Salesforceの導入支援会社(パートナー)の選び方と費用|ライセンス料と導入作業を分けて見積もりを比べる

Salesforce の導入費用は、Salesforce に払うライセンス料と、導入支援会社(パートナー)に払う作業費に分けて見ます。ライセンス料は公式の料金ページ(2026年9月30日確認)で、作業費は作る量・移すデータ・連携先で決まります。依頼先の型ごとの得意と注意、候補の探し方、提案依頼書と契約で確かめることをまとめました。

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この記事の要点

  1. Salesforce の導入費用は、Salesforce に払うライセンス料と、パートナーに払う作業費に分けて見ます。ライセンス料はユーザー1人あたりの月額で、2026年9月30日の料金ページでは Starter Suite 3,000円、Pro Suite 12,000円から上のエディションが並びます。
  2. 作業費は、使う人の数よりも、標準の機能で足りるか、移すデータの量と汚れ具合、連携先の数で変わります。依頼先の型(大手のSIer、Salesforce を専門にする会社、業務や業種に強い会社、個人)ごとに得意が違うので、同じ提案依頼書への回答で比べます。
  3. 候補は公式のパートナーの一覧で探し、担当者の認定資格は Trailhead で確かめられます。契約では、請負か準委任か、要件を変えるときの手続き、稼働した後の保守の範囲を決めておきます。

Salesforce の導入費用は、払う先で二つに分ける

Salesforce に払う

ライセンス料

  • ユーザー数×エディションの月額
  • Pro Suite から上は年間契約
  • サポートのプランや追加の機能は別

決まる所:使う人の数と、選ぶエディション

パートナーに払う

導入の作業費

  • 要件の整理・設定・データの移行
  • ほかのシステムとの連携・研修
  • 稼働した後の保守

決まる所:作る量、移すデータ、連携先の数

ライセンス料は Salesforce販売価格(2026年9月30日確認)。分け方は当社の整理

Salesforce の導入にかかる費用は、Salesforce に払うライセンス料と、導入を手伝う会社(パートナー)に払う作業費の二つに分けて見ます。ライセンス料は、使う人の数とエディション(機能の段)で決まり、公式の料金ページに載っています。作業費はパートナーの見積もりで決まり、使う人の数よりも、作る項目や自動化の量、移すデータの量と汚れ具合、ほかのシステムとの連携の数で大きく変わります。

そのため、パートナーを選ぶときは、ライセンス料を除いた作業費を、同じ提案依頼書(RFP)への回答として並べて比べます。パートナーの規模や知名度よりも、案件に入る担当者と、稼働した後の保守の範囲で差が出ます。

この記事は、Aurant Technologies が Salesforce の導入や見直しの相談を受けるときに確かめる費用の分け方と、パートナーの選び方をまとめたものです。料金と仕様は2026年9月30日に、Salesforce の公式の料金ページとヘルプで確かめました。

ライセンス料は、エディションと人数で決まる

Salesforce の営業向けの製品(Sales Cloud)の料金ページには、2026年9月30日の時点で次のエディションと月額が載っています。どれもユーザー1人あたりの月額で、Starter Suite は月払いか年払い、Pro Suite から上は年間契約です(Salesforce販売価格)。

エディション月額(ユーザー1人)契約料金ページの説明(要約)
Starter Suite3,000円月払いまたは年払い営業・サービス・マーケティング・コマースの機能を備えた CRM のスイート
Pro Suite12,000円年間契約Starter の機能に、より高度なカスタマイズと自動化、見積もりと売上予測
Core23,400円年間契約AI・Slack・Tableau・Agentforce の機能を組み込んだ営業向けのエディション
Advanced47,400円年間契約Core の機能に、強化したセキュリティ、より多くの AI 機能、広げたデータ容量
Max66,000円年間契約Advanced の機能に、AI の機能一式と営業計画などの製品。組織あたり年275万 Flex Credit

出典:Salesforce販売価格(2026年9月30日確認)。税の扱いは料金ページに書かれていない。比較表には0円の Free Suite もある

ユーザー1人あたりの月額(Sales Cloud)

2026年9月30日の料金ページの表示。Starter Suite 以外は年間契約

Starter Suite3,000円
Pro Suite12,000円
Core23,400円
Advanced47,400円
Max66,000円

出典:Salesforce販売価格

同じページのよくある質問には、Enterprise・Unlimited といった以前からの名前も残っています。パートナーの見積もりや資料にこれらの名前が出てきたら、いまの料金ページのどのエディションに当たるかを確かめてください。料金ページには税の扱いが書かれていない所があるので(一部のオプションには「税抜」と書かれています)、税込か税抜かも見積もりで確かめます。

年間のライセンス料は、ユーザー数×月額×12か月で計算します。たとえば10人が Pro Suite を使うと、12,000円×10人×12か月で年144万円です。料金ページには、ライセンス料とは別に、専門家による支援や、業務が止まる問題への24時間365日のサポートが付く Premier Success Plan が「該当するライセンス料の30%」と書かれています。すべてのエディションに30日間の無料トライアルがあり、Starter Suite は最大10ユーザーまで試せます(同じページ)。

導入作業の費用は、作る量・移すデータ・連携先で決まる

Excel の顧客台帳から移す場合に、移す前に台帳の側でそろえておくことと、SaaS・kintone・自社開発で費用の出どころがどう違うかは「Excelの顧客台帳を顧客管理システムに移すと、いくらかかるか」で解説しています。

パートナーに払う作業費は、次の作業の組み合わせで見積もられます。どの作業を社内で持つかによっても変わります。

パートナーに頼む作業と、費用が増える要因

1

要件の整理

  • 業務の流れ、項目、権限を決める

増える要因:関わる部署の数、部署ごとに違う要望の調整

2

設定

  • 画面の項目、承認の流れ、自動の処理(フロー)、レポート

増える要因:標準の機能で足りない部分(Apex の開発)

3

データの移行

  • 取引先や商談を前のシステムや Excel から移す

増える要因:件数、重複と書き方の揺れ

4

連携

  • 会計・基幹・名刺管理・MA などとつなぐ

増える要因:連携先の数、双方向か、即時か

5

研修とマニュアル

  • 使う人の研修と手順書

増える要因:研修の回数と人数

6

稼働した後の保守

  • 問い合わせ、設定の変更、リリースの前の確かめ

増える要因:変更の頻度、対応する時間帯

当社の整理

作業費を大きく左右するのは、標準の機能で足りるかどうかです。画面の項目、承認の流れ、自動の処理(フロー)といった標準の機能で組める範囲なら設定で済みますが、Apex(Salesforce のプログラム)を書く部分が増えるほど、作る費用だけでなく、あとで直す費用も増えます。提案を比べるときは、標準の機能ではできないと判断した部分と、その理由を書いてもらいます。

データの移行は、見積もりが外れやすい作業です。Excel や前のシステムのデータに、同じ会社の重複や、住所・社名の書き方の揺れがあると、移す前に整える作業が増えます。移す前に、どの項目で重複を見分けるか、取引先の住所などをどのシステムの値を正とするかを決め、一部のデータで試しに移して手間を確かめてから、全件を移す段取りにします。

入力の項目を増やしすぎると、現場が入力しなくなります。入力が現場の役に立つ形(報告書が自動でできる、など)になっているかも、要件の整理の段階で確かめます。

依頼先の型と、頼むときの注意

Salesforce の導入を手伝う会社は、成り立ちで四つの型に分けられます。型ごとの傾向は次のとおりです。

依頼先の型得意な場面頼むときの注意
大手のSIer・コンサル会社使う人が多い組織、基幹システムとの双方向の連携、厳しい管理が要る案件小さな組織には体制が重くなりやすい。決めるまでに時間がかかる
Salesforce を専門にする会社製品の知識と認定資格を持つ人の厚み、設定から定着までの一続きの支援会社ごとに得意な製品(営業・サービス・マーケティングなど)と業種が違う
業務や業種に強い会社特定の業種の業務の流れ、会計・名刺管理・MA とのつなぎ込みSalesforce の開発をさらに外へ出していないか。体制を確かめる
個人のコンサルタント・開発者小さく始める導入、短い期間の改修、動きの速さその人が止まったときの代わり。長く続く保守の体制

当社の整理(傾向。会社ごと・担当者ごとに違う)

Salesforce 自身も、アドバイザリー・導入・サポートのプランを用意しています(料金ページの Success Cloud の案内)。パートナーに頼む場合も、Salesforce の支援プランとの役割の分け方を確かめておくと、同じ作業に二重に払わずに済みます。

候補の探し方と、担当者の確かめ方

候補は、Salesforce 公式のパートナーの一覧(AppExchange のコンサルタントのページ)で探せます。製品や業種ごとの専門分野で絞り込め、利用者の評価の数も表示されます。一覧で当たりを付けたら、自社と同じくらいの規模・業種の導入の例を、会社のサイトや面談で確かめます。

担当者の Salesforce 認定資格は、Trailhead の認定資格の確認のページで名前から確かめられます。提案に来た人と、実際に作業する人の両方を確かめます。

候補の探し方

一覧で探す公式のパートナーの一覧で、製品と業種の専門分野から
例を確かめる同じくらいの規模・業種の導入の例
担当者を確かめる提案する人と作業する人の認定資格と経歴
提案を頼む同じ提案依頼書を2〜3社に

一覧は AppExchange のコンサルタントのページ、資格は Trailhead の 認定資格の確認のページ。順番は当社の整理

提案依頼書に書くことと、提案の比べ方

提案依頼書が曖昧だと、見積もりの幅が広がり、比べられなくなります。少なくとも次のことを書きます。

項目書くこと
目的何を変えたいか(例:商談の進み具合を見えるようにする、二重入力をなくす)
使う人部署と人数、使い始めたい時期
業務の流れ今の流れと、変えたい所
移すデータ移行元、件数、残す期間
連携先会計・基幹・名刺管理・MA など、つなぐシステムと向き(片方向か双方向か)
体制社内の担当者と、パートナーに期待する役割
予算の枠と時期初期の作業費と、稼働した後の保守の枠
提案の形担当者の経歴、作業の内訳、標準の機能で足りない部分とその理由、保守の範囲、要件を変えるときの手続き

当社の整理

提案が届いたら、作業の内訳を同じ行で並べて比べます。面談では次のことを聞くと、進め方の違いが見えてきます。

面談で聞くこと

1

標準の機能でできない要件が出たら、どう決めるか

代わりの案を出すか、すぐに開発するか

2

過去の案件で、遅れや予算の超過が起きた理由は何か

そのときどう立て直したか

3

この案件に入る人の役割と、関わる割合は

提案に来た人が作業にも入るか

4

稼働した後の変更は、どう頼み、どう見積もるか

レポートを1つ足すときの手続きと費用

答えが具体的候補に残し、作業の内訳を同じ行にそろえて比べる
答えが曖昧書面で答えてもらう。それでも曖昧なら候補から外す

当社の整理

契約と、稼働した後に揉めやすい所

契約の形は、仕事の完成に払う請負と、作業に払う準委任で、払い方と責任が変わります(民法第632条・第656条。e-Gov法令検索)。要件がまだ動く段階は準委任、作るものが決まった段階は請負、と段で分けると揉めにくくなります。どちらの形でも、要件を変えるときの手続きを契約で決めておきます。

要件を変えるときの手続き

変更の依頼変えたい内容を書面で出す
影響の見積もり影響する範囲、追加の費用、日程のずれ
双方の承認決める人どうしが承認する
作業承認の後に着手する

口頭の依頼で直してもらうのをやめると、請負でも準委任でも揉めにくくなる

当社の整理

稼働した後の保守は、導入の契約と一緒に決めておきます。導入した会社が保守を受けない場合、あとから別の会社に頼むと、設定の意図を読み解くところから始まります。Salesforce は季節の名前の付いたリリースで機能が変わるので(2026年9月30日に公開されていたリリースノートは Winter ’27)、リリースの前に動作を確かめる作業を保守に含めるかも決めます(Salesforce のリリースノート)。

パートナーに作業してもらうときの権限にも気をつけます。Salesforce は、本番の組織と Sandbox にアクセスするすべての内部ユーザーに多要素認証(MFA)を求めています(Salesforce への直接ログインの MFA)。パートナーの担当者にも一人ずつユーザーを発行し、管理者の権限をそのまま渡さず、作業に要る権限だけを付けます。社内で設定を変えられる人を育てる場合は、Salesforce の学習サイト Trailhead で基礎を学べます。

Aurant Technologies では、Salesforce の要件の整理と設定、会計や kintone などほかのシステムとの連携、稼働した後の見直しまでを支援しています。導入前のセカンドオピニオンのご相談もお受けしています。支援の内容と費用の考え方はSalesforce 導入支援のページに、業務ツール全体の支援は業務ツール導入・活用支援のページに載せています。

CRM・SFA導入・活用支援

Salesforce・HubSpot などのCRM/SFAを規模や運用体制に合わせて選定し、設計・構築、部門をまたぐデータ連携、社内で改修・運用できる内製化までを支援します。

AT
aurant technologies 編集

上場企業からスタートアップまで、数多くのデータ分析基盤構築・AI導入プロジェクトを主導。単なる技術提供にとどまらず、MA/CRM(Salesforce, Hubspot, kintone, LINE)導入によるマーケティング最適化やバックオフィス業務の自動化など、常に「事業数値(売上・利益)」に直結する改善実績多数。

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