LINE公式アカウントのセグメント配信とは|絞り込み配信のやり方と配信できる人数

LINE公式アカウントのセグメント配信(絞り込み配信)で指定できる属性・オーディエンス・過去の配信の条件と、配信できる人数の下限、オーディエンスの有効期限、属性が推定値であることの注意点を、公式マニュアルに沿って解説します。

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この記事の要点

  1. セグメント配信は、管理画面では「絞り込み配信」という機能。配信先を「絞り込み」にして、属性(友だち期間・性別・年齢・OS・地域)、オーディエンス、過去の配信の3通りで送る相手を選ぶ。
  2. 送れる人数には下限がある。属性はターゲットリーチ100人以上・絞った後の推計50人以上、オーディエンスは多くの種類で50以上。開封・クリックのオーディエンスは元の配信から60日以内にしか作れず、作ったオーディエンスは180日で期限切れになる。
  3. 年齢や性別はLINEの推定値(おおむね3日前の推定)。正確さが要る出し分けは、タグや自社の顧客データで組む。

セグメント配信(絞り込み配信)の流れと、かかる条件

配信先を「絞り込み」にする[メッセージ配信]の作成画面
相手の選び方を決める属性・オーディエンス・過去の配信(組み合わせも可)
人数の下限を確かめる画面の「ターゲット推計」で見る
配信する実際に届いた人数は配信履歴で見る

人数の下限:属性はターゲットリーチ100人以上・絞った後の推計50人以上/オーディエンスは多くの種類で50以上

オーディエンスの期限:開封・クリックは元の配信から60日以内に作る。作ったものは作成から180日で期限切れ

年齢・性別はLINEの推定値(おおむね3日前)。正確さが要る出し分けは、タグや自社の顧客データで組む

出典:絞り込み配信のマニュアル、オーディエンスのマニュアル、メッセージ配信を作成する

LINE公式アカウントの「セグメント配信」は、管理画面では「絞り込み配信」という名前の機能です。メッセージを作るときに配信先を「絞り込み」にすると、属性(友だち期間・性別・年齢・OS・地域)、オーディエンス(過去の配信を開いた人やリンクを押した人、特定の入口から友だちになった人など)、過去の配信の3通りで、送る相手を選べます(絞り込み配信のマニュアル)。

送れる人数には下限があります。属性で絞るには、アカウントのターゲットリーチ(属性を推定できる友だちの数)が100人以上あり、絞った後の推計が50人以上残ることが条件です。オーディエンスは多くの種類でサイズ50以上が必要で(オーディエンスのマニュアル)、複数を掛け合わせるときは、結果が50人以上、かつ各オーディエンスに有効な友だちが50人以上いなければ配信できません。

設定は、オーディエンスを使うならWeb版の管理画面で先に作っておき、[メッセージ配信]の作成画面で配信先を「絞り込み」にして選びます。年齢や性別はLINEが利用状況から推定した値で、配信にはおおむね3日前の推定が使われるため(絞り込み配信のマニュアル)、正確さが条件になる出し分けには頼れません。この記事の数字と条件は、LINEヤフー for Businessの公式マニュアルとLINE Developersのドキュメント(2026年9月25日に確認)に基づいています。

セグメント配信(絞り込み配信)で指定できる条件

配信先を「絞り込み」にしたときに使える条件は、次の表のとおりです。1つだけでも、組み合わせても使えます。属性とオーディエンスの両方に当てはまる人がいても、同じメッセージが二重に届くことはありません。

指定のしかた何で絞るか主な条件
属性(フィルター)友だち期間・性別・年齢・OS・地域ターゲットリーチ100人以上、絞り込み後の推計50人以上。値はおおむね3日前の推定
オーディエンス開封・クリック・リッチメニューの操作、友だち追加の経路、チャットのタグ、予約、ユーザーID、サイト訪問など1通に10個まで。それぞれ「含める」か「除外する」を選ぶ
過去の配信以前の絞り込み配信で対象だった人認証済アカウントのみ。配信完了から2週間(336時間)以内で、元の配信が絞り込み配信だったもの

出典:絞り込み配信について(LINEヤフー for Business、2026年4月2日更新)

属性として選べる項目は、LINEヤフー for Businessのオーディエンス機能の紹介記事(2019年11月27日公開)で「友だち期間・性別・年齢・OS・エリア」と案内されており、Messaging APIのリファレンスでも同じ5項目が絞り込みの条件になっています。趣味・関心のような項目はありません。

絞り込み配信も、課金対象の通数に数えられます(アカウントやプランの設定)。通数は「送った回数×送った友だちの数」で数えるので(料金プラン)、関係のない人を外した分だけ通数は減ります。LINE公式アカウントの媒体資料(2026年9月8日更新)では、絞り込みなどの機能を使っても配信単価は通常のメッセージと同じとされています。

何人から送れるか:条件ごとの人数の下限

下限は、使う条件によって違います。管理画面のマニュアルとMessaging APIのリファレンスにある条件をまとめると、次のとおりです。

配信に必要な人数(条件ごとの下限)

属性で絞る:アカウントのターゲットリーチ100人以上
属性で絞る:絞った後の推計50人以上
オーディエンスのサイズ(開封・クリック、リッチメニュー、友だち追加経路、ウェブトラフィック)50以上
オーディエンスを掛け合わせる:結果と、各オーディエンスの有効な友だちのそれぞれ50人以上
予約のオーディエンスを性別・年代などと掛け合わせる:選んだ後の推計50人以上
チャットタグ、ユーザーIDアップロードのオーディエンス制限なし※

※管理画面のマニュアルには人数の注記が無く、Messaging APIのリファレンスは人数の制限の対象外としている(他のLINE公式アカウントで作ったものは除く)。出典:絞り込み配信、オーディエンス、Messaging APIリファレンス

条件ごとの人数の下限と出典を表で見る
使う条件配信に必要な人数出典
属性で絞るアカウントのターゲットリーチが100人以上、かつ絞った後の推計が50人以上絞り込み配信
オーディエンス(メッセージクリック、メッセージインプレッション、リッチメニュー、友だち追加経路、ウェブトラフィック)オーディエンスのサイズが50以上オーディエンス
複数のオーディエンスを掛け合わせる掛け合わせた結果が50人以上、かつ各オーディエンスに有効な友だちが50人以上絞り込み配信
予約のオーディエンスを性別・年代などと掛け合わせる選んだ後の推計が50人以上オーディエンス
チャットタグ、ユーザーIDアップロードのオーディエンス管理画面のマニュアルには人数の注記がない。Messaging APIのリファレンスは、この2種類を人数の制限の対象外としている(他のLINE公式アカウントで作ったものは除く)オーディエンス、Messaging APIリファレンス
属性で絞った配信に、配信メッセージ数の上限を付ける50通以下は指定できない配信メッセージ数を指定する
属性で絞り込むときの人数の関係属性で絞り込むとき、配信できる人数はこう決まる友だち人数とターゲットリーチは[分析]>[友だち]で確認ターゲットリーチ:属性を推定できる友だち100人以上あれば、属性の絞り込みが使える絞り込み後の推計50人以上あれば配信できる年齢・性別などは推定値(おおむね3日前)。実際に届いた人数は配信履歴で見る帯の幅は説明のためのもので、実際の比率ではない
図. 属性で絞り込むときの人数の関係(絞り込み配信のマニュアルとLINE Developersの用語集をもとに作成)

ターゲットリーチは友だち数とは別の数字です。LINE Developersの用語集によると、性別・年齢・地域で絞ったメッセージの配信先になりうる友だちの数で、LINEや関連サービスをよく使っていて属性を高い精度で推定できる人が含まれます。友だちが100人を超えていても、ターゲットリーチが100人に届かなければ属性では絞れません。今の値は[分析]>[友だち]の概要で確認できます(分析-友だちのマニュアル)。

下限がある理由について、LINE Developersのメッセージ送信のドキュメントは、送信対象が少ないと個々のユーザーの属性を推測できてしまうため、と説明しています。少人数に送りたいときは、人数の注記がないチャットタグやユーザーIDアップロードのオーディエンスを使うか、後で触れるCRMオプションのタグを使います。

セグメント配信のやり方:管理画面での設定手順

Web版の管理画面で、オーディエンスと属性を組み合わせて送る場合の流れです。

設定の流れ(Web版の管理画面)

準備ターゲットリーチを確かめ、オーディエンスを先に作る
配信先を「絞り込み」オーディエンスは「含める」「除外する」、属性は「+フィルターを追加」
人数と残りの配信可能数を見る「ターゲット推計」と「一部のターゲットへの配信を許可」
テスト配信のあと、配信・予約届いた人数は配信履歴で見る

作ったばかりのオーディエンスは、推計に反映されるまで3日程度かかる場合がある

出典:分析-友だち、オーディエンス、メッセージ配信を作成する、絞り込み配信、一部のターゲットへの配信を許可する

  1. [分析]>[友だち]でターゲットリーチを確かめます。属性で絞る予定なら、100人以上あるかを見ます。同じ画面の「属性」で、ターゲットリーチの性別・年齢・地域の内訳も見られます(分析-友だち)。
  2. オーディエンスを使う場合は、[データ管理]>[オーディエンス]の「作成」から先に作ります。種類を選んで名前を付け、条件を選んで保存します(オーディエンス)。作成はWeb版の管理画面だけで、スマホの管理アプリではできません(媒体資料)。
  3. [メッセージ配信]の「メッセージを作成」を開き、配信先で「絞り込み」を選びます(メッセージ配信を作成する)。
  4. 「オーディエンス」から使うものを選び、それぞれ「含める」か「除外する」を指定します。属性で絞るときは「+フィルターを追加」で項目と値を選びます。フィルターは複数付けられます(絞り込み配信)。
  5. 画面の「ターゲット推計」で人数を見ます。推計は概算で、実際の配信数とずれることがあります。作ったばかりのオーディエンスは、推計に反映されるまで3日程度かかる場合があります(メッセージ配信を作成する)。
  6. 残りの配信可能数が足りないおそれがあるときは、「高度な設定」の「一部のターゲットへの配信を許可」を確認します。オフのまま対象が残り数を超えると、配信はエラーになります。オンにすると、対象からランダムに選ばれた人に届きます(一部のターゲットへの配信を許可する)。
  7. テスト配信で見え方を確かめてから、配信または予約します。実際に何人に届いたかは、配信履歴で確認できます(絞り込み配信)。

スマホの管理アプリでも、属性で絞り込んだ配信はできます(絞り込み配信のマニュアル)。友だち追加からの日数に合わせて自動で送り分けたい場合は、ステップ配信の分岐でも属性(性別・年齢・OS・エリア)とオーディエンスを条件にできます(ステップ配信のマニュアル)。

オーディエンスの種類と、作れる範囲・有効期限

オーディエンスは、条件に合う友だちをあらかじめまとめておくリストです。管理画面で作れる種類と、作るときに選べる範囲は次のとおりです(オーディエンスのマニュアル、2025年9月1日更新)。種類ごとの作り方と、作成から180日の期限を切らさない管理のしかたは、オーディエンスの作り方の記事で詳しく扱っています。

種類対象になる人作るときに選べる範囲配信に使える人数
メッセージクリック過去の配信の中のリンクを押した人配信から60日以内で、URLを含むメッセージ50以上
メッセージインプレッション過去の配信を開封した人配信から60日以内のメッセージ50以上
リッチメニュークリックリッチメニューを押した人直近10〜180日(変動期間)か、2年前から昨日までのうち最長366日(固定期間)50以上
リッチメニューインプレッションリッチメニューを表示した人同上50以上
友だち追加経路特定の経路から友だちになった人(「その他」の経路は対象外)最長90日の期間。2020年3月15日以降の追加が対象50以上の経路だけ選べる
チャットタグチャットでタグを付けた人作成済みのタグ(1つのタグから作れるオーディエンスは1つ)注記なし
予約「LINEで予約」で予約した人みなし来店・すべて・キャンセルの区分、直近1〜180日か1年前までの期間、予約回数1〜9,999回属性と掛け合わせるときは推計50人以上
ユーザーIDアップロードファイルで指定したユーザーIDTXTかCSV。1ファイル150万件まで、一度に5ファイルまで注記なし
ウェブトラフィック計測タグやLINE Tagで計測したサイト訪問・イベント有効期限を1〜180日で指定50以上

出典:オーディエンス(LINEヤフー for Business、2025年9月1日更新)。「注記なし」は、マニュアルのその種類の説明に人数の条件が書かれていないことを指す

チャットタグとウェブトラフィック以外のオーディエンスは、作成から180日で期限切れになり、その1か月後に自動で削除されます。サイズの条件があるオーディエンスは、50に届くまで「準備中」から変わらず、有効になるまで数時間かかることもあります(オーディエンスのマニュアル)。作れるのは1アカウントあたり1,000件までです(各機能の作成上限数)。

友だち追加経路のうち、「LINEミニアプリ」は2023年5月16日以降、「クーポン」は2024年2月28日以降に友だちになった人が対象です。このほか、ビジネスマネージャーを使うと、LINEヤフーの他のサービスのデータや自社のデータから作ったオーディエンスを共有して、配信に使うこともできます(オーディエンスのマニュアル)。

ユーザーIDアップロードのファイルは、ユーザーIDだけを含む形にする必要があり、形式の違うIDが入っていると失敗します(オーディエンスのマニュアル)。ここでいうユーザーIDは、Messaging APIのWebhook(友だち追加やメッセージ受信の通知)などで取得する値で、LINE IDや表示名とは別のものです(ユーザーIDを取得する)。メールアドレスや電話番号で管理している顧客リストは、そのままでは使えないので、先に顧客とユーザーIDの対応を作ります。

チャットタグは、無料の範囲だとタグの種類が5個まで、1人に付けられるのは1個までです。有料のチャットProオプションでは、300種類・1人30個まで増えます(チャットのマニュアル、2026年8月18日更新)。無料の範囲では、1人を複数のタグで分類することはできません。チャット画面の「絞り込み配信」からも、タグを10個まで選んで送れます。この配信も通数に数えられます。

属性はLINEの推定値:仕組みと使いどころ

年齢や性別などの属性は、LINEの利用動向から推定した「みなし属性」です。推定は毎日更新され、絞り込みにはおおむね3日前の推定が使われます。そのため、実際とは違う属性の人に届くことや、配信の後でその人の属性が別の値に変わることがあります(絞り込み配信のマニュアル)。

ターゲットリーチに入るのは、属性を高い精度で推定できる友だちです。Messaging APIのリファレンスには、属性を指定しなければ属性が「不明」の人も含めて全員に届く、とあります(デモグラフィックフィルターオブジェクト)。裏を返すと、属性で絞った配信は、属性が「不明」の友だちには届きません。[分析]>[友だち]の「属性」でターゲットリーチの性別・年齢・地域の内訳を見ておくと、絞った後に50人以上残るかを先に見積もれます(分析-友だちのマニュアル)。

指定の刻みは、Messaging APIの場合、年齢が15歳から70歳までの5歳ごとの境界、友だち期間が7日・30日・90日・180日・365日の境界、地域が都道府県です(デモグラフィックフィルターオブジェクト)。管理画面の選択肢は、フィルターを追加する画面で確かめてください。

使いどころは、多少外れても困らない出し分けです。店舗のある地域の友だちだけに開店を知らせる、年齢層に合わせて紹介する商品を変える、といった使い方です。会員限定の案内や、実際の年齢・性別が条件になる案内には、推定値ではなく、本人の申告や自社の記録を使います。

属性(推定値)で絞ってよい案内と、そうでない案内

多少外れても困らない

属性で絞る

  • 店舗のある地域の友だちだけに開店を知らせる
  • 年齢層に合わせて紹介する商品を変える

注意:推定はおおむね3日前の値。属性で絞った配信は、属性が「不明」の友だちには届かない

正確さが要る

本人の申告や自社の記録を使う

  • 会員限定の案内
  • 実際の年齢・性別が条件になる案内

使う機能:チャットタグ、CRMオプションのフォーム、ユーザーIDアップロード、Messaging API

出典:絞り込み配信のマニュアル、デモグラフィックフィルターオブジェクト。使い分けは当社の整理

「興味・関心」や「行動」で絞る設定を探している場合、それはLINE広告の機能です。LINE広告では、年齢・性別・地域・OSに加えて、趣味・関心や行動などの詳細ターゲティングで広告の配信先を指定できます(LINE広告のマニュアル)。LINE公式アカウントの絞り込み配信は、友だちになっている人へのメッセージの宛先を選ぶ機能で、別の製品です。

セグメントを作る前に決めること:何を配信の単位にするか

絞り込みの条件を元のデータで分けると、LINEが推定した属性、LINEやサイトでの行動の記録、本人や自社が持つ記録の3種類になります。正確さも、使える期間も、人数の条件も違うので、セグメントを作る前に「どのデータで1回の配信の相手をまとめるか」(配信の単位)を決めておくと、作ってから人数が足りない、期限が切れていた、という手戻りを防げます。

配信の単位を決める元のデータ(3種類)

確かさ:推定値(実際と違うことがある)

LINEが推定した属性

  • 使う機能:属性フィルター(地域・年齢層など)
  • ターゲットリーチ100人以上、推計50人以上、おおむね3日前の値

確かさ:実際の操作・計測の記録

LINEやサイトでの行動の記録

  • 開封・クリック・リッチメニュー:元の配信は60日以内、サイズ50以上、作成から180日で期限切れ
  • 友だち追加経路:期間は最長90日、50以上の経路だけ(「その他」は対象外)
  • ウェブトラフィック:タグの設置が必要、有効期限1〜180日、サイズ50以上

確かさ:本人・担当者・自社の記録

本人や自社が持つ記録

  • 本人の申告・接客の記録:チャットタグ、CRMオプションのフォーム。無料のチャットタグは5種類・1人1個
  • 自社の顧客データ(購入・会員ランクなど):ユーザーIDアップロード、Messaging API。顧客データとユーザーIDの突き合わせが必要

出典:絞り込み配信、オーディエンス、チャット、CRMオプション、ユーザーIDを取得する

元のデータごとの機能・確かさ・制約を表で見る
分ける元のデータ使う機能確かさ期間・人数の制約
LINEが推定した属性(地域・年齢層など)属性フィルター推定値。実際と違うことがあるターゲットリーチ100人以上、推計50人以上、おおむね3日前の値
LINEの中での反応(開封・クリック・リッチメニュー)メッセージクリック・インプレッション、リッチメニューのオーディエンス実際の操作の記録元の配信は60日以内、サイズ50以上、作成から180日で期限切れ
友だちになった入口友だち追加経路のオーディエンス経路ごとの記録(「その他」は対象外)期間は最長90日、50以上の経路だけ
サイトでの行動ウェブトラフィック(計測タグ・LINE Tag)タグで計測した訪問・イベントタグの設置が必要、有効期限1〜180日、サイズ50以上
本人の申告・接客の記録チャットタグ、CRMオプションのフォーム本人や担当者が付けた記録無料のチャットタグは5種類・1人1個
自社の顧客データ(購入・会員ランクなど)ユーザーIDアップロード、Messaging API自社の記録顧客データとユーザーIDの突き合わせが必要

表の条件の出典:絞り込み配信、オーディエンス、チャット、CRMオプション、ユーザーIDを取得する

中身が変わるところで分ける

配信を分ける理由は、相手によって伝える中身が変わるときと、関係のない人に送らずに済ませたいときの2つです。後者は通数の節約にもなります。中身が同じで、外したい相手もいないなら、分けても作業が増えるだけです。

人数の下限から逆算する

ほとんどのオーディエンスは50人に届かないと配信に使えず、掛け合わせると、結果と各オーディエンスの両方に50人が求められます(絞り込み配信のマニュアル)。分けた結果が50人を切る単位は、近い単位とまとめるか、人数の注記がないチャットタグやユーザーIDアップロードに切り替えます。友だちが少ないうちに細かく分けると、送れない単位が増えます。

期限から逆算する

開封・クリックのオーディエンスは元の配信から60日以内にしか作れず、作ったオーディエンスは180日で期限切れになります(オーディエンスのマニュアル)。キャンペーンのたびに使う単位は、使う直前に作り直す前提で運用します。作れる数には1,000件の上限があるので(各機能の作成上限数)、名前に種類・条件・対象期間・作成日を入れておくと、一覧で期限切れや重複を見分けやすくなります。

結果の比べ方を先に決める

分析画面では、配信ごとの開封やクリックをセグメント別に表示できます。ただし、選べるセグメントは一度に1つで、対象は2025年3月1日以降の配信です。セグメントの配信数が49人以下だと配信数は表示されず(開封が20人以上なら表示)、コンバージョンはセグメント別に出ません。数字は配信から14日間集計されます(分析-メッセージ配信のマニュアル)。単位ごとの反応を比べたいなら、単位ごとに別のメッセージとして配信し、キャンペーン機能で束ねて集計できます(キャンペーンのマニュアル)。

当社の公開事例では、飲食・小売業の企業(社名非公開)が、LINEの友だちと来店・購買データを名寄せしたうえで、属性・来店頻度・購買傾向でセグメントを組み、開封・クリック・その後の来店を週次で振り返る運用に切り替えています(導入事例:一斉配信からセグメント配信へ)。自社の記録で配信の単位を決めるには、このように友だちと顧客データをつなぐ作業が先に要ります。

届かない・選べないときの確認点

設定したのに送れない、選べないときは、次の表で当てはまる行を確かめます。

起きていること確かめること出典
属性のフィルターで配信できないターゲットリーチが100人以上あるか。絞った後の推計が50人以上か絞り込み配信
オーディエンスが「準備中」のままサイズが50以上あるか。有効になるまで数時間かかることがあるオーディエンス
作ったオーディエンスが選べない作成から180日を過ぎて「期限切れ」になっていないか。作成時に「エラー」になっていないかオーディエンス
開封・クリックのオーディエンスに元の配信が出てこない配信から60日を過ぎていないか。クリックはURLを含む配信だけが対象オーディエンス
友だち追加経路のオーディエンスで経路が選べないその経路の人数が50以上か。「その他」の経路ではないか。期間は最長90日オーディエンス、分析-友だち
「過去の配信」が選べない認証済アカウントか。配信完了から2週間以内か。元の配信が絞り込み配信だったか絞り込み配信
ターゲット推計とオーディエンスの人数が合わない推計はおおむね3日前のデータで出している。友だちになったことがない人や存在しないIDは、オーディエンスのサイズには入るが推計には入らないオーディエンス
対象外に見える人に届いた年齢・性別は推定値で、毎日更新される。配信の後で属性が変わった可能性もある絞り込み配信
配信がエラーになった対象が残りの配信可能数を超えていないか。「一部のターゲットへの配信を許可」がオフだと配信全体がエラーになる一部のターゲットへの配信を許可する
分析でセグメント別の数字が出ない2025年3月1日以降の配信か。セグメントの配信数が49人以下ではないか分析-メッセージ配信

標準機能で足りないとき:CRMオプションとMessaging API

「セグメント配信ツール」を探す前に、標準機能の外側にある公式の手段を2つ確認しておきます。どちらも、推定の属性ではなく、本人の申告や自社の記録で相手を分けたいときの選択肢です。

標準機能の外側にある公式の手段

CRMオプション(公式の有料オプション)

顧客情報や本人の回答で分けて送る

  • 月額5,000円(税別)。チャットProオプションを含む
  • フォームの回答でタグを付ける、ユーザーリスト配信、オートメーション
  • フォームで付けたタグなら少人数でも配信できる(公式コラム)

申し込める:認証済アカウントで、認証済のビジネスマネージャーと接続し、友だちが10万人未満

Messaging API(自社システム・外部ツール)

自社の顧客データで分けて送る

  • ナローキャスト(属性・オーディエンスで絞る):管理画面と同じ下限
  • マルチキャスト(ユーザーIDを指定):1人にも送れる

先に要るもの:購入履歴や会員ランクで分けるなら、顧客データとユーザーIDを結び付ける仕組み

出典:CRMオプションの公式コラム、申し込み・解約(CRMオプション)、Messaging APIリファレンス、マルチキャストメッセージを送る

CRMオプション

CRMオプションは、事業者が持つ顧客情報をLINE公式アカウントの管理画面で管理して配信に使う、公式の有料オプションです。料金は月額5,000円(税別)で、チャットProオプションが含まれます。セグメント配信に関係する機能は、アンケートの回答に応じてタグを付ける「フォーム」、顧客情報や絞り込み条件で送る「ユーザーリスト配信」、誕生日・タグの付与・フォームの回答をきっかけに自動で送る「オートメーション」です。公式コラムでは、フォームで付けたタグなら少人数でも配信できると説明されています(CRMオプションの公式コラム)。

申し込めるのは、認証済アカウントで、認証済のビジネスマネージャーと接続しており、友だちが10万人未満のアカウントです。チャットProオプションを契約中の場合は、先に解約が必要です(申し込み・解約(CRMオプション))。購入と利用は、現時点ではWeb版の管理画面だけで、スマホの管理アプリではできません(CRMオプションのサービスページ)。

Messaging API(自社システムや外部ツールから送る場合)

自社のシステムや外部の配信ツールから送る場合は、Messaging APIを使います。属性やオーディエンスで絞る「ナローキャスト」には、管理画面と同じ下限があります。ターゲットリーチ100人以上、最終的な送信対象50人以上、各オーディエンス50人以上で、ユーザーIDアップロードとチャットタグのオーディエンスは人数の制限の対象外です(他のLINE公式アカウントで作ったものを除く)。また、ナローキャストでは実際に届く人数にかかわらず、ターゲットリーチ分の通数がいったん確保されるため、今月の残り通数がターゲットリーチに満たないと、送信を始めた時点でエラーになります(Messaging APIリファレンス)。

一方、ユーザーIDを直接指定して送るマルチキャストは、1人にも送れます。送る相手が1人ならプッシュメッセージが推奨されています(マルチキャストメッセージを送る)。ユーザーIDは同じ人でもプロバイダーごとに値が変わり、友だち全員のIDを取得するAPIは認証済アカウントかプレミアムアカウントでしか使えません(ユーザーIDを取得する)。購入履歴や会員ランクで分けるには、自社の顧客データとユーザーIDを結び付ける仕組みを先に用意します。

外部の配信ツールを比べるときは、配信にナローキャストを使うのか、ユーザーIDを指定する送り方なのかを確かめると、上の人数の条件がかかるかどうかが分かります。

まとめ

セグメント配信は、条件を選ぶ前に、人数の下限(属性はターゲットリーチ100人・推計50人、オーディエンスは多くが50人)と、オーディエンスの期限(元の配信から60日、作成から180日)を確かめておくと、作った後に送れない事態を避けられます(絞り込み配信、オーディエンス)。年齢や性別は推定値なので、正確さが要る出し分けは、タグや自社の顧客データで組みます。

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上場企業からスタートアップまで、数多くのデータ分析基盤構築・AI導入プロジェクトを主導。単なる技術提供にとどまらず、MA/CRM(Salesforce, Hubspot, kintone, LINE)導入によるマーケティング最適化やバックオフィス業務の自動化など、常に「事業数値(売上・利益)」に直結する改善実績多数。

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