラーのリスクに悩まされてきました。しかし、Salesforceと請求書発行システム「バクラク」のAPI連携を実装したことで状況は一変。本記事では、請求書発行にかかる工数を80%削減し、完全ペーパーレス&ミスゼロを実現した当社のDX推進の軌跡と、具体的な連携プロセスを詳しく解説します。

導入前の課題:属人化とダブルチェックの限界。月末に疲弊する経理部門

Salesforce × バクラク 請求書発行|Before/After 比較図
図1:経理DX | 導入前後の比較
Salesforce × バクラク 請求書発行|KPI 効果指標
図2:経理DX | 導入効果(KPI)

多くの企業がそうであるように、当社でも受注が確定してからの「請求・回収プロセス」は、完全に経理部門のマンパワーに依存していました。営業担当者がSalesforce上で「商談」をクローズ(受注)すると、経理担当者はその画面を見ながら、別の請求書発行システムへ取引先情報、品目、単価、数量、税率などを手動でコピー&ペーストしていました。

このアナログな転記作業は、単に時間がかかるだけではありません。以下のような深刻な課題を抱えていました。

  • 入力ミスの常態化と心理的負担: 金額や請求先のミスは企業の信用問題に直結します。そのため、作成者と承認者による複数回のダブルチェックが必須となり、「見落としがないか」という精神的なプレッシャーが常にありました。
  • 月末月初の業務集中と属人化: 締め日に合わせて数百件の請求書を手動で処理するため、特定の担当者に業務が集中し、有休取得もままならない「属人化したブラックボックス」状態に陥っていました。
  • キャッシュフローへの悪影響リスク: 請求書の発行・郵送が遅れれば、当然お客様からの入金も遅れます。事業が成長し取引件数が増えるほど、このリードタイムの遅延は致命的な経営リスクになりつつありました。

月末の膨大な手作業と確認作業に追われる経理部門のイメージ

解決策:Salesforceの受注データを「バクラク」へ自動連動。シームレスな自動化の実現

この構造的な課題を根本から解決するため、当社はSalesforceと「バクラク請求書発行」のシームレスなシステム連携に踏み切りました。目指したのは、「人の手を一切介さない、受注から請求までのストレートスループロセッシング(完全自動化)」です。

具体的には、以下のような仕組みを構築しました。

  1. トリガーの自動化: 営業担当者がSalesforceの商談ステータスを「受注完了」に変更した瞬間をトリガーとします。
  2. データマッピングと自動生成: Salesforce上の顧客マスタ情報、商談明細(商品名、金額、税区分など)がAPI経由でバクラクへ瞬時に送信され、バクラク側でインボイス制度等の最新法規に準拠したフォーマットの請求書下書きが自動生成されます。
  3. 承認フローのオンライン完結: バクラク内でそのままワークフロー(承認申請)が回り、経理責任者がワンクリックで承認。そのまま顧客へのメール送付(または郵送代行)までが完了します。

Salesforceの商談データからバクラクで請求書が自動生成・送付されるシステム構成図

このシステム連携により、経理担当者は「データ入力者」から「承認プロセスと例外対応の管理者」へと役割を大きくシフトさせることができました。

「Salesforceで営業が受注ボタンを押した数秒後には、正しい請求書が完成している。初めてこの動きを見た時の衝撃は忘れられません。以前は『数字が合っているか』の確認だけで1日が終わっていましたが、今はシステムが担保してくれるため、安心して本来の経理業務に向き合えています。」

株式会社C社 経理部長

導入効果:発行時間を80%削減。内部統制の強化と「攻めの経理」への転換

Salesforceとバクラクの連携により、当社のバックオフィス業務には劇的なパラダイムシフトが起きました。単なる「時短」にとどまらない、多角的な導入効果を実感しています。

1. 圧倒的な工数削減とミスゼロの実現

データ転記がなくなったことで、1件あたりの請求書発行時間は10分から2分へと激減(80%削減)。さらに、システム間の直接連携により人為的な入力ミスは「物理的に発生し得ない」状態となり、手戻りや再発行の工数が100%削減されました。

2. テレワークの実現と内部統制の強化

紙の請求書の印刷・押印・封入作業が不要になり、クラウド上で承認から送付まで完結するため、経理部門の完全リモートワークが可能になりました。また、「誰が・いつ・どのデータをもとに承認したか」のログがすべてバクラク上に残るため、監査対応が極めてスムーズになり、内部統制の観点でも大きなプラスとなっています。

重要指標(KPI) 導入前(手作業) 導入後(システム連携) 改善インパクト
請求書発行・送付時間(1件) 約10分 約2分(確認・承認のみ) 80%削減
手動入力によるデータ不備・ミス 月平均3〜5件 0件(完全排除) 100%削減
月末月初の平均残業時間 20時間超/人 5時間未満/人 75%削減

今後の展望:バックオフィス全体のフルデジタル化を見据えて

今回のSalesforceとバクラクの連携は、当社のバックオフィスDXにおける「第一フェーズ」の成功に過ぎません。手作業の排除によって生まれたリソースを活用し、今後はより高度な業務改善に着手します。

例えば、Salesforce上で管理している「契約期間・更新情報」とバクラクの連携をさらに深耕し、サブスクリプション型サービスにおける「毎月の定期請求の完全自動化(ゼロタッチ・ビリング)」や、バクラクからの入金消込データのSalesforceへのフィードバック(営業側での入金状況のリアルタイム把握)などを視野に入れています。

営業・経理・経営がデータでシームレスに繋がる未来の業務フローイメージ

💡 本事例から学ぶ、システム連携の成功ポイント

  • 「転記」は悪であるという認識:システム間のデータ分断による手作業を許容せず、API連携による自動化を最優先する。
  • フロントとバックのデータ統合:営業(Salesforce)の入力データを正とし、それをそのまま経理(バクラク)の出力データとして活用する「一気通貫」のフロー構築。
  • コンプライアンスの自動対応:インボイス制度や電子帳簿保存法などの法要件対応を、クラウドシステム(バクラク)側に任せることで属人化を防ぐ。

私たちは今後も、SaaSの持つポテンシャルを最大限に引き出すシステム連携を推進し、従業員がより創造的な仕事に専念できるスマートな経営基盤を構築していきます。

▲実際の操作画面:Salesforceの受注ステータス変更から、バクラクで請求書が自動生成されるまでの一連の流れ

この事例をヒントに、次の一歩へ

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