LINEの友だち追加経路を置き場所ごとに比べる|残った人と予約などを90日で並べ手間で割る
LINE公式アカウントの友だち追加を置き場所ごとに比べるとき、増えた数で終えず、同じ90日の窓で「90日後に残った人」と「予約・注文などその先の一歩」まで並べ、かけた手間で割って店全体と比べ、来月の配分を決める進め方です。管理画面で自分で数えられる段と、1人ずつ記録する仕組みを頼む段の分け方も示します。
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店のテーブルにPOPを置き、レシートにQRコードを刷り、近所のポストにはチラシを配った。3か月たって LINE公式アカウントの管理画面を開くと、友だちがいちばん増えたのはテーブルのPOPで、2番目がチラシだった。チラシは費用がかさむけれど、そのぶん友だちは増えている。来月も刷り増しておこう――。そんな決め方をしていないでしょうか。
友だち追加の数は、置き場所を比べる材料の半分です。友だちになった人のうち何人がブロックせずに残り、何人が予約や注文まで進んだか。その置き場所に、印刷代と人の時間をいくらかけたか。そこまで並べないと、友だちが多く増えた置き場所に、手間を寄せ続けることになります。
当社は LINE公式アカウントの運用と、LINE とほかのシステムとの連携を支援している会社です。置き場所ごとにQRコードを分けて友だちを数えるところまでは、管理画面だけでできます。この記事は、その次に「では来月どこに手間をかけるか」を決めたい人に向けて書いています。
置き場所ごとの友だち追加は「何人増えたか」で終えず、同じ90日の窓で「ブロックせずに残った人」と「その先の一歩(予約・注文・問い合わせ)」まで並べ、置き場所にかけた手間で割ってから、来月の配分を決めます。最後にできあがる図は、次のようなものです。
上の段は、置き場所ごとに1行です。左の黒い円が友だち追加、点線の円が90日後に残った人と、その先の一歩をした人で、円の大きさは人数です。点線の2つの段は、管理画面の数字では出せず、1人ずつの記録から数えます。右の端は、一歩1件あたりの手間を店全体と比べて決めた配分の例です。下の段は、同じ置き場所を追加の多い順と一歩1件あたりの手間が小さい順に並べ、線でつないだものです。
決めたいのは、来月どの置き場所に手間をかけ、どれをやめるか
この並べ方で決めたいのは、次の90日の手間の配り方です。置き場所ごとに、手間を寄せる、今のまま続ける、ほかとまとめる、やめる、のどれにするかを決めます。声かけの時間を増やすのか、チラシを刷り増すのか、POPを置く卓を増やすのか。どれも、置き場所ごとの「かけた手間に見合うか」が分かっていないと、順番が付けられません。
友だち追加の数だけで並べると、配った枚数や置いた数が多い置き場所ほど上に来ます。友だちになったあとの残り方やその先の動きは、置き場所によって違いうるので、追加の数の順と、お客さんにつながった順は同じとは限りません。進め方は、次の7つの段です。このあとの節も、この順に書きます(5と6は1つの節にまとめます)。
先に、置き場所の一覧と、かけた手間を円で書き出す
最初にやるのは、友だち追加のQRコードやURLを置いている場所を全部書き出し、その横に、同じ期間にかけた手間を円で書くことです。この手間が、あとで割る数になります。
手間には、印刷代やポスティングの委託料、広告費のような実費と、人の時間を入れます。人の時間は、会計のときの声かけ、SNSの投稿、看板の書き換えのように、形に残らないものほど抜けやすいので、置き場所を書き出すときに一緒に書きます。時間を円にするときの時給は、自社で使っている人件費の目安を1つ決め、すべての置き場所に同じ値を使います。
- 手間(円)= 実費(印刷・委託・広告費)+ 人の時間(時間)× 時給
- 例:テーブルの三角POP = 印刷4,000円 + 声かけ15時間(1日10分×90日)× 1,500円 = 26,500円
チラシのように配った日に追加が集まる置き場所は、窓の中で何回配ったかを書き、その回数分の費用を入れます。図の店では、窓の90日に5,000枚の配布が2回入っていて、印刷と委託を合わせて73,000円です。看板の作り直しのような1回きりの費用は、窓の中で払ったなら、その窓に入れます。
経路付きのQRは自分で作れる。1人ずつの記録は、仕組みを頼む
置き場所ごとに数えるには、置き場所ごとに別のQRコードとURLを用意します。ここまでは管理画面だけでできます。友だち追加ガイドの「友だち追加経路を設定」で、経路・流入元・キャンペーンの名前を入れて作ると、その経路専用のURLとQRコードが出て、そこから友だちになった人の数が[分析]>[友だち]>[追加経路]に出ます。同じQRを2か所に刷ると、その2か所は分けて数えられないので、1つのQRは1つの置き場所だけに使います。名前の付け方と、件数の少ない経路の扱いは、どのQRから友だちが増えたかを見る方法に書いています。
経路付きのQRで分かるのは、置き場所ごとの人数までです。どの人がどの置き場所から友だちになったかは、管理画面にも出ませんし、LINE の開発者向けのよくある質問でも、個々の人の経路は確認できないとされています。2段目と3段目を置き場所ごとに数えるには、QRコードの読み取り先を自社の入口に替えて、「この人は、この置き場所から来て、この日に友だちになった」を1人1行で残す仕組みが要ります。これは、制作会社やシステムの担当に頼む部分です。入口の作り方は、上の記事の「1人ずつ残すなら」の節にまとめています。
頼むときに渡すのは、残したい表の形です。1人1行で、番号、置き場所、友だちになった日、ブロックした日。もう1つが、予約や注文を同じ番号で結べるかどうかです。予約を LINE の中で受けているなら結びやすく、別の予約の道具で受けているなら、その記録に同じ番号を残せるかを一緒に確かめてもらいます。自社の入口にした置き場所は経路付きのQRを使わないので、管理画面の追加経路では置き場所ごとには分かれません。どの置き場所を経路付きのQRにし、どれを自社の入口にするかは、印刷の前に決めておきます。
仕組みができるまでのあいだも、手間の表と1段目だけで決められることはあります。追加1人あたりの手間を出すと、手間をかけているのに友だちがほとんど増えていない置き場所や、QRを使い回していて数えられない置き場所が見つかります。決められないのは、どの置き場所がお客さんにつながっているかです。そこは、記録がたまる次の90日を待ちます。
窓は90日にそろえ、友だちになった日から同じ人を90日追う
窓の長さは90日にします。管理画面の追加経路で一度に選べる期間は最大90日なので、同じ長さにしておくと、管理画面の数字と自社の記録を同じ期間で並べやすくなります。
数え方は、「窓の中で友だちになった人」を決めて、その人たちを1人ずつ、友だちになった日を1日目として90日目まで追う形にします。図では、4月1日から6月29日の90日に友だちになった人を数えています。
- 90日後に残った人 = 窓の中で友だちになった人のうち、90日目までにブロックしていない人
- その先の一歩 = 同じ人のうち、90日目までに、予約・注文・問い合わせのどれかをした人
- 数え終わる日 = 窓の最後の日に友だちになった人の90日目(6月29日に友だちになった人は9月26日)
ここで読み違えやすいのが、集計した日から「直近の90日」で数えてしまうことです。9月30日に、7月3日から9月30日に友だちになった人で数えると、9月に友だちになった人は、まだ数日から数週間しかたっていません。ブロックする前の人が多く混ざるので、残った人の割合は高く出ます。図の店のテーブルのPOPでは、直近の90日で数えると91.5%、4月から6月に友だちになった人を90日ずつ追うと85.6%です。その先の一歩も、まだ日がたっていない人のぶん少なく出ます。数えられるのは、90日がたち終わった人だけです。
友だち追加・90日後に残った人・その先の一歩の3段で並べる
3段のうち、経路付きのQRにした置き場所について管理画面で見られるのは、1段目の友だち追加です。追加経路の画面には経路ごとの追加とブロックの数が出ますが、友だちになった人が何人残ったか、予約や注文に進んだかは出ません。当社が公開しているデモで、標準の分析画面のイメージに切り替えると、次のように見えます。
期間を短く選ぶほど、20件に届かない置き場所が増え、「その他」にまとまります。窓を90日にそろえるのは、この点でも都合がよい長さです。
2段目と3段目は、前の節で頼んだ1人1行の記録から数えます。友だちになった日が窓の中の人について、90日目までにブロックした人と、90日目までに予約や注文をした人を、置き場所ごとに数えます。そうして並べたのが次の表です。
下の表は、同じ人たちが経路付きのQRから友だちになっていたら、管理画面ではどう見えるかのイメージです。②の列のように、追加からブロックを引いて「残った人」の代わりにしたくなりますが、マニュアル「分析 – 友だち」には、追加経路のブロック数は「選択期間中のブロック数です。(選択期間中に友だち追加したユーザーのブロック数ではありません)」とあります。図の店のチラシでは、追加からブロックを引くと131、友だちになった人を90日追って残ったのは120です。期間の中のブロック48件には2月の配布で友だちになった人の7件が入り、4月から6月に友だちになった人のブロック59件のうち18件は6月29日より後に起きていて入らないからです。③の「その他」に何がまとまるかは、前の記事に書いています。
手間で割って並べ直し、店全体と比べて配分を決める
3段がそろったら、最初に書き出した手間を、それぞれの段の人数で割ります。配分を決める物差しは、その先の一歩1件あたりの手間です。比べる線として、店全体の値も出しておきます。
- その先の一歩1件あたりの手間 = 手間 ÷ その先の一歩をした人
- 店全体の一歩1件あたり = 手間の合計 ÷ 一歩の合計(図の店は 135,500円 ÷ 147件 = 922円)
- 例:レシートのQR = 3,000円 ÷ 52件 = 58円、ポスティングのチラシ = 73,000円 ÷ 14件 = 5,214円
図では、追加の多い順で2番目のチラシが、一歩1件あたりでは6番目になり、3番目だったレシートのQRが1番目になります。これは説明のために決めた値から出た並びで、チラシやレシートが一般にそうなるという話ではありません。言えるのは、割る数を友だち追加からその先の一歩に変えると、並びが入れ替わりうることです。
並べ直したら、店全体の値と比べて、置き場所ごとに決めます。店全体の922円にはチラシのような置き場所自身も入っているので、ここでは922円を「一歩1件に払ってよい上限」として先に固定し、次の90日も同じ額を使います。上限は、店で先に決めた額に置き換えてかまいません。その線で、次のように決めます。
- 店全体の半分(図の店なら461円)以下の置き場所には、次の90日の手間を寄せる。図ではレシートのQR(58円)。
- 店全体(922円)以下の置き場所は、今のまま続ける。図では店頭の看板(480円)とテーブルのPOP(616円)。
- 店全体を超える置き場所は、やめるか、やり方を1つだけ変えて次の90日で数え直す。図ではInstagram(2,167円)とチラシ(5,214円)。
- その先の一歩が5件に届かない置き場所は、1件あたりの数字で決めず、ほかとまとめるか、次の90日と合わせて数える。図では公式サイトのボタン。
4つめの公式サイトのボタンは、一歩が4件で1件あたり375円ですが、もう1件あれば300円、1件少なければ500円になります。1件の増減で線の上と下を行き来する数字で、手間を寄せる先は決められません。友だち追加も13件で、経路付きのQRにしていても管理画面では20件に届かず「その他」に入ります。こうした置き場所は、置き場所の近いものとまとめて1つに数えるか、件数が増えるまで続けて数えます。
効き目は、変えた置き場所と変えなかった置き場所を、次の90日で比べる
配分を変えたら、変えた置き場所の一歩1件あたりの手間が、次の90日の窓で動いたかを見ます。そのとき、変えなかった置き場所も同じ窓で並べます。季節や店の混み具合で、全部の置き場所が一緒に動くことがあるからです。
動いたとみなす幅は、同じ物差しで先に見ておきます。図の店で、何も変えていない時期の90日の窓を、1月1日、2月1日、3月1日、4月1日に始まる4つで並べると、一歩1件あたりの手間は、テーブルのPOPで363〜616円、店頭の看板で462〜706円、レシートのQRで58〜77円の間を動いています(4つの窓は重なっていて、1〜3月に始まる窓にも4〜6月と同じ手間を使って割っています)。変えた置き場所の値がこの幅の外に出て、変えなかった置き場所が幅の中にとどまっていたら、変えたことの効き目とみます。幅の中の動きなら、まだ動いたとはみなしません。
待つ日数も決めます。窓の90日に友だちになった人を、それぞれ90日目まで追うので、変えてから数え終わるまでに、おおよそ180日かかります。
- 判断できる日 = 窓の最後の日に友だちになった人の90日目
- 例:10月1日に変えたら、窓は12月29日まで、数え終わるのは翌年の3月28日
そのあいだに途中の数字を見るときは、日数をそろえて比べます。窓が終わった時点で、手間と友だち追加の数はもう出ています。その先の一歩を、たとえば友だちになってから30日目の時点で比べるなら、前の窓の人も30日目までで数え直して並べます。図の店のテーブルのPOPでは、90日目までの一歩43件のうち、30日目までに33件、60日目までに41件が出ています。30日目までの数字を、前の窓の90日目までの数字と比べると、その差の分だけ悪く見えます。
この並べ方が受け持たないこと
この並べ方がそろえるのは、置き場所ごとの手間と、友だちになった人のその後を、同じ物差しで並べることです。置き場所が無かったら、その人が来なかったかどうかは分かりません。たとえば、レシートのQRを読むのは、すでに店に来た人です。1人ずつの記録にも抜けがあります。LINE の開発者向けの説明によれば、LINE のプロフィール情報の取得に同意していない人は、知らせに個人を見分ける番号が入らないので、その人のブロックは記録に結びつきません。ブロックを解除して戻った人が、新しく友だちになった人として記録に混ざることもあります。電話で受けた予約のように、LINE の利用者と結びつかない一歩も数えられません。また、この並べ方で売上がどれだけ変わるかを示す数字は、この記事にはありません。
この表は、3つの表を同じ番号でつなげば作れる
図と表は、3つの表から作りました。置き場所と手間の表(置き場所、手間の内訳、円、かけた期間)、1人1行の記録(人の番号、置き場所、友だちになった日、ブロックした日)、その先の一歩の記録(人の番号、日、予約か注文か)です。人の番号でつなぎ、友だちになった日が窓の中の人について、90日目までのブロックと一歩を数えれば、表計算でも同じ表が作れます。ブロックした日は、公式アカウントがブロックされたことを LINE が自社の仕組みに知らせる「フォロー解除イベント」の日を書き込みます。管理画面の数字と並べるときは、追加経路の画面で同じ90日を選び、経路ごとの追加数とブロック数が入った「概要」をダウンロードして横に置きます。
まずは置き場所ごとに手間を書き、90日後に一歩1件あたりで決める
明日からできるのは、友だち追加のQRやURLを置いている場所を全部書き出し、直近の90日にかけた印刷代と人の時間を円にして横に並べることです。そのうえで置き場所ごとに、経路付きのQRにするか、自社の入口を相談するかを決め、使い回しているQRがあれば置き場所ごとのQRに替えます。あわせて、制作会社やシステムの担当に、1人1行の表の形(番号・置き場所・友だちになった日・ブロックした日)と、予約や注文を同じ番号で結びたいことを伝えて、入口の作り方を相談します。
記録がそろって最初の90日を数え終えたら、置き場所ごとに、その先の一歩1件あたりの手間を出し、店全体の値と比べます。半分以下の置き場所に次の90日の手間を寄せ、店全体を超える置き場所はやめるかやり方を変え、一歩が5件に届かない置き場所はまとめて数える。そこまで決めたら、次の90日で同じ物差しを測ります。
置き場所ごとの入口づくりから、友だちになった人の記録を残して3段で並べる仕組みまでは、当社のLINE運用・伴走支援で一緒に進められます。
LINE運用・伴走支援
LINE公式アカウントの友だち獲得の設計、セグメント配信・ステップ配信・リッチメニューの構築、自動応答、CRM/MAや基幹データとの連携までを支援します。
