LINE公式アカウントを複数持つ会社の権限管理|グループ・ビジネスマネージャー・プロバイダーの違いと、退職・異動・代理店の外し方

事業部や店舗ごとにLINE公式アカウントを持つ会社向け。権限4種類と人数・件数の上限、グループ、ビジネスマネージャー(見る・共有するだけで運用はできない)、ユーザーIDがプロバイダーごとに別になる理由、退職・異動・代理店の入れ替えで外す4か所を、公式情報で整理しました。

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この記事の要点

  1. 複数のLINE公式アカウントを持つ会社で「誰が入れるか」は、1つの名簿では決まらず、4つの名簿に分かれている:各アカウントの権限管理、グループ、ビジネスマネージャーの組織、LINE Developers のプロバイダーとチャネル。ビジネスマネージャーは企業単位で見る・共有するための仕組みで、接続しても各アカウントの設定の確認・変更・運用はできない。
  2. 退職・異動・代理店の入れ替えでは、外す場所が最大4か所ある。先に新しい人を入れ(認証用URLは24時間・1人1回)、各名簿に管理者が複数いることを確かめてから外す。代理店には管理者ではなく運用担当者で入ってもらう。
  3. ユーザーIDはプロバイダーごとに別の値で、プロバイダーはあとから変えられない。事業部や店舗ごとに別のプロバイダーを作ると、同じ人が複数のアカウントの友だちでもIDは一致しない。アカウントを増やす前に、プロバイダーを揃えるか、自社の会員IDで結ぶかを決める。

同じ3つのアカウントでも、「入れる人」の名簿は4つ別にある

店舗A・店舗B・ブランドC は説明用の名前です。どの名簿も、ほかの名簿とは別に管理される。

1 各アカウントの名簿

LINE Official Account Manager「設定」>「権限管理」

店舗A・店舗B・ブランドC のそれぞれに、別の名簿がある

管理者運用担当者運用担当者(配信権限なし)運用担当者(分析の閲覧権限なし)

人数:1アカウントに100人まで

入れ方:認証用URLを発行して渡す(24時間・1人1回)

2 グループの名簿

LINE Official Account Manager「グループ」

グループ「店舗」(まとめて設定・配信する束)

店舗A店舗B

人数:グループのメンバーは50人まで

権限:グループ管理者ほか4種類

3 ビジネスマネージャーの名簿

ビジネスマネージャー「組織」>「ユーザー」

組織(1企業に1つが推奨。見る・共有する束)

店舗A店舗BブランドC

権限:管理者・運用者・運用者(データのみ)・利用者(閲覧のみ)

できないこと:各アカウントの設定の確認・変更・運用

4 プロバイダー・チャネルの名簿

LINE Developers コンソール「権限設定」

プロバイダー1

店舗A店舗B

プロバイダー2

ブランドC

権限:プロバイダーとチャネルで別(Admin・Member など)

ユーザーID:プロバイダーが違うと、同じ人のIDも別の値

1つ目の名簿から外しても、2〜4つ目の権限は消えない。退職・異動のときは、4か所を順に見る

出典:LINEヤフー for Business「権限設定」・「グループ」・「ビジネスマネージャーの組織を作成する」、LINE Developers「権限を管理する」。2026年10月5日確認

事業部や店舗、グループ会社ごとにLINE公式アカウントを作ってきた会社で起きやすいのは、3つの状態です。管理者が誰か分からないアカウントが出てくる。担当が替わっても、前の人が入れたままになる。同じお客様が複数のアカウントの友だちなのに、1人として数えられない。LINEには、権限、グループ、ビジネスマネージャー、プロバイダーという仕組みが別々に用意されていて、それぞれが防げる範囲は違います。

先に結論を書きます。人を入れる名簿は4つあり、画面も、管理する人も別です。ビジネスマネージャーは企業単位で束ねて見るためのもので、アカウントの中には入れません。ユーザーIDはプロバイダー単位で別の値になるため、顧客を1人として数える設計は、アカウントを増やす前に決める必要があります。

顧客IDを結ぶ実装は「Salesforce と LINE をつなぐ」、代行会社に渡す権限と見積もりは「LINE公式アカウントの運用代行・構築代行の見積もりの読み方」にあります。

「誰がどのアカウントに入れるか」は、4つの名簿に分かれて管理されている

1つ目は、各LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)にある、メンバーの名簿です。「設定」>「権限管理」で、人を追加し、権限の種類を変えます(権限設定)。2つ目は、複数のアカウントをまとめて設定・配信する「グループ」の名簿で、グループごとに別のメンバーを持ちます(グループ)。3つ目は、ビジネスマネージャーの組織のユーザーです。組織に招待された人に、役割が付きます(組織を作成する)。4つ目は、LINE Developers コンソールの開発者で、プロバイダーとチャネルの権限が、それぞれ別に付きます(権限を管理する)。

4つは、互いに連動しません。アカウントのメンバーから外した人でも、グループの権限が残っていれば、その権限に応じて各アカウントの設定変更や配信ができます(権限設定:グループの権限を持つユーザー)。LINE Developers でも、プロバイダーの権限を渡しても、そのプロバイダー配下のチャネルの権限は自動では付きません。逆に、チャネルの権限だけを渡すこともできます。

ビジネスマネージャーの権限は、各アカウントの中に入るための権限ではありません。どの役割でも、組織に接続したアカウントが持つ情報や設定の確認・変更・運用はできないと、公式のマニュアルに書かれています(ビジネスマネージャーについて)。

誰が、どの画面で、何を触るか

会社の中でこの4つを別々の人が持っていると、「誰がどこまで」を一度に答えられる人がいなくなる。

本社の統括担当ビジネスマネージャー(組織の管理者)
「ユーザー」組織に担当者を招待する。招待URLは168時間
接続の承認各アカウントからの接続リクエストを承認する
「リソース共有」オーディエンスとタグを、接続したアカウントに共有する
各アカウントの管理者LINE Official Account Manager
「設定」>「権限管理」メンバーの追加・変更・削除
「設定」>「アカウント設定」組織に接続する。認証をリクエストする
「設定」>「Messaging API」有効にして、プロバイダーを選ぶ
グループの管理者LINE Official Account Manager「グループ」
グループ権限管理グループのメンバーを追加・変更
グループ設定アカウントの追加・削除。チャットの利用を許可するか選ぶ
プロバイダー・チャネルの AdminLINE Developers コンソール
プロバイダーの「権限設定」開発者の追加・削除(プロバイダーの Admin だけ)
チャネルの「権限設定」チャネルごとに開発者を追加・削除(チャネルの Admin だけ)

出典:LINEヤフー for Business「権限設定」・「アカウント設定」・「Messaging API」・「組織にアカウントやチャネルを接続する」・「グループ」、LINE Developers「権限を管理する」。2026年10月5日確認

アカウントの権限:4種類の違いと、人数・件数の上限、招待の期限

各アカウントの権限は4種類です。LINEヤフーのマーケティングキャンパスの説明を、できることで並べると次のようになります(複数のスタッフで利用したい)。

アカウントの4種類の権限

1管理者

メンバーの追加や権限の変更(メンバー管理)を含めて、すべての機能を使える

公式の例:本社の社員、店長、運用リーダー

2運用担当者

メンバー管理以外のすべての機能を使える。配信や分析の閲覧に制限はない

公式の例:実際に運用する現場スタッフ

3運用担当者(配信権限なし)

メッセージ配信とメンバー管理が使えない

公式の例:友だち数の推移や配信結果の分析を担当するメンバー

4運用担当者(分析の閲覧権限なし)

「分析」ページの閲覧とメンバー管理に制限がある

公式の例:配信などの運用は外部に委託しているが、配信結果の実数値は見せたくない場合

出典:LINEヤフーマーケティングキャンパス「複数のスタッフで利用したい」。2026年10月5日確認

複数のアカウントを持つ会社で気をつけたいのは、管理者に集まる操作の多さです。管理者にしかできないのは、メンバーの追加と権限の変更、ビジネスマネージャーの組織への接続、Messaging API の有効化、アカウント認証のリクエスト、グループの作成です。店舗や事業部の担当者にまで管理者を渡すと、プロバイダーの選び方や、どの組織に入れるかまで、各現場の判断で決まります。管理者は本社の統括担当と店舗・事業部の責任者に絞り、現場の担当者は運用担当者にする形が基本です。ただし、1人だけにはしません。管理者が1人で、その人が退職すると、メンバーを追加できる人がいなくなるためです。

人数と件数には、次の上限があります。ユーザーが管理できるアカウントが100個までなので、店舗が100を超える会社では、1人の担当者が全アカウントに入る運用はできません。

人数・件数・期限の上限。2026年10月5日確認
項目上限・期限出典
1アカウントのメンバー権限の種類を問わず100人まで権限設定
1ユーザーが管理できるアカウント100個まで権限設定
メンバー追加の認証用URL発行から24時間で失効。1回の発行につき1人だけ有効で、使い回せない権限設定
追加される人の前提LINEログイン用のメールアドレスの設定が済んでいる権限設定
グループ1グループに5,000アカウント。1ユーザーが管理できるグループは100まで。1アカウントが所属できるグループも100まで。グループのメンバーは50人までグループ
ビジネスマネージャーの組織に接続できる数アカウントの種類ごとに、1組織あたり最大1,000件組織にアカウントやチャネルを接続する
組織への招待URL・接続リクエスト用URLどちらも有効期限は168時間組織を作成する・接続
LINE Developers のプロバイダー1人の開発者が作れるのは10個まで。1つのプロバイダー配下で、自分が Admin のチャネルは最大100個コンソールの概要

ログインの方法にも決めごとがあります。管理画面には、ビジネスIDにメールアドレスで登録して入る方法と、個人のLINEアカウントで入る方法があり、どちらでもログインできると公式のマニュアルにあります(LINE公式アカウントの開設)。LINEヤフーのコラムは、企業で作るなら会社用のメールアドレスをすすめ、社内規定に沿った登録方法を選ぶよう案内しています(ビジネスIDとは)。会社としてどちらで入ってもらうかは、人が替わる前に決めておくと、外すときに誰がどの入口で入っているかを追えます。

グループ機能:複数アカウントをまとめて設定・配信できる。ただし、外し漏れの元にもなる

店舗別・ブランド別にアカウントを分けている会社には、グループが用意されています。同じグループに入れたアカウントに、メッセージや共通のクーポンなどを一括で作成・設定できます(複数店舗のアカウントを一元的に管理する)。グループを作れるのは、管理者権限のアカウントを持つユーザーで、Web版の管理画面でだけ設定できます。1つのグループに入れられるのは5,000アカウントまでで、サービス対象国・地域が異なるアカウントは入れられません(グループ)。

配信の絞り込みとテスト配信など、グループでは使えない機能もあります(複数店舗のアカウントを一元的に管理する)。全店共通の配信はグループから、店舗ごとに内容を変えたいものは各アカウントから送る、という分け方が公式の例です。

人の権限の面で見落としやすいのは、グループにも独自の権限があることです。グループの権限は、グループ管理者、グループ運用管理者、グループ運用担当者(配信権限なし)、グループ運用担当者(分析権限なし)の4種類で、グループ管理者だけが、グループにログインするメンバーの追加や変更を行えます。グループの権限を持つ人は、その権限に応じて、含まれる各アカウントの設定変更や配信もできます。また、グループ設定の画面では、グループの権限を持つ人に各アカウントのチャットの利用を許可するかどうかを選べます(グループ)。退職者の権限を外すときは、アカウントのメンバーだけでなく、グループの名簿も見る必要があります。

グループには、もう1つ注意があります。管理画面から作ったグループで、権限を持つユーザーが1人もいなくなると、そのグループにはアクセスできなくなる、と公式のマニュアルに書かれています。グループ管理者も2人以上にしておきます。

ビジネスマネージャー:企業単位でアカウントを束ねて見る。ただし、中には入れない

ビジネスマネージャーは、企業の情報と、その企業が運用するLINEヤフーのサービス(LINE公式アカウントやLINEヤフー広告など)を、横断して管理するためのシステムです。使い始めるには、組織を作る、組織にアカウントを接続する、組織の認証審査を終える、の順に進めます(ビジネスマネージャーについて)。組織は、1企業につき1つ作るのが推奨です(組織を作成する)。接続して何ができて、何ができないのかは、次の図のとおりです。

組織にアカウントを接続すると、何ができて、何ができないか

「見る・共有する」ためのしくみで、「運用する」ためのしくみではない。

できること

ビジネスマネージャーの画面で

  • 接続したアカウントの一覧と、接続審査のステータスを見る
  • オーディエンスやタグを作り、接続したアカウントの間で共有する
  • 組織の担当者を招待し、役割を付ける(管理者・運用者・運用者(データのみ)・利用者(閲覧のみ))
  • 各アカウントからの接続リクエストを承認する(組織の管理者)

たとえば:本社が、全店舗のアカウントを1画面で一覧する

できないこと

接続しても、組織の役割がどれでも

  • 各アカウントがサービス側で持つ情報や設定の確認・変更
  • 各アカウントの運用(配信、チャット、メンバーの追加など)

だから:各アカウントの運用の権限は、別に、各アカウントの権限管理で付ける

出典:LINEヤフー for Business「ビジネスマネージャーについて」・「組織を作成する」・「リソースの共有」。2026年10月5日確認

アカウントを組織につなぐ手順は、アカウント側の管理者が始める

接続は、アカウントの側から始めます。LINE公式アカウントを組織に接続できるのは、アカウントのメンバー権限が「管理者」の人だけです。「設定」>「アカウント設定」の「組織(ビジネスマネージャー)」欄の「接続する」から進み、すでに組織の管理者の権限を持っているならその組織を選ぶだけで接続できます。組織の管理者でない場合は、組織IDを入れて接続リクエスト用URLを発行し、組織の管理者が承認します(組織にアカウントやチャネルを接続する)。組織名と組織IDが表示されていれば、そのアカウントは接続済みです。

組織につなぐ4つの手順と、そこで決める人

手順1

組織を作る

  • 地域と組織名(企業名)、ビジネス情報を入れる
  • ビジネスタイプは「法人」か「個人事業主」

決める人:組織の管理者になる本社の担当者

手順2

アカウントから接続する

  • 「アカウント設定」の「接続する」
  • 組織の管理者でなければ、組織IDで接続リクエスト用URLを発行(168時間)

決める人:各アカウントの管理者

手順3

組織の管理者が承認する

  • 承認画面で同意する
  • ビジネスマネージャーへのログインが必要

決める人:組織の管理者

手順4

認証審査を受ける

  • 組織の実在と、所属する従業員が管理者であることを確認
  • 接続審査では、組織とアカウントの所有者が一致するかを確認

結果:アカウント・チャネルの一覧で、接続審査のステータスを見る

出典:LINEヤフー for Business「組織にアカウントやチャネルを接続する」・「組織の認証審査」。2026年10月5日確認

複数アカウントの会社で、先に確かめておくこと

  • 新しく作るアカウントは、組織への接続が必須です。2025年6月25日から、アカウントの開設の際にビジネスマネージャーの組織との接続が必須になりました(LINE公式アカウントの開設)。それより前に作ったアカウントは、接続しているとは限りません。棚卸しのときに、アカウント設定の「組織(ビジネスマネージャー)」欄で確かめます。
  • 別の法人のアカウントを1つの組織に入れるときは、所有者の一致が審査されます。接続審査は、接続した組織とアカウントの所有者が一致するかを確かめる手続きで、組織は1企業につき1つが推奨です。子会社や運営会社が別法人のアカウントは、法人ごとに組織を持つのか、1つにまとめられるのかを、接続の前に確かめます。組織とアカウントで、会社・事業者の所在国・地域も一致している必要があります(接続・組織を作成する)。
  • CRMオプションなどを使うアカウントは、接続後に別の組織へ移せません。レストランオプション、Beautyオプション、CRMオプションを使っているLINE公式アカウントは、組織に接続したあと、ほかの組織へ移動できないと公式にあります(接続)。最初にどの組織に入れるかが、あとから効いてきます。CRMオプションの申し込み条件は「LINE公式アカウントのCRMオプションでできること・足りないこと」にあります。
  • 組織の管理者は、会社の従業員にします。組織の認証審査は、その法人に所属する従業員が組織の管理者であるかを確かめます(組織の認証審査)。管理者の権限では、ユーザーの招待と削除、各アカウントの接続の承認、リソースの共有管理などが行えるので、運用を委託する会社の担当者には、まず運用者以下の役割で入ってもらうのが安全です。組織の管理者も、1人にしないでおきます。

ユーザーIDはプロバイダーごとに別:同じ人が2つのアカウントの友だちでも、IDは一致しない

ユーザーIDは、同じ人でもプロバイダーが違えば別の値になります。仕組みと、結ぶ側の設計は「Salesforce と LINE をつなぐ」に書きました。ここでは、複数のアカウントを持つ会社で、プロバイダーを誰がどう選ぶかに絞ります。

プロバイダーを選ぶのは、LINE公式アカウントで Messaging API を有効にするときです。管理者が「設定」>「Messaging API」で「Messaging APIを利用する」を押し、プロバイダーを作成するか、既存のものを選びます。一度選ぶと、あとから別のプロバイダーに変えることも、Messaging API との連携を解除することもできません(Messaging API・Messaging API を始めよう)。既存のプロバイダーを選ぶには、そのプロバイダーの Admin 権限を持つアカウントでの操作が必要で、権限が無いと選択肢に出てきません。

これが、複数アカウントの会社では事故の元になります。LINE Developers のTipsは、法人で他の部署がすでにプロバイダーを作っていたことに気づかず、別のプロバイダーを作ってしまうことがある、と書いています(チャネル作成前に確認したいプロバイダー設計の基本)。アカウントの管理者が各部署にいて、各自が Messaging API を有効にできる状態では、プロバイダーが部署の数だけ増えることがあります。

公式のベストプラクティスは、プロバイダーをサービス提供者ごとに作ることです。開発を委託する場合も、委託先ではなく委託元のプロバイダーを作り、運用ツールの会社が管理するプロバイダーの配下には作らないよう注意しています。チャネルをあとからプロバイダー間で移せないためです(プロバイダーとチャネル管理のベストプラクティス・コンソールの概要)。この考え方にならえば、同じ法人の事業部や店舗のアカウントは1つのプロバイダーに、別法人は別のプロバイダーになります。グループ会社をまたいで顧客を1人と数えたいときは、IDが別になる前提で、次の、会員IDで結ぶ道になります。

顧客を1人として数えるには、2つの道がある

プロバイダーを揃える道と、自社の会員IDで結ぶ道

どちらの道でも、複数のアカウントで取得した情報を1人にまとめて使うには、お客様への説明と、LINEのポリシーの確認が要る。

プロバイダーを揃える

同じ法人の、これから作るアカウントで選べる

  • Messaging API を有効にするとき、既存のプロバイダーを選ぶ(そのプロバイダーの Admin 権限が要る)
  • すでに別のプロバイダーを選んだアカウントは、あとから移せない
  • 同じ値のIDになっても、複数のサービスで取得した情報を共通に使うには、プロバイダーページの公開など、LINEが定める条件が要る

決める人:アカウントごとの管理者ではなく、本社の統括担当

自社の会員IDで結ぶ

すでに別々のプロバイダーでも使える

  • お客様が自社のログインで本人を確認し、アカウント連携でユーザーIDを会員IDに結ぶ
  • アカウントごとのユーザーIDは別のままで、会員IDで名寄せする
  • 連携を解除する機能と、退会の機能を用意する(ポリシー 3.2.10)

実装:Salesforce に置く場合の設計は別の記事

出典:LINE DevelopersTips「プロバイダー設計の基本」・「プロバイダーページ」・「アカウント連携を実装する」、LINEユーザーデータポリシー。2026年10月5日確認

プロバイダーを揃えても、複数のサービスで取得した情報を自由に紐づけられるわけではありません。ユーザーデータポリシー3.2.5は、LINEが許可した場合を除いて紐づけを禁じています(LINEユーザーデータポリシー)。公式が示す許可の条件は、プロバイダーページを公開し、各サービス上で導線を設けて、同じプロバイダーの提供だと知らせることです。プロバイダーページを設定・公開できるのは、所定の申請をした法人の認証プロバイダーだけで、掲載できるのも認証済アカウントとプレミアムアカウントに限られます(プロバイダーページ)。

事業部やブランドごとのアカウントが、この「複数のサービス」に当たるかどうかは、LINEヤフーの窓口で確認してください。結び付けの流れは、当社のLINE×CRM連携の画面デモ(架空のデータ)で確かめられます。

担当が替わるとき:先に新しい人を入れて、4か所から外す

退職や異動で担当が替わるときの順番は、入れるのが先、外すのが後です。外してから入れようとすると、管理者が1人しかいないアカウントでは、新しい人を入れる手段がなくなります。

担当が替わるときの手順

手順1

新しい担当を、先に入れる

  • 管理者が「メンバーの追加」で認証用URLを発行
  • 24時間・1人1回。受け取る人はLINEログイン用のメールアドレスの設定が必要

入れる先:4つの名簿のうち、必要なもの

手順2

管理者が複数いるか確かめる

  • アカウント、グループ、組織、プロバイダー、チャネルのそれぞれで、管理者が2人以上
  • 外す人が最後の管理者でないか

見る画面:各名簿のメンバー一覧

手順3

旧担当を、4か所から外す

  • アカウント、グループ、組織、プロバイダー・チャネルの順に外す(画面は下の表)

見落としやすい:アカウントの数だけ繰り返す

手順4

連携しているしくみを確かめる

  • Messaging API を使うツールや自社のシステム
  • 旧担当が Admin だったチャネルの扱い
  • チャネルの通知用メールアドレスが個人宛てでないか

決める人:情報システムの担当

出典:LINEヤフー for Business「権限設定」・「グループ」、LINE Developers「権限を管理する」・「ベストプラクティス」。2026年10月5日確認

外す場所と、それぞれの見落としやすい点を表にまとめます。

4つの名簿から外す場所。2026年10月5日確認
名簿外す画面見落としやすい点
各アカウントのメンバーLINE Official Account Manager「設定」>「権限管理」。メンバーのリストから、権限の変更や削除ができるアカウントの数だけ繰り返す。1ユーザーが入れるアカウントは100個までで、店舗が多い会社ほど名簿が長い
グループのメンバーグループの設定画面の「グループ権限管理」グループの権限があれば、含まれる各アカウントの設定変更や配信ができる。アカウントのメンバーから外しただけでは残る
ビジネスマネージャーの組織のユーザー組織の「ユーザー」。管理者はユーザーの招待と削除ができる組織の管理者の削除では、管理者が1人だけにならないか確かめる
プロバイダー・チャネルの開発者LINE Developers コンソールの「権限設定」タブ。プロバイダーとチャネルは別々プロバイダーから外すときに「チャネルからも削除する」にチェックすると、チャネルの Admin が0人になることがある。プロバイダーの権限とチャネルの権限は独立している

LINE Developers の側には、退職に備える項目が公式にまとまっています。プロバイダーやチャネルの Admin を1人だけにすると、その人が急に不在になったときに、Admin 権限でアクセスできなくなります。そのため、Admin は複数の開発者に付けます。チャネル基本設定のメールアドレスには、チャネルに関する重要なお知らせが届くので、個人ではなくメーリングリストのアドレスを登録します(ベストプラクティス)。チャネルシークレットを見られるのはチャネルの Admin だけです(権限を管理する)。旧担当が Admin だったチャネルは、シークレットやトークンの扱いを社内の規程で見直します。

名義と契約:誰の名前で開設し、代理店にどこまで渡すか

LINE公式アカウント利用規約は、第三者に操作に必要な権限を付与して、運用を委託できると定めています(第6条3項)。法人は、子会社・親会社・関連会社のために、アカウントを申し込んで利用させることもできます。その場合、関連会社に規約を守らせ、関連会社の履行について責任を負います(第6条5項)。一方で、アカウントを第三者に譲渡・貸与すること、第三者と共用することは禁止行為で(第18条8号)、契約上の地位を第三者に譲渡するには、LINEヤフーの承諾が要ります(第22条1項)(LINE公式アカウント利用規約)。「運用を任せる」ことと、「アカウントを渡す」ことは、規約の上で別です。

代理店や制作会社に運用や構築を任せるときは、名簿ごとに、渡すものと渡さないものを分けます。次の表は当社の整理です。公式が決めているのは、権限の種類ごとにできることまでで、誰にどれを渡すかは、会社の判断です。

代理店に渡す範囲と、自社に残す範囲。2026年10月5日確認
名簿代理店に渡すもの自社に残すもの
各アカウントのメンバー運用担当者。配信を任せない場合は、配信権限なし。配信結果の実数を見せない場合は、分析の閲覧権限なし(どちらも公式の例)管理者。複数人。メンバーの追加・削除、Messaging API の有効化、組織への接続は、管理者だけの操作
グループのメンバー一括配信を任せるなら、グループ運用担当者以下グループ管理者。グループの権限者がいなくなるとアクセスできなくなる
ビジネスマネージャーの組織運用者(データのみ)や利用者(閲覧のみ)など、必要な範囲の役割管理者。組織の認証審査は、所属する従業員が管理者であることを確かめる
LINE Developers開発を頼む会社には、必要なチャネルに、必要な権限で登録するプロバイダーの Admin(開発者の追加・削除と、新しいチャネルの作成ができるのは、プロバイダーの Admin)。委託元のプロバイダーを使う

代行をやめるときの順番や、見積もりで確かめる項目は「LINE公式アカウントの運用代行・構築代行の見積もりの読み方」に、名義と権限を自社に置く理由は「LINEと今の顧客管理をつなぐ3つの作り方と、費用が決まる所」にあります。

棚卸しの手順:アカウントの一覧から、止めるときの条件まで

アカウントが増えたあとの整理は、一覧づくりから始めます。次の4段階で、4つの名簿を1枚にそろえます。

アカウントの棚卸し:4段階

1

全アカウントの一覧

  • 管理画面のアカウントリストと、ビジネスマネージャーの「アカウント・チャネル」を突き合わせる
  • 組織に接続していないアカウントは、組織の一覧に出ない

列:アカウント名・担当部署・開設日

2

管理者を確かめる

  • 各アカウントの「権限管理」で、管理者が誰か
  • 2人以上いるか。在籍しているか。入口はビジネスIDか個人のLINEか

列:管理者・権限の種類・入口

3

束ねる単位と、連携を確かめる

  • グループへの所属、組織と接続審査のステータス
  • Messaging API を有効にしたか。どのプロバイダーか
  • 連携しているツールやシステム、配信を担当する人と委託先

列:グループ・組織・プロバイダー・連携先・配信担当

4

止めるときの条件

  • 削除すると、30日後に分析データを含む全情報が消え、友だちは新しいアカウントに引き継げない
  • 有料サービスの支払い予定があると削除できない

決める人:管理者と本社の統括担当

出典:LINEヤフー for Business「アカウント設定」・「組織にアカウントやチャネルを接続する」・「権限設定」。2026年10月5日確認

最後の、止めるときの削除は、ほかの手順と違って元に戻せません。LINE公式アカウントを削除すると、削除から30日が経った時点で分析データを含むすべての情報が削除され、すべての友だちも削除されて、新しいアカウントに友だちを引き継ぐことはできません。有料サービスの支払い予定がある場合は削除できず、月の途中で削除しても返金はありません(アカウント設定:LINE公式アカウントを削除する)。使っていないアカウントがあっても、削除の前に、権限の整理と、プロバイダーに紐づく連携の確認を先に済ませます。

棚卸しの表に入れる列(そのまま使える)
  • アカウントの基本:アカウント名、担当部署、開設日、契約している法人名、プラン
  • 人:管理者の氏名と入口(ビジネスIDか個人のLINEか)、運用担当者の人数、委託先に渡している権限
  • 束ねる単位:所属するグループ、ビジネスマネージャーの組織と接続審査のステータス
  • プロバイダー:Messaging API を有効にしているか、プロバイダー名と、そのプロバイダーの Admin
  • 連携:Webhook の送り先、連携しているツール、チャネル基本設定の通知用メールアドレス
  • 止めるとき:止める条件、止める人、止めたあとに残るデータの扱い

Aurant Technologies では、LINE公式アカウントの設定の見直しや、会員IDとLINEのユーザーIDの連携のご相談を、LINE運用・伴走支援のページで承っています。

LINE運用・伴走支援

LINE公式アカウントの友だち獲得の設計、セグメント配信・ステップ配信・リッチメニューの構築、自動応答、CRM/MAや基幹データとの連携までを支援します。

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aurant technologies 編集

上場企業からスタートアップまで、数多くのデータ分析基盤構築・AI導入プロジェクトを主導。単なる技術提供にとどまらず、MA/CRM(Salesforce, Hubspot, kintone, LINE)導入によるマーケティング最適化やバックオフィス業務の自動化など、常に「事業数値(売上・利益)」に直結する改善実績多数。

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