【導入事例】エンジニアごとの月次の請求書を、kintone で作って勤怠表と一緒に送る形に。案件と請求の管理をまとめたIT人材サービス業A社の導入の裏側
エンジニアが取引先で働く契約ごとに、毎月の請求書を作って送っているIT人材サービス業A社。業界向けの管理サービスと表計算に分かれていた案件と請求の管理を kintone に集め、請求書の PDF を勤怠表と一緒にメールで送れるようにしました。会計と勤怠・労務のクラウドサービスともつなぎ、運用しながら改修を続けています。
本事例は、当社が支援した実際の案件をもとに構成しています。企業名と、お客様の環境にある製品の名前は伏せ、業種・規模・時期は一般化して記載しています。エンジニアが取引先で働く契約の請求や、請求書の作成と送付の仕組みづくりを検討する際の参考にしていただければ幸いです。
業種:IT人材サービス業(エンジニアが取引先で働く契約)
使う場面:契約ごと・エンジニアごとの毎月の請求
期間:2025年に着手・納品し、その年の冬から本格的に運用。その後も改修
使った製品:kintone®、会計のクラウドサービス、勤怠・労務のクラウドサービス
請求は、契約ごと・エンジニアごとに毎月
A社は、エンジニアが取引先のもとで働く契約を結び、契約ごと・エンジニアごとに毎月の請求書を作って送っています。契約は数か月の単位で更新し、個別の契約書や注文書を取り交わします。これまでは、案件と請求を業界向けの管理サービスと表計算のファイル(案件の一覧・請求書・入出金)で管理していました。会計と勤怠には、それぞれクラウドサービスを使っています。
請求の決め方は契約によって違い、固定の金額、稼働時間に応じた精算、時間単価、日給などがあります。基準の時間を超えた分・下回った分の調整や、深夜・休日の割増もあります。経費は月末に取引先からまとめて知らされることがほとんどです。請求書には作業の実績を示す勤怠表を添えますが、取引先から勤怠表が届く場合は請求書だけを送ります。
案件と請求:業界向けの管理サービスと表計算のファイルで管理
請求書:契約ごと・エンジニアごとに毎月作成。決め方は固定・精算・時間単価・日給など
送付:作業の実績を示す勤怠表を添える(取引先から届く場合は請求書だけ)
案件から請求書の作成、送付までを kintone に
kintone に、顧客、案件、請求、メンバー、勤怠表のアプリを作りました。案件のアプリで契約の期間や請求の決め方、単価を管理し、注文書も案件の中で管理します。請求書は案件の情報を引き継いで作り、作業名や発行日、インボイスの登録番号などが自動で入るようにしました。
請求の金額は、請求の決め方と稼働時間から計算します。正社員のエンジニアは、勤怠・労務のクラウドサービスの勤怠を kintone の勤怠表に取り込み、そこから稼働時間や休日・深夜の勤務時間を案件に引き継ぎます。社内の業務に使った時間は差し引きます。業務委託のエンジニアは、期間の合計の稼働時間を入力し、作業の実績を示す勤怠表を請求書に添えます。
請求書の PDF は kintone のカスタマイズで作り、請求のレコードに保存します。送付は請求のレコードのボタンから行い、一覧の画面からまとめて送ることもできます。会計とは、請求のレコードから会計のクラウドサービスに売掛金を登録する形でつなぎ、そのとき請求書のファイルも会計の側に添付されるようにしました。
仕組みのつながり
kintone で請求書を作り、送付と会計につなぐ流れです
図:構成を簡略化して描いています(画面や実際のデータではありません)。
作りで決めたこと
基準の時間を超えた分・下回った分の金額は自動で計算しますが、計算の結果は参考として表示し、担当者が金額を直して入れられる欄を別に設けました。請求の金額の端数は、切り捨て・切り上げ・四捨五入から選べるようにしています。
試験は、アプリごとの単体の試験と、アプリをまたぐ結合の試験に分けて行い、先方の受け入れの試験の項目は一覧にして渡しました。本番の環境で試したデータは、受け入れの試験のあとにまとめて消す段取りにしています。
請求書の PDF は、当初はプラグインで作っていましたが、本格的な運用の前に kintone のカスタマイズで作る方法に切り替えました。
| 仕組み | 使い方 |
|---|---|
| 案件 | 契約の期間・請求の決め方・単価を管理。注文書も案件の中で管理 |
| 請求 | 案件の情報を引き継いで請求書を作り、PDF を保存。ボタンでメールを送り、一覧からまとめて送ることもできる |
| 稼働時間 | 正社員は勤怠・労務のサービスから取り込んだ勤怠表から引き継ぐ(社内の業務の時間は差し引く)。業務委託は期間の合計を入力し、勤怠表を添える |
| 金額の調整 | 超過・控除は自動計算を参考に表示し、直した金額を入れられる。端数は切り捨て・切り上げ・四捨五入から選ぶ |
| 会計 | 請求から会計のサービスに売掛金を登録し、請求書のファイルも添付 |
本格的な運用と、その後の改修
納品のあと、先方の受け入れの試験で出た指摘を直しました。その後、請求書の PDF の作り方の見直しやメールで送る仕組みの追加を経て、その年の冬の請求から、kintone で請求書を作って送る運用が始まりました。
運用を始めてからも改修を続けています。請求書の PDF のファイルを小さくする、案件ごとの部門と消費税の額を会計のサービスに渡す、先方が新しく使い始めたメールの仕組みから請求書を送る形に切り替える、といった改修です。
運用:毎月の請求書を kintone で作って送付
送付:請求書の PDF と勤怠表をメールで送る
会計:請求から売掛金の登録までを kintone と会計のサービスでつなぐ
kintone での業務アプリづくりや、会計のサービスとの連携は、業務ツール導入・活用支援のページで紹介しています。
※本事例は、当社が支援した実際の案件をもとに構成しています。企業名と、お客様の環境にある製品の名前は伏せ、業種・規模・時期は一般化して記載しています。kintone は、サイボウズ株式会社の登録商標です。