kintoneIT企業向けプロジェクト・案件管理システム【2026年版】費用・活用事例

kintoneをIT企業のプロジェクト・案件管理に活用する方法を2026年版で解説。案件管理・工数管理・売上管理・Jira/Asana連携・費用シミュレーション・導入事例2社を紹介します。

この記事をシェア:
目次 クリックで開く

kintoneIT企業向けプロジェクト・案件管理システム【2026年版】費用・活用事例

IT企業こそ、kintoneで業務管理を改革できます。多くのIT企業では、プロジェクト管理にJira/Asana、顧客管理にSalesforce/HubSpot、工数管理にExcelというように、複数のツールが分断されています。kintoneを「業務管理のハブ」として活用することで、案件管理・プロジェクト管理・工数管理・売上管理を一元化し、経営者・管理職がリアルタイムで全体状況を把握できる環境が整います。本記事では、IT企業のkintone活用方法、Jira/Asanaとの連携、エンジニア稼働管理、費用シミュレーション(10名規模・50名規模)、そして導入事例2社を詳しく解説します。

IT企業の業務管理の課題

IT企業特有の業務管理課題として、以下が挙げられます:

  • 案件情報の分散:商談情報はSalesforce、プロジェクト詳細はJira、工数はExcel、請求はfreeeという断絶した管理状態
  • 収益性の把握困難:プロジェクトの実際の工数コストと売上を紐付けて収益性を把握することが難しい
  • エンジニア稼働の可視化:誰がどのプロジェクトにどれだけの時間を使っているかが経営者にリアルタイムで見えない
  • パイプライン管理:受注前案件のパイプラインと受注後の進行中プロジェクトが別システムで管理されている

kintoneで構築できるIT企業向けアプリ

1. 案件管理アプリ

受注前の商談から受注後のプロジェクト化まで、一連の案件フローを管理します。案件名・顧客名・案件ステータス(提案中/交渉中/受注/進行中/完了/失注)・案件金額・担当営業・担当PM・受注予定日・完了予定日を一元管理します。HubSpot/SalesforceのCRMデータと連携することで、商談から受注後のプロジェクト管理まで一気通貫で追跡できます。

2. プロジェクト管理アプリ

受注した案件のプロジェクト詳細を管理します。フェーズ(要件定義/設計/開発/テスト/リリース/保守)別の進捗・マイルストーン・課題・リスク・変更管理をkintone上で記録します。JiraのスプリントやエピックとZapier連携することで、kintone上で全体像を、Jira上で詳細タスクを管理するハイブリッド構成も実現できます。

3. 工数管理アプリ

エンジニアが日々の作業工数(プロジェクト別・タスク別・時間)を入力します。kintoneの集計機能でプロジェクト別の工数合計・担当者別の工数合計・計画工数との差異を自動計算。月次での稼働率(実稼働時間÷契約時間)も自動算出できます。

4. 売上・請求管理アプリ

プロジェクトごとの売上・請求状況を管理します。請求書の発行状況・入金確認・売上の月次集計を自動化。freeeやマネーフォワードとCSV連携または API連携することで、会計システムとのデータ同期も可能です。

5. エンジニアスキル・稼働状況管理アプリ

エンジニアのスキルセット(言語・フレームワーク・資格・経験年数)と現在の稼働状況(アサイン中プロジェクト・稼働率・アサイン可能時期)を管理します。新規案件の提案時に「スキル条件に合うエンジニアの空き状況」を即座に確認できます。

プロジェクト損益を1本に通す:案件番号を共通キーにした採算設計

本記事の冒頭で挙げた「収益性の把握が難しい」という課題の根本原因は、商談・プロジェクト・工数・請求がそれぞれ別の場所で管理され、同じ案件であることがデータ上つながっていない点にあります。kintoneにこれらを集約する最大の価値は、案件番号(=プロジェクト番号)を全アプリ共通のキーにして、プロジェクト粗利=売上 −(自社工数原価+外注費)を1本の線で出せるようになることです。下表のように、各アプリが案件番号を介して損益にどう寄与するかを設計しておくと、プロジェクトごとの採算がリアルタイムに見えるようになります。

アプリ 主キー 共通キー 損益への寄与 注意点
案件管理 案件番号 案件番号(=PJ番号の元) 受注金額=売上の上限 受注確定時に案件番号をプロジェクトへ引き継ぐ
プロジェクト管理 PJ番号 案件番号を参照 計画原価(予定工数×単価+外注予定) 計画値を持たないと実績との差異が見えない
工数管理 (自動採番) PJ番号 自社労務原価=工数×社内単価 全工数をPJに紐付ける。非稼働・社内業務は分けて区別する
外注管理 発注番号 PJ番号 外注費(協力会社・BP) 発注をPJ単位で集約し、発注残・支払を管理する
売上・請求 請求番号 PJ番号 売上計上・入金 請負は検収時、準委任は月次で売上を計上する

設計の核心は、案件番号を全アプリ共通キーにして、プロジェクト単位で売上・工数原価・外注費を集約することです。あわせて押さえたいのが、契約タイプによって工数超過の意味がまったく違う点です。請負契約は金額が固定で検収時に売上が立つため、工数が予定を超えればそのまま粗利を削る赤字要因になります。一方、準委任・SESは工数×単価で月次に売上が立つため、超過した工数も(契約の範囲内であれば)請求につながります。したがって、案件に「契約タイプ」を持たせ、請負案件は計画工数の消化率の超過を最優先で監視し、準委任案件は稼働率と単価の維持を見る、という形で見るべき指標を出し分けると、採算管理が効果的になります。まずは工数管理と売上・請求を案件番号でつなぐところから始めると、プロジェクト粗利の可視化に最短で近づけます。

IT企業の案件・プロジェクト管理をkintoneで工数・金額集計はプラグインが担えますAurant は日付計算・金額処理・集計・AI連携など、現場で鍛えた自社開発の kintone プラグインを買い切り/月額で提供しています。✓ 実務特化の自社開発プラグイン✓ 買い切り・月額で導入可能✓ 集計・帳票・AI連携までkintoneプラグインを見る →作り込みすぎないkintone拡張kintoneプラグイン基幹・帳票日付・金額・集計・AI連携

Jira・Asanaとの連携設定

kintone×Jira連携の設定例

ZapierまたはMakeを使った連携フローの例:

  • kintoneの案件が「受注」になったら → Jiraに新しいプロジェクトを自動作成
  • Jiraのエピックが「完了」になったら → kintoneのプロジェクトステータスを自動更新
  • Jiraの開発工数(Sprint Velocity)をkintoneの工数管理アプリに定期同期

費用シミュレーション

パターンA:10名規模のIT企業(開発会社/受託系)

費用項目 金額 備考
kintoneライセンス(10名) 月額約30,000円 スタンダードコース
初期設定・アプリ構築 60万〜120万円 5アプリ構築・Jira連携含む
CRM(HubSpot/Salesforce)連携 20万〜40万円
スタッフ研修 10万〜20万円
初年度総額(概算) 約130万〜220万円

パターンB:50名規模のIT企業(SES・コンサル系)

費用項目 金額 備考
kintoneライセンス(50名) 月額約150,000円 スタンダードコース
初期設定・アプリ構築 150万〜300万円 8〜10アプリ、複雑な管理対応
Jira/Asana/CRM連携 50万〜100万円
既存データ移行 20万〜50万円
研修・マニュアル作成 20万〜40万円
初年度総額(概算) 約420万〜670万円
補助金活用:IT企業自身のデジタル化投資にもデジタル化AI導入補助金(最大450万円)が適用できます。自社業務のデジタル化として申請できるケースが多く、Aurant Technologiesでは申請サポートも行っています。

導入事例

事例1:N開発株式会社(Webシステム受託、従業員15名)

N開発株式会社では、案件管理・工数管理・売上管理がバラバラのツールに分散し、月末の経営報告に2日かかっていました。kintone導入(初期費用150万円)で全管理を統合後、月末経営報告の準備時間が2日から2時間に短縮。プロジェクト別の収益率がリアルタイムで把握できるようになり、赤字プロジェクトへの早期対応が可能になりました。翌年の平均プロジェクト収益率が8%から15%に改善しました。

事例2:O SES株式会社(エンジニア派遣、従業員40名)

O SES株式会社では、エンジニア50名の稼働状況・スキル・空き状況管理をExcelで行っており、新規案件提案時に適切なエンジニアを特定するのに1〜2日かかっていました。kintone導入(初期費用280万円)でエンジニア管理アプリを構築後、適切なエンジニアの検索・提案が30分以内に完了。提案スピードの向上により受注率が18%から29%に改善し、年間売上に対して推計3,200万円の貢献効果がありました。

追加解説:2026年DX推進のポイントと補助金動向

2026年は中小企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進が加速しています。
中小企業のIT・AI活用は年々広がっており、
クラウドサービス・AIツールの活用が急速に広がっています。

2026年のDX支援施策

  • デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)通常枠:
    中小企業のITツール導入費用を補助(通常枠の補助率は原則1/2、上限額は枠・類型により異なります)。
    kintone・Salesforce・HubSpotなどのSaaSツールが対象になるケースがあります。
  • ものづくり補助金:
    製造業・サービス業のデジタル設備投資等を補助(上限額は従業員規模・申請枠により数百万〜数千万円規模で異なります)。
    基幹システムのクラウド化・AI導入が対象になるケースがあります。
  • 事業再構築補助金:
    (事業再構築補助金は新規公募を終了し、後継として「中小企業新事業進出補助金」等が設けられています。)ビジネスモデル転換を伴う新分野展開・システム刷新を支援する制度です。
    デジタルサービス新規立ち上げや業務システム全体の刷新が対象になるケースがあります。

補助金申請には事前の要件確認・採択後の導入という順序が必要です。
Aurant Technologiesはデジタル化AI導入補助金(旧IT導入補助金)の活用支援を行っており、
申請から導入完了まで一貫してサポートしています。
補助金を活用した場合の実質的な費用負担を試算した上でご提案しますので、
まずはお気軽にご相談ください。
※ 補助金は公募回ごとに枠・補助率・上限額・対象経費が変わります。最新情報はIT導入補助金・中小企業庁等の公式サイトで必ずご確認ください。

DX推進における現場定着のポイント

どれだけ優れたツールを導入しても、現場に定着しなければ効果は出ません。
DX推進で成功する企業の共通点として、以下の3点が挙げられます。

  • 経営トップのコミット:
    社長・部門長が「このツールを使うことが当社のやり方だ」と明確にメッセージを発信することで、
    スタッフの定着率が大幅に向上します。
  • 「なぜ変えるか」の丁寧な説明:
    新しいツールを「使わされている」と感じるスタッフは使い方が雑になります。
    「このツールでこの業務がこう楽になる」を具体的に示すオンボーディングが重要です。
  • スーパーユーザーの育成:
    社内に「このツールに詳しい人」(スーパーユーザー)を2〜3名育てることで、
    日常的な疑問・トラブルを社内解決できるようになり、定着率が飛躍的に向上します。

無料相談はこちら

導入検討中の方はお気軽にご相談ください。

無料相談する →

kintone業務アプリ・プラグイン活用のご相談

kintoneでの業務アプリ設計や、帳票・連携・自動化を補うプラグインの活用を支援します。現場の運用に合わせたアプリ構成や他システムとの連携まで、具体的な形でご提案します。

kintone向けプラグインを見る →

よくある質問(FAQ)

Q. IT企業でkintoneをプロジェクト管理に使うメリットは何ですか?

案件管理・工数管理・売上管理を一元化でき、JiraやSalesforceと連携して業務横断的なデータを統合できます。ノーコードで自社プロセスに合ったシステムを構築できます。

Q. kintoneとJiraを連携する方法はありますか?

Zapierを使って「kintoneで受注確定→Jiraにプロジェクト自動作成」「Jiraの完了→kintoneのステータス自動更新」などのフローを設定できます。

Q. IT企業10名規模でkintoneを導入する費用はいくらですか?

初年度総額は約130万〜220万円が相場です。デジタル化AI導入補助金(最大450万円)の活用で自己負担を抑えられます。

Q. kintoneで工数管理・稼働管理を行う方法はありますか?

エンジニアが日々の作業工数をkintoneアプリに入力し、プロジェクト別・担当者別の集計・計画工数との差異を自動計算する仕組みを構築できます。

Q. kintoneはフリーランス・SESの管理にも使えますか?

はい、エンジニアの稼働状況・スキル情報・案件マッチング・売上管理をkintoneで一元管理し、SES事業の業務効率化に活用できます。

IT企業のkintone活用・プロジェクト管理システム構築についてご相談はAurant Technologiesまで。IT業界の特性を理解した専門家が対応します。

📚 関連資料

このトピックについて、より詳しく学びたい方は以下の無料資料をご参照ください:

システム導入・失敗回避チェックリスト PDF

DX推進・システム導入で陥りがちな落とし穴を徹底解説。選定から運用まで安全に進めるためのチェックリスト付き。

📥 資料をダウンロード →

CRM・営業支援

Salesforce・HubSpot・kintoneの選定から導入・カスタマイズ・定着まで一貫対応。営業生産性を高め、商談化率を改善します。

AT
aurant technologies 編集

上場企業からスタートアップまで、数多くのデータ分析基盤構築・AI導入プロジェクトを主導。単なる技術提供にとどまらず、MA/CRM(Salesforce, Hubspot, kintone, LINE)導入によるマーケティング最適化やバックオフィス業務の自動化など、常に「事業数値(売上・利益)」に直結する改善実績多数。

この記事が役に立ったらシェア: