【導入事例】現場の日報から、明細・発注・在庫までを一つに。既存の基幹システムを kintone とスマホの入力画面に置き換えたサービス業D社の導入の裏側
設置先の機器を、現場のスタッフが巡回して管理するサービス業D社。既存の基幹システムで作っていた日報・設置先ごとの管理記録・支払明細・給与明細を kintone に移し、現場のスタッフはスマホ用の入力画面から日報と発注を入力する形にしました。本番稼働のあとも、運用しながら改修を続けています。
本事例は、当社が支援した実際の案件をもとに構成しています。企業名と、お客様の環境にある製品の名前は伏せ、業種・規模・時期は一般化して記載しています。基幹システムの置き換えや、現場からの入力の仕組みづくりを検討する際の参考にしていただければ幸いです。
業種:サービス業(設置した機器の巡回と管理)
期間:2025年から準備し、2026年に本番稼働。その後は保守と追加の開発
使った製品:kintone®、kintone の帳票出力のプラグイン、クラウド上に作ったスマホ向けの入力画面、業務委託の管理のクラウドサービス
日報を起点に、いくつもの帳票を作っていた
D社では、設置先に置いた機器を、現場のスタッフが巡回して管理しています。スタッフは毎日の活動を日報にまとめ、その日報をもとに、設置先ごとの管理記録、支払明細、自社の作業の月報、給与の支給明細などを作ります。これまでは、日報の入力や修正を含め、既存の基幹システムで運用していました。
今回、この基幹システムを kintone に置き換えることになり、当社は仕様の整理から、開発、データの移し替え、本番稼働後の保守までを担当しました。現場のスタッフには業務委託のパートナーも含まれ、パートナーへの毎月の支払いも、日報に入った作業の記録から計算します。日報のデータは長年にわたって蓄積されていました。
業務:日報をもとに、管理記録・支払明細・月報・給与明細を作成
仕組み:日報の入力や修正を含め、既存の基幹システムで運用
データ:長年にわたる日報の記録
kintone に記録を集め、現場はスマホの入力画面から
業務の記録は kintone に集めました。日報、設置先ごとの管理記録、支払明細、月報、給与の支給明細、発注のアプリに加え、設置先・担当者・機器などのマスタ(基本の一覧)を整えています。機器の中の在庫の数も、日報の入力をもとに記録します。
現場のスタッフが使う入力画面は、クラウド上にスマホ向けの Web アプリとして作り、入力した内容が kintone に保存されるようにしました。日報に加えて、設置先への直送を含む発注もこの画面から入力できます。
帳票は kintone の帳票出力のプラグインで PDF にしています。日報、月報、給与の支払明細を出力でき、給与の支払一覧は CSV でも取り出せます。業務委託のパートナーへの支払いは業務委託の管理のクラウドサービスとつなぎ、kintone で毎月パートナーごとのタスクを作り、kintone で完了にするとそのサービスのタスクが検収済みになるようにしました。
仕組みのつながり
現場の入力から、記録・帳票・支払いまでの流れです
図:構成を簡略化して描いています(画面や実際のデータではありません)。
置き換えで決めたこと
置き換えにあたっては、既存システムの機能を一つずつ確かめ、新しい仕組みでどう扱うかを決めました。たとえば入金の確認に使っていたデータの出力は、現場のスタッフが日報の中で申請する振込の記録を集めて、一覧で確かめるアプリで扱うことにしました。
本番を前に、既存システムと近い操作で使いたいという要望を受け、PC で日報を直すときもスマホと同じ入力画面に移って編集できるようにしました。ボタンの並びも既存システムに合わせて残しています。
設置先ごとの管理記録は、当初は入力画面からも書き込む形でしたが、稼働後に見直し、kintone の側で日報のデータから取り直す方式にそろえました。データの移し替えでは、受け取った日報のデータのうち直近の分を kintone に取り込む方針にし、設置先のマスタには最新の値を反映しました。
| 仕組み | 使い方 |
|---|---|
| スマホの入力画面 | 現場で日報と発注を入力。PC で日報を直すときも同じ画面 |
| 日報からの帳票 | 管理記録・月報・給与の支払明細を PDF で出力。支払一覧は CSV でも |
| パートナーへの支払い | 毎月のタスクを kintone で作り、完了にすると業務委託の管理のサービスの側も検収済みに |
| 機器の中の在庫 | 日報の入力をもとに記録。のちに一部の機器にも在庫を入れる欄を追加 |
本番稼働と、その後の改修
本番稼働に向けて kintone の本番環境を整え、利用者のアカウントを追加して、日報のデータを取り込みました。発注の記録も稼働した月から kintone に入っています。本番稼働のあとは保守の契約に移りました。
稼働後も、経費を月内なら日付をさかのぼって入力できるようにする、稼働前の日報の履歴もさかのぼって見られるようにする、といった改修を続けています。
稼働:本番稼働し、保守の契約に移行
入力:現場はスマホの入力画面から日報と発注を入力
運用:稼働後も入力画面と帳票の改修を継続
今後の取り組み
一部の機器にも、機器の中の在庫を入れる欄を追加しました。その内容を管理記録や日報の PDF にも載せる改修に進んでいます。
既存システムの置き換えについては、基幹システムの刷新・レガシー移行のページでも支援の内容を紹介しています。
※本事例は、当社が支援した実際の案件をもとに構成しています。企業名と、お客様の環境にある製品の名前は伏せ、業種・規模・時期は一般化して記載しています。kintone は、サイボウズ株式会社の登録商標です。