LINEの配信頻度の上限は、日ごとのブロック数で決める|配信した日と突き合わせ、週の回数ごとに比べる
LINE公式アカウントの配信ごとのブロック数は、管理画面の項目に見当たりません。日ごとのブロック数を配信した日と並べ、ふだんのブロックを引いてから、週の配信回数ごとにブロックとクリックを比べます。何もしなくても動く幅と待つ週数を決めてから、配信回数の上限を決める進め方です。
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セールの告知も新商品の紹介も、いまの週2回では送りきれない。LINE公式アカウントの配信を週3回に増やしたいけれど、ブロックが増えれば、送れる相手そのものが減っていく。何回までなら送ってよいのでしょうか。
配信ごとのブロック数は、管理画面の項目には見当たりません。この記事では、日ごとのブロック数を配信した日と並べて、自社の上限を決める進め方を書きます。週の配信回数ごとに、ブロックとクリックを比べるやり方です。配信の回数を決めている運用担当の方に向けた記事です。
画面と図は、LINE公式アカウントの構築・運用を支援している当社が説明のために作ったもので、雑貨の通販のアカウントと数字は架空です。
この図を、自社の数字で作る順に書いていきます。
「ブロックが増えた」を、何で割り、どの日まで数えるかを先に決める
管理画面の[分析]>[友だち]には[ブロック数]がありますが、[ブロック率]という項目は見当たりません。率にして比べるなら、何で割るかと、どの日まで数えるかを自分で決めます。ここを決めないまま数字を見ると、同じ表でも「増えた」「変わらない」と人によって読み方が分かれます。
割る数には、配信ごとの[配信]を使います。メッセージが送信された人数です。料金プランのページにもあるとおり、ブロックしている友だちにはメッセージが配信されません。そのため[配信]は、その回に実際に送った相手の数です。友だちの数が増減しても、配信1,000人あたりにそろえれば、時期の違う週を並べられます。
数える期間は、まず配信した日と翌日の2日にします。配信を見てすぐではなく、翌日になってからブロックする人もいるかもしれないからです。翌日のブロックがふだんと変わらないと分かれば、配信した日だけに縮めます。確かめ方は次の節で書きます。週で比べるときは、月曜から日曜の7日で数えます。そのうえで、配信と関係なく毎日起きるブロックを引き、残りを「配信で増えたブロック」と呼びます。
- ふだんの日 = その日にも前日にも配信していない日
- ふだんのブロック = ふだんの日のブロック数の平均
- 配信で増えたブロック(1回) = 配信した日と翌日のブロック - ふだんのブロック×2
- 配信で増えたブロック(1週) = 月曜〜日曜のブロック - ふだんのブロック×7
- 配信1,000人あたり = 配信で増えたブロック ÷ [配信]の合計 × 1,000
日ごとのブロック数を、配信した日と突き合わせて並べる
ブロック数は、管理画面の2か所と、Messaging API(自社のシステムと LINE をつなぐ開発者向けの仕組み)で見られます。どれも日ごとの数で、配信ごとの数はありません。数え方も少しずつ違います。
| どこで見るか | 何の数か | ブロック解除 | 一度に選べる期間 |
|---|---|---|---|
| [分析]>[友だち]>[概要]の[ブロック数] | 日ごとのブロック数(その日に起きた数か累計かは、「この画面の作り方」の節で) | 解除されると減る | 最大397日間 |
| [分析]>[友だち]>[友だち追加経路]の[ブロック数] | 選んだ期間に起きたブロック(その期間に友だちになった人に限らない)。日ごとの数をダウンロードできる | 解除されても減らない | 最大90日間 |
| Messaging API の「友だち数を取得する」 | その日の時点でブロックしている人数。前の日との差は「新しいブロック-解除」 | 解除されると減る | 1日ずつ受け取る |
どれを使うか決めたら、比べる期間のあいだは同じものを使います。解除で減る数と減らない数を混ぜると、解除の多い時期だけブロックが少なく見えます。下の画面は当社の集計表で、その日に起きたブロックの数を26週分並べています。数え方は[友だち追加経路]の日ごとの数と同じです。
灰色の棒が、ふだんの日です。この画面では60日ありました。ブロックは少ない日で9件、多い日で21件です(①の青い部分)。平均は14.7件で、これがふだんのブロックです(点線)。
次に、配信の翌日の棒が、青い部分より高いかを見ます。高ければ、配信で増えたブロックが翌日にも続いているので、翌日まで数えます。青い部分に収まっていれば、配信した日だけで数えてかまいません。この画面では、配信した日の平均が57.1件、翌日の平均が28.4件です。翌日の平均も21件を超えているので(②)、翌日まで数えています。
配信ごとの[配信][開封][クリックユーザー]は、[分析]>[メッセージ配信]で見られます。期間を選んでダウンロードもできます。この一覧の横に、配信した日と翌日のブロック数を並べたのが次の画面です。
③の7月24日は、昼にセールのお知らせ、夕方に念押しを送りました。この日のブロックがどちらで増えたのかは、日ごとの数からは分けられません。④の8月14日(金)と15日(土)のように2日続けて送っても、分けられません。14日に送った回の翌日が、15日に送った回の当日と重なるからです。週4回にしていた4週は、16回のうち8回がこの形でした。
配信ごとにブロックを見たい期間は、同じ日に2回送らず、2日続けて送らない予定にします。それでも分けられない回は残るので、回数を比べるときは週でまとめて数えます。
週の配信回数ごとに、ブロックとクリックを比べる
週でまとめれば、同じ日に2回送っても、2日続けて送っても、増えたブロックはその週の中に入ります。月曜から日曜のブロックから、ふだんのブロックの7日分を引きます。それを週の[配信]の合計で割って、配信1,000人あたりにします。ただし日曜に送ると、翌日の月曜に出たブロックは次の週に入ります。この画面では日曜には送っていません。日曜にも送るなら、配信しない曜日を週の終わりの日にして数えます。
クリックは、配信ごとの[クリックユーザー]を、その週の分だけ足します。同じ週の2回の配信で、どちらもクリックした人は2人と数えます。そのため週の数は、クリックの延べ人数です。
同じ回数の週をまとめて並べたのが、冒頭の図です。配信で増えたブロックは、配信1,000人あたり週1回で1.73、週2回で2.17、週3回で2.39、週4回で4.40でした。週のクリックの延べ人数は、週1回の1,395人から、週2回で2,700人、週3回で3,468人、週4回で3,696人です。比べたいのは黒い線の高さより、回数を1回増やしたときの差です。差は、1,000人あたりではなく、週の件数と人数で見ます(図の下の段)。
ここで、ふだんのブロックを引かずに割ると、並びが変わります。同じ26週を2通りに割ったのが次の図です。
引かずに割ると、週1回の6.98がいちばん高く、週3回の4.13がいちばん低くなります。「回数を増やしたほうが、1回あたりのブロックは減る」と読めてしまう数字です。週1回の週は、配信と関係なく起きた7日分のブロックを、1回分の[配信]で割るので大きく出ます。回数の違う週を比べるときは、先にふだんのブロックを引きます。
上限は、何もしなくても動く幅と、1回増やしたときの増え方で決める
LINEヤフー for Business の公式コラムは、ブロックを防ぐ配信の例に「多くて週1回など」を挙げています。一方で、同じサイトの料金プランのコラムには、こんな調査が載っています。メッセージを受け取るユーザーの約7割が、週に1回以上受け取りたいと考えている、という調査です。2021年1月に、全国の15〜69歳の LINE ユーザー2,060人に聞いたものです。どちらも、自社で週何回まで送ってよいかの答えにはなりません。上限は、自社のブロックとクリックで決めます。
まず、回数を変えた週の値が、何もしなくても動く幅の外に出たかを見ます。幅は、回数を変えていない時期の週から出します。この画面では、週2回を続けた8週(5〜12週目)の値が、1週ごとに1.17〜3.16の間で動きました。冒頭の図の週2回の10週には、週4回のあとに戻した2週も入っています。幅は、その2週を除いた8週で出します。同じ週2回でも1週だけでこれだけ動くので、1週の値では決めません。
そこで、4週の平均で見ます。4週の平均は、並んだ4週の配信で増えたブロックを合計し、その4週の[配信]の合計で割ったものです。8週あれば、5〜8週目、6〜9週目……9〜12週目の5つが出せます。この5つは1.91〜2.37に収まりました。これが4週の平均の幅です。
回数を変えたら、そのまま4週続けます。その平均を、週2回の時期に出した幅(1.91〜2.37)と比べます。この画面では、週4回にした4週の平均は4.40で、上端の2.37を大きく超えています。週3回にした最初の4週は2.43で、上端との差は0.06です。上端の2.37は、5つの値のうちいちばん高いものにすぎません。週の数が増えれば、何もしなくても上端はもう少し上に出るかもしれません。そのため0.06の差では、増えたとは言えません。
週3回の8週は、1週ごとの値もすべて1.17〜3.16の中にあります。週4回のあと週2回に戻した23・24週目も、1.81と1.88でこの中です。上げた回数を一度戻して、値が幅の中に戻るかを見ておきます。増えたのが回数のせいか、その時期のせいかを分ける手がかりになります。
次に、ブロックの差に見合うだけ、クリックに差が出たかを見ます。冒頭の図の下の段で、週2回から週3回にしたときを見ます。週の平均で、配信で増えたブロックは85件から140件になり、差は55件です。クリックは2,700人から3,468人になり、差は768人です。ブロックの差1件あたり、クリックの差は14.0人です。週3回から週4回では、ブロックの差が202件、クリックの差が228人で、ブロックの差1件あたり1.1人です。
ブロックした人には、その後の配信が届きません。そこで、ブロック1件あたり、クリックが最低何人増えれば回数を増やしてよいか、という線を先に決めておきます。たとえば5人と決めていれば、週2回から週3回は14.0人で線を越え、週3回から週4回は1.1人で届きません。この画面の数字では、上限は週3回になります。ここでの数字は説明のために作った値から出たもので、週3回がよいという話ではありません。
判断するのは、回数を変えて4週たち、さらに4週目の最後の配信から14日たったあとです。[分析]>[メッセージ配信]の数字は、配信から14日間集計され、その後は更新されません。たとえば11月2日(月)から週3回(月・水・金)にすると、4週目の最後の配信は11月27日(金)です。その[クリックユーザー]の集計が終わる12月11日ごろに判断します。ブロックは日ごとの数なので、それより先にそろいます。
この比べ方で分かるのは、回数の違う週で、ブロックとクリックがどう違ったかまでです。回数を変えた時期に、配信の内容や季節、友だちを増やす施策が重なれば、その分も週の数字に入ります。友だち追加の多かった週は、ふだんのブロックそのものが変わっていないかも見直します。配信で売上がどれだけ増えたかは、この比べ方では分かりません。それを測るなら、配信しない人を残して比べる方法を使います。
上限を守りながら、配信を増やす
上限を週3回と決めても、送りたいものが週4回分あるなら、全員に送る回を増やす以外の方法で配信を増やします。
- 増やす1回を、全員あてではなく絞り込み配信にする。全員に送る回は上限の回数までにして、残りは読みたい人に絞ります。性別・年齢・地域で絞り込むときの送り先は、ターゲットリーチに入る友だちです。ターゲットリーチは、LINE の利用が多く、属性を高い精度で推定できる友だちが入る数です(LINE の開発者向けの用語集)。その人数は[分析]>[友だち]>[概要]で見られるので、絞り込む前に確かめます。絞り込みの条件と送れる人数は、記事「LINE公式アカウントのセグメント配信とは」にまとめています。
- 内容ごとに、配信で増えたブロックを見る。セールのお知らせ・新商品・読み物のように内容を分けて、配信ごとの数を並べます。そのためにも、同じ日に2回送らず、2日続けて送らない予定にします。ほかの内容に比べて、配信で増えたブロックが目立って多い内容があれば、その内容を減らします。回数は、ほかの内容で保ちます。
- 増やすのは1回ずつにする。週2回から週4回に一気に上げると、どの回で増え方が変わったかが分かりません。1回増やして4週見てから、次を決めます。
回数を増やせば通数も増えます。通数は「メッセージを送った回数」×「送った友だちの数」で数えます。この画面の[配信]の平均19,566人に全員あてで送ると、月の通数は週2回でおよそ17万通、週3回で25万通です。スタンダードプランでは、無料メッセージの3万通を超えた分が追加メッセージになります。2026年10月1日の改定で、追加メッセージは月20万通までが1通3円、20万通を超えた分が1通2.5円になりました(税別)。この20万通は追加メッセージだけの数で、無料の3万通は含みません。週3回の25万通なら、追加メッセージは約22万通です。プランごとの境目は、記事「LINE公式アカウントの料金プランの選び方」にまとめています。
この画面の作り方
集計表は、日ごとのブロック数と配信の一覧を、日付でつないで作りました。日ごとのブロック数は、[分析]>[友だち]>[友だち追加経路]でダウンロードします。期間を選んで「日次データ」をダウンロードし、経路の行を日ごとに足します。一度に選べるのは90日までなので、26週(182日)分は3回に分けます。
ここで、マニュアルから確かめきれなかったことが2つあります。1つ目は、数が小さい日の扱いです。自分で設定した経路の日ごとのグラフは、1日に20回以上の友だち追加・ブロックが無いと0と表示されます。ダウンロードした日次データでも同じかは、確かめていません。この画面のアカウントでも、ふだんのブロックは1日15件ほどです。経路ごとに分ければ、20回に届かない日がほとんどです。そのため、経路の行を足した日ごとの数が欠けていないかを、[概要]の[ブロック数]と見比べます。2つ目は、その[概要]の[ブロック数]が、その日に起きた数か、その日までの累計かです。どちらか分からないので、見比べるのは数の大きさではなく、増え方や減り方が大きく食い違わないかです。[概要]は解除でも減るので、ぴったり合うとは限りません。
Messaging API でつないでいるなら、「友だち数を取得する」で毎日の blocks を記録します。blocks は、その日の時点でブロックしている人数です。前の日との差が、その日に新しく増えたブロックから解除を引いた数です。ブロックされた時刻まで知りたいときは、フォロー解除イベントを受け取った時刻を記録します。配信から何時間後のブロックかまで数えられます。
配信の一覧は、[分析]>[メッセージ配信]でダウンロードします。列の sentDate が配信日時、deliveredCount が[配信]、open が[開封]、clickUU が[クリックユーザー]です。数字は配信から14日間しか集計されないので、14日たったら保存しておきます。Messaging API で送った配信は管理画面の分析に出ないので、その分は API の統計で受け取ります。人数が20に届かないときは、[配信]は実数のまま、[開封]は「0」、ほかは「ー」と表示されます。
ふだんのブロックを出したら、あとは週ごとに引き算と割り算をするだけです。表計算で式を組んでおけば、毎週2つの表を貼り替えるだけで、冒頭の図の数字も新しくなります。
直近8週の日ごとのブロック数に、配信した日と翌日の印を付ける
まずは、[友だち追加経路]で直近8週の日ごとのブロック数をダウンロードします。配信した日とその翌日に印を付け、印の無い日のブロックの平均を出します。それが、いまの自社のふだんのブロックです。
この8週の並べ方から、回数を増やすかどうかを決める線の引き方までは、当社のLINE運用・伴走支援でご相談いただけます。
LINE運用・伴走支援
LINE公式アカウントの友だち獲得の設計、セグメント配信・ステップ配信・リッチメニューの構築、自動応答、CRM/MAや基幹データとの連携までを支援します。
