ふるさと納税の寄附金の会計処理|歳入から基金まで、決算と指定基準で数字がずれる理由
ふるさと納税の寄附金は歳入の寄附金に総額で載せ、基金へは歳出の積立金、取崩しは基金繰入金を通します。決算は4月〜3月、指定基準は10月〜9月で費用を寄附の受領日に合わせて数えるので、同じ寄附でも集計の期間が違います。
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この記事の要点
- ふるさと納税の寄附金は、地方自治法施行規則の別記どおり、歳入の「寄附金」の款・項に入ります。目は「一般寄附金」か、団体が名前を付ける「何寄附金」です。手数料を差し引かずに総額で載せ、返礼品や手数料は歳出に載せます。
- 基金に積むときは歳出の節「積立金」を通し、取り崩すときは歳入の「基金繰入金」に載せて、充てる事業の財源にします。積立ても取崩しも予算に計上します。決算の剰余金を条例や議会の議決で基金に編入する道もあります。
- 同じ寄附でも、数える期間は集計ごとに違います。決算は4月〜3月の会計年度、指定基準は10月〜9月の指定対象期間、現況調査は年度の決算見込で数えます。指定基準では、費用を寄附の受領日に合わせて数えます。数字を突き合わせるには、台帳に寄附の決済の日・会計で収入に計上した日・費用の日付を分けて持たせます。
寄附1件が予算と基金を通る道
募集にかかる費用(返礼品・送料・手数料・委託料など)は、寄附金と相殺せず歳出の節に載せる
決算・指定基準・現況調査は、それぞれ数える期間が違う
出典:地方自治法施行規則 別記(e-Gov)、地方自治法 第210条・第233条の2・第241条(e-Gov)、財政状況資料集の用語説明
ふるさと納税で受けた寄附金は、歳入の「寄附金」に総額で載せ、使い切らない分は歳出の「積立金」を通して基金に積み、翌年度以降に「基金繰入金」として取り崩して事業に充てます。科目の置き場所は地方自治法施行規則の別記で決まっています。迷いやすいのは科目より、同じ寄附を数える期間が、決算と総務省に出す集計とで違うことです。
当社は、ふるさと納税の寄附データや、予算と実績を比べる管理(予実管理)を、画面で見えるようにする支援をしている会社です。寄附を受け入れて会計処理をする立場ではありません。この記事は、ふるさと納税の担当や財政課・会計課で、寄附金の予算・決算を担当する方に向けて、条文と総務省の告示・通知で確かめられることだけをまとめます。返礼品の選び方、寄附する個人の控除の手続き、企業版ふるさと納税は扱いません。
いまこの記事を書くのは、2つの変更があったからです。令和8年度の税制改正で、寄附金から募集にかかる費用を引いた額(寄附金活用可能額)の割合の基準が、2026年10月1日から始まる指定対象期間に適用されました。あわせて総務省の告示も改正され、費用は寄附の受領日に合わせて数える方法にそろえられました。科目の流れは変わりませんが、施行令の区分で年度が決まる決算の数字と、寄附の受領日で期間が決まる指定基準の数字の違いが、はっきりしました。
科目の置き場所は、施行規則の別記で決まっている
予算の款・項の区分と目の区分は、地方自治法施行規則第15条が別記に委ねています。別記「歳入歳出予算の款項の区分及び目の区分」で、寄附金と基金にかかわる行を抜き出すと次のとおりです。
| どの動き | 款・項・目(市町村の番号) | 節 |
|---|---|---|
| 寄附を受ける | 款16 寄附金/項1 寄附金/目1 一般寄附金、目2 何寄附金(都道府県は款12) | 歳入の節は「その他の歳入科目」に当たり、団体の長が定める |
| 基金から取り崩す | 款17 繰入金/項2 基金繰入金/目 何基金繰入金(都道府県は款13) | 目と同じ |
| 財産の運用の収入(基金の運用益を置く先の一つ) | 款15 財産収入/項1 財産運用収入/目2 利子及び配当金(都道府県は款11) | 団体の長が定める |
| 基金に積む | 基金を所管する事業の款・項・目 | 節24 積立金 |
| 募集にかかる費用を払う | ふるさと納税を所管する事業の款・項・目 | 節7 報償費、節11 役務費(通信運搬費・広告料・手数料)、節12 委託料など |
表の番号は別記の基本の番号です。指定都市などは、別記の備考により款の番号が繰り下がるので、自団体の予算書の番号と違うことがあります。ふるさと納税の分を「一般寄附金」に入れるか、「ふるさと応援寄附金」のような名前の目を立てるかは、別記の「何寄附金」の目で団体が選べます。寄附を使い道ごとに追うなら、名前の目か、団体が定める節で分けておくと、この記事の後半で扱う決算の照合が楽になります。歳出の節について、別記の「歳出予算に係る節の区分」の備考は、節の名前と説明だけでは置き場所が明らかでない経費を、性質によって似た節に整理するとしています。返礼品の調達をどの節に載せるかは、この備考に沿って団体が決めます。
寄附金は総額で載せ、募集にかかる費用は歳出に載せる
ポータルサイトの手数料や決済の手数料を差し引いた手取りの額で、寄附金を載せることはできません。地方自治法 第210条は、1会計年度の一切の収入と支出を、すべて歳入歳出予算に入れるよう定めています(総計予算主義)。寄附金は総額で歳入に、手数料や返礼品の費用は歳出に、それぞれ載せます。
歳出に載せる募集の費用の範囲は、指定基準のほうが会計の科目より広く決めています。総務省の総税市第71号(2026年6月26日)は、募集に要する費用を5つの区分で示しています。
| 区分 | 含まれるもの(通知の例示) |
|---|---|
| 返礼品等の調達 | 返礼品等の調達費用、公共施設等の入場を返礼品にする場合の入場料など |
| 返礼品等の送付 | 運送料、梱包費用など |
| 広報 | 新聞広告・インターネット広告の掲載費用など |
| 決済 | インターネット上のクレジットカード決済の手数料、金融機関の取扱手数料など |
| 事務 | ふるさと納税の専任職員と兼任職員(ふるさと納税の業務に従事する部分)の人件費、ポータルサイトに掲載するための運営事業者への委託料、ワンストップ特例の事務や受領証の事務の費用など |
Q&A(総税市第33号の別紙2)の問15は、ふるさと納税の募集を行ったことや寄附金を受領したことで発生したと考えられる費用は、全て該当すると答えています。ここで会計の科目とずれるのが人件費です。施行規則の別記の備考では、一般職の職員の給料・職員手当等・共済費は、原則として※印の付いた目(一般管理費など)に載せます。ただし、事業費で支弁する職員は事業の目に載せ、会計年度任用職員などは事業の目に載せることもできます。ふるさと納税の事業の目の決算額だけを集めると、職員の人件費が漏れることがあります。指定基準の費用には、兼任の分を含めて按分して足します。
返礼品の調達の費用は、総税市第71号によれば、原価や定価ではなく団体が実際に支出した額で、消費税と地方消費税に当たる額を含めます。奨励金・補助金・プロモーション費用などの名目でも、実質的に返礼品の調達に充てられ、調達できる数量が増えるなら、その額も調達費用に入ります。返礼割合の3割は、期間の通算ではなく個別の寄附ごとに満たす必要があります(Q&A 別紙2 問18)。
例を1つ決める:9月10日に受けた1万円の寄附
以下は説明のための架空の例です。ある町に、9月10日、個人がポータルサイトで1万円の寄附を決済し、9月20日に町の口座に入金されました。返礼品は10月10日に発送し、運送料は11月に支払います。町は「ふるさと応援基金」を条例で設けていて、年度末に使い切らなかった寄附を積み、翌年度に子育て支援の事業に取り崩します。
| どこで数えるか | 数える期間 | この寄附1万円 | 10月発送の運送料 |
|---|---|---|---|
| 予算・決算 | 4月〜3月の会計年度 | 決済も入金も9月なので、その年度の歳入 | 発送(履行)した日の年度の歳出 |
| 指定基準(寄附金活用可能額) | 10月〜9月の指定対象期間 | 決済も入金も9月なので、9月で終わる期間 | 支払は11月でも、寄附を受領した期間の費用 |
| 現況調査(総務省) | 4月〜3月の年度の決算見込 | 年度の受入額 | 年度の募集費用 |
9月と10月の境目では、会計年度は同じなのに、指定対象期間だけが分かれます。3月と4月の境目では逆に、指定対象期間は同じなのに会計年度が分かれます。この先で、同じ寄附がそれぞれの決まりでどこに入るかを順に確かめます。
会計年度は、施行令が収入と経費の種類ごとに決めている
会計年度は4月1日に始まり翌年3月31日に終わり、各年度の歳出はその年度の歳入で充てます(地方自治法 第208条)。歳入がどの年度に属するかは地方自治法施行令 第142条が決めています。ふるさと納税の寄附のような随時の収入は、納入通知書などを発するものは発した日の年度、発しないものは領収した日の年度です。
例の寄附を3月下旬に置き換えてみます。寄附者が3月にポータルサイトで決済し、町の口座への入金が4月だったとすると、答えは条件で分かれます。決済の事業者を指定納付受託者に指定している団体もあります。その場合、団体が指定する日までに納付されれば、委託を受けた日(決済の日)に納付がされたものとみなされます(地方自治法 第231条の2の5第3項)。寄附は3月の納付として前の年度の歳入になり、4月の入金は出納整理期間に収納することになりえます。出納整理期間は、出納を閉鎖する翌年度の5月31日(第235条の5)までです。指定していない場合で、納入通知書などを発しない収入なら、領収した日の属する年度、つまり翌年度の歳入です(施行令 第142条第1項第3号)。自団体がどの扱いかは、会計管理者と確かめておきます。
歳出の年度は施行令 第143条が経費の種類ごとに決めています(支払期日、履行の日、支出負担行為の日など)。運賃の類で、相手方の行為が完了した後に払うものは、行為の履行があった日の年度です。例の運送料は、10月10日の発送が履行なので、その年度の歳出です。返礼品を3月の寄附に対して4月に発送すれば、寄附は前の年度、運送料は次の年度に分かれることがあります。年度の途中で寄附が見込みを上回り、歳出の予算が足りなくなったときの補正・流用の決まりは、自治体の予算執行管理の記事で書いています。
指定基準は10月〜9月で、費用を寄附の受領日に合わせて数える
地方税法 第37条の2第2項(道府県民税)と第314条の7第2項(市町村民税)は、ふるさと納税の対象として総務大臣が指定する団体の基準を定めています。2026年10月1日からは、指定対象期間に受領する寄附金の合計から募集に要する費用を引いた「寄附金活用可能額」が、寄附金の合計の100分の60以上であることが基準です(第2号イ)。あわせて、活用可能額の使途を公表すること(第2号ロ)、個別の寄附ごとの返礼品の調達費用が寄附額の100分の30以下であること(第3号)が並びます。100分の60には経過措置があり、令和8年法律第2号の附則第3条第5項(市町村民税は第11条第4項)で、指定対象期間の初日によって次のように読み替えます。
寄附金活用可能額の割合の基準(指定対象期間の初日で決まる)
令和8年10月1日〜令和9年9月30日
52.5% 以上
- 費用でいえば47.5%以下
- 2026年10月1日に始まった期間
令和9年10月1日〜令和10年9月30日
55% 以上
- 費用でいえば45%以下
令和10年10月1日〜令和11年9月30日
57.5% 以上
- 費用でいえば42.5%以下
令和11年10月1日以後
60%(本則) 以上
- 費用でいえば40%以下
出典:地方税法 第37条の2第2項第2号イ・第314条の7第2項第2号イと令和8年法律第2号附則第3条第5項・第11条第4項(e-Gov)。2025年10月1日〜2026年9月30日の期間は、募集費用が寄附金受領額の5割以内であることが、次の期間の指定の要件です(総税市第71号)
費用の数え方も変わりました。平成31年総務省告示第179号(令和8年総務省告示第145号による改正後)第4条第1項は、費用を「指定対象期間において受領する」寄附金の募集に要する費用の合計としています。Q&A 別紙2 問16は、9月までに受けた寄附の返礼品の送付等が10月以降になり、支払が次の期間にずれ込んでも、寄附を受けた期間の費用として数えると答えています。以前の5割基準で認めていた支払日で数える方法は、2026年10月1日以後に始まる期間では使えません。例の運送料は、11月に支払っても、9月に受けた寄附の期間の費用です。月末に決済され翌月に入金された寄附では、「受領日」を決済の日と入金の日のどちらで数えるかで、期間が分かれえます。自団体の数え方を都道府県を通じて確かめ、根拠を残しておきます。
数える寄附も、決算の寄附金とは同じではありません。Q&A 別紙2 問17は、個人からの寄附金と法人からの寄附金を区別し、個人からの寄附金を計上するよう求めています。決算の款「寄附金」には、法人からの寄附や、ふるさと納税以外の寄附も入りえます。
全国の数字で、数える期間の違いを確かめておきます。総務省の現況調査(令和8年度実施)で、令和7年度(令和7年4月〜令和8年3月)の受入額は1兆3,314億円、募集に要した費用は6,382億円で、受入額の47.9%でした(令和6年度は46.4%)。
募集に要した費用の内訳(令和7年度、全国、受入額に対する割合)
合計 6,382億円(47.9%)。年度(4月〜3月)の決算見込で、指定対象期間(10月〜9月)の数字ではない
この47.9%は、年度の決算見込を全国で合わせた数字です。指定基準は、団体ごとに、10月〜9月の期間で、寄附の受領日に合わせて費用を数えて判定します。期間も単位も違うので、この数字を基準の47.5%と並べて読むことはできません。自団体の割合は、指定対象期間・受領日ベースで別に集計します。総税市第108号(2026年9月25日)も、委託事業者に管理を一任せず、団体自らが期間を通じて定期的に費用の執行状況と寄附の受入状況を確かめるよう求めています。
もう1つ、支払った額で数える決まりがあります。告示第3条第2号により、指定対象期間の初日の属する年度の前年度に、募集の費用として1つの支払先に支払った額が100万円以上なら、支払先・支払額・支払目的の一覧を、その期間の初日の前日までに公表します。2026年10月1日に始まった期間なら、令和7年度の支払を2026年9月30日までに公表することになります(総税市第71号)。こちらは年度と支払の額で集めます。
基金に積む:歳出の積立金を通し、条例の目的で分ける
基金は、地方自治法 第241条に基づき、条例で特定の目的を決めて設けます(第1項)。積み立てるための基金は、その目的のためでなければ処分できません(第3項)。基金の管理と処分に必要なことは条例で定めます(第8項)。例の町の「ふるさと応援基金」なら、条例の目的の書き方で、どの使い道の寄附をどの事業に充てられるかが決まります。
受けた年度に基金に積むなら、歳入の寄附金から直接移すのではなく、歳出の予算に節「積立金」を計上して支出し、基金に積みます(第210条)。このほか、決算で剰余金が出たときは、条例の定めか議会の議決で、剰余金の全部または一部を翌年度に繰り越さずに基金に編入できます(地方自治法 第233条の2)。受けた年度に事業に充てる分を除いて積むか、いったん全額を積んで事業のときに取り崩すかは、基金条例と予算で決めます。基金の運用から生じる収益(預金の利子など)と管理の経費は、毎年度の歳入歳出予算に計上します(第241条第4項)。
総務省の統計の分け方では、財政調整基金でも減債基金でもない、特定の目的のための積立基金は「その他特定目的基金」です(財政状況資料集の用語説明)。ふるさと納税の寄附を積む基金も、目的が財政調整や地方債の償還でなければ、この区分に入ります。令和8年版地方財政白書の用語の説明は、基金への支出のうち定額の資金を運用するためのものは、性質別の歳出で「繰出金」に含める、としています。ふるさと応援基金のような積立基金とは扱いが違います。3つの類型と残高の説明のしかたは、自治体の基金マネジメントの記事にまとめています。
取り崩す:基金繰入金に載せ、充てる事業の財源にする
翌年度に子育て支援の事業に充てるなら、歳入に款「繰入金」・項「基金繰入金」・目「ふるさと応援基金繰入金」のように載せ、歳出の子育て支援の事業の予算と組みにします。取り崩しも予算に計上し、予算は議会の議決を経ます(地方自治法 第96条第1項第2号・第211条)。予算に載せた額を超えて取り崩すなら補正予算です(第218条)。
どの事業に繰入金を充てたかは、予算に関する説明書で示せます。施行規則の別記「予算に関する説明書様式」の歳入歳出予算事項別明細書では、歳出の目ごとに財源内訳の欄があります。欄は、特定財源の「国(都道府県)支出金」「地方債」「その他」と、一般財源です。繰入金の欄は無いので、基金繰入金は特定財源の「その他」に入ります。どの基金からかは説明欄で示せます。条例の目的、寄附者が選んだ使い道、充てた事業の3つが合っているかを、この欄と基金の台帳で後から確かめられるようにしておきます。寄附金をどの事業にいくら充て、基金にいくら残っているかを継続して追う方法は、寄附金の使途・予実・会計の管理の記事で書いています。
年度が終わってから出すもの:決算見込で答える現況調査、決算、活用可能額の使途、決算統計
決算は、会計管理者が出納の閉鎖後3か月以内に調製して長に出し、長は監査委員の審査に付したうえで、意見を付けて次の通常予算を議する会議までに議会の認定に付します(地方自治法 第233条)。告示第4条第2項は、この認定に付したときに遅滞なく、指定対象期間の初日の属する年度と末日の属する年度の寄附金活用可能額の使途を、団体のウェブサイトに載せて公表するよう定めています。決算の作業のあとに、指定基準の公表が続きます。
同じ寄附を数える3つの集計
決算・決算統計
会計年度(4月〜3月)
- 歳入は施行令 第142条の区分(指定納付受託者のみなしもある)
- 歳出は第143条の区分(履行の日など)
- 寄附金には法人やふるさと納税以外の寄附も入りうる
指定基準
指定対象期間(10月〜9月)
- 個人からの寄附金(Q&A 別紙2 問17)
- 費用は寄附の受領日に合わせて数える(同 問16)
- 人件費の按分も費用に入る(同 問15)
現況調査
年度(4月〜3月)の決算見込
- 個人から受領した寄附金の受入額と件数
- 募集に要した費用の5区分
- 住民税控除額は前年1〜12月の寄附の翌年度課税
総務省の現況調査は決算の認定を待たずに決算見込で答えるもので、令和8年度実施分の結果は7月31日に公表されました。受入額を年度の決算見込で、住民税控除額を前年1月〜12月の寄附に対する翌年度の課税で集めています。令和8年度課税の住民税控除額は全国で約9,524億円でした。各自治体の受入額と住民税控除額は、総務省のふるさと納税の告示・通知等のページに Excel で載っています。団体の財政としては、受け入れた額だけでなく、住民が他の団体に寄附したことによる住民税の控除と、募集の費用を合わせて見ることになります。ただ、この3つも集める期間がそろっていません。
決算統計(地方財政状況調査)は普通会計で集めます。地方財政白書の用語の説明では、目的が特定されていない寄附金は、使途が特定されない財源として「一般財源等」に含まれます。使い道を選んでもらう寄附をどう扱うかと、基金の積立て・取崩し・現在高をどの表に書くかは、自団体の決算統計の作成要領で確かめてください。決算統計の作業の進め方は、決算統計(地方財政状況調査)の効率化の記事にまとめています。
台帳に持たせる項目:日付を3つ、区分を2つ
寄附の日付を決済と入金の2つ持たせるのは、どちらの日で年度や期間が決まるかが、指定納付受託者の指定や受領日の数え方で団体ごとに分かれうるからです。3つの集計は期間と範囲が違うので、決算書から指定基準の割合は出ませんし、指定基準の集計から決算額も出ません。どの集計にも引けるようにするには、寄附と費用の1件ごとに、それぞれの決まりが見る日付を持たせておく必要があります。
台帳の1件ごとに持たせる項目
出典:地方自治法 第231条の2の5、地方自治法施行令 第142条・第143条、Q&A 別紙2 問15〜17、総税市第71号、告示第4条
費用の「対応する寄附の受領日」は、運送料やポータルサイトの手数料のように寄附1件ごとに対応がつくものと、職員の人件費のように期間で按分するものに分かれます。人件費は、Q&A 別紙2 問15が、兼任の職員のうちふるさと納税の業務に係る分を含めるとしています。他の目的と合わせた費用は、問14が合理的に考えられる手法で区別するよう求めています。このため、按分の方法を書き残しておきます。表計算ソフトでも、会計と寄附のデータを集めて並べる仕組み(BI)でも作れますが、先に決めるのは、この日付と区分を誰がどこで入れるかです。
最初にやること
前年度の9月末と3月末の前後に受けた寄附を数件選び、それぞれについて、決済の日・入金の日(収入に計上した日)・返礼品の発送と支払の日を、今の台帳と財務会計の記録から引けるか確かめてください。引けない日付があれば、そこが決算と指定基準の数字が合わない理由です。
寄附と費用の日付を同じ画面に並べる段階で手が足りない場合は、当社のふるさと納税・自治体の予実管理の支援で、並べる項目の整理から一緒に進められます。
条文と施行規則の別記は e-Gov 法令検索で、指定基準・Q&A・現況調査は総務省の公表資料で、2026年10月14日に確かめたものです。
会計ソフト導入支援
freee・マネーフォワード・勘定奉行・バクラクの選定から、税区分や勘定科目の設計、期首・期中の移行、電子帳簿保存法への対応、周辺システムとの連携までを支援します。
