LINEミニアプリの審査で止まる点とサービスメッセージの条件|LIFFとの違い・移行の判断材料
LINEミニアプリは審査なしで公開できますが、サービスメッセージやホーム画面への追加は認証済ミニアプリだけの機能です。審査で止まりやすい設定、サービスメッセージの条件、LIFFとの違いと移行の判断材料を公式ドキュメントで整理しました。
目次 クリックで開く
この記事の要点
- LINEミニアプリは、審査を通さなくても未認証ミニアプリとして公開できる。認証審査が要るのは、サービスメッセージ、ホーム画面へのショートカット追加、LINE内の検索など、認証済ミニアプリだけの機能を使いたいとき。
- 認証審査は1〜2週間ほどで、却下されると再申請と再審査にさらに数日かかる。申請前の確認項目の多くは、コードではなく、プロバイダー名・サービス事業主・プライバシーポリシーの名義と、チャネル説明に関するもの。
- サービスメッセージは、ミニアプリ上の操作への確認・結果・リマインドにだけ使える(1回の操作に5通まで、トークンの有効期間は1年)。販促はLINE公式アカウントから送る。LIFFアプリはミニアプリチャネルへ移せないので、新しく作る場所を先に決める。
公開と認証審査の関係
審査が要るのは「公開」ではなく「機能」。認証済だけの機能を使わないなら、未認証のまま公開できる
申請前の確認項目の多くは、コードではなく名義と説明(プロバイダー名・サービス事業主・プライバシーポリシー・チャネル説明)
出典:開発を始めよう、カスタム機能、審査を依頼する(LINE Developers)、申請前の確認項目(LINEヤフー for Business のFAQ)
LINEミニアプリは、2024年11月28日から、LINEヤフーの審査を通さなくても「未認証ミニアプリ」として公開できるようになりました。認証審査が必要になるのは、サービスメッセージ、端末のホーム画面へのショートカット追加、Custom Path、LINE内の検索への表示、共通プロフィールのクイック入力など、認証済ミニアプリでしか使えない機能を使いたいときです。審査は終了までに1〜2週間ほどかかり、却下されると再申請と再審査にさらに数日かかります。
予約やモバイルオーダーの通知に使うサービスメッセージは、ミニアプリ上でユーザーが行った操作への確認・結果・リマインドに限って送れる通知です。1回の操作に対して送れるのは5通まで、通知に使うトークンの有効期間は1年で、値下げやクーポン、新商品の案内は送れません。店頭や電話で受けた予約の連絡や販促は、LINE公式アカウントなど別の経路で送ります。
また、既存のWebアプリはミニアプリ化できますが、LINEログインチャネルで作ったLIFFアプリを、ミニアプリチャネルへ移すことはできません。この記事では、開発担当・情報システム部門の方に向けて、認証審査で止まりやすい設定と書類、サービスメッセージを前提にした通知の組み方、LIFFアプリとの違い、既存のアプリから移すときに先に決めることを、LINE Developersのドキュメントと LINEヤフー for Business のFAQをもとに整理します。
仕様と日付は、2026年9月25日に LINE Developers と LINEヤフー for Business の公開情報で確認した内容です。
審査が要るのは「公開」ではなく「機能」
LINE DevelopersコンソールでLINEミニアプリチャネルを作ると、その時点で未認証ミニアプリとして利用できる状態になります。同じミニアプリがLINEヤフーの認証審査を通ると認証済ミニアプリになり、画面上部のヘッダーには、ドメイン名の代わりにミニアプリ名と認証バッジが表示されます(LINEミニアプリとは)。違いは表示だけではありません。次の機能は、認証済ミニアプリでしか使えません。
| 機能 | 未認証 | 認証済 | 補足 |
|---|---|---|---|
| サービスメッセージ | × | ○ | 未認証の間は、開発用チャネルでのテストのみ |
| ホーム画面へのショートカット追加 | × | ○ | 同上。iOSでは既定のブラウザによって動かない場合がある |
| Custom Path(URLに独自の文字列を付ける) | × | ○ | 専用フォームで別途申請。設定されるのは審査を通った後 |
| 共通プロフィールのクイック入力 | × | ○ | 認証済になってから利用申請し、組み込んだ後にもう一度審査 |
| LINE内の検索、ホームタブの[サービス] | × | ○ | [サービス]には最近使ったミニアプリが最大8件並ぶ |
| チャネル同意の簡略化(本番) | × | ○ | 未認証では開発用・審査用のチャネルでのみ動く |
| アプリ内課金(デジタルコンテンツ) | × | ○ | 利用申請は未認証のうちから出せる |
| 友だち追加オプション、カスタムアクションボタン、決済、広告の掲載 | ○ | ○ | 広告の掲載はサービスを提供する地域が日本の場合 |
出典:カスタム機能、LINEミニアプリとは、ホーム画面にショートカットを追加する、Custom Pathを設定する、クイック入力の概要、LINEミニアプリの認可フロー、アプリ内課金の概要(いずれもLINE Developers)
未認証のままでも、予約フォームや注文画面そのものは動きます。一方で、予約完了や前日のリマインドをLINEで届けたい、会員証をホーム画面から開かせたい、といった要件が一つでもあれば、認証審査を日程に組み込むことになります。
認証審査を日程に入れるかの見分け方
予約完了や前日のリマインドをLINEで届けたいか
サービスメッセージ
会員証をホーム画面から開かせたいか
ホーム画面へのショートカット追加
LINE内の検索、Custom Path、クイック入力、アプリ内課金を使いたいか
上の表で「未認証」が×の機能
申請できる事業者の範囲にも差があります。LINEミニアプリポリシーでは、未認証ミニアプリは日本の個人でも作れますが、認証済ミニアプリの対象は、法人番号のある組織と日本の個人事業主です。また、ここでいう認証は、LINE公式アカウントの「認証済アカウント」とは別の審査です。公式アカウントの認証はLINE Official Account Manager の設定画面からリクエストし、ミニアプリの認証審査はLINE Developersコンソールの[審査申請]タブから申請します(審査を依頼する)。
認証審査の流れと期間(申請から「検索可能」まで)
審査そのものの期間に加えて、その前後の工程と、別に申請が要る機能の期間も日程に入れておきます。
認証審査の流れと期間
企画段階(任意)
事前相談
- 業種とシナリオから、通過の見込みを案内してもらえる
- 回答まで5営業日程度。正式な判断は開発後の審査
申請
審査用チャネルに置いて申請
- 審査用のエンドポイントURLに置いてから申請
- 審査中は取り消しも変更もできない
1〜2週間程度
認証審査
- 却下されると、再申請と再審査にさらに数日
- 完了日は指定できない
承認後
動作確認と検索への表示
- 本番用のLIFF URLで動作を確かめる
- サービスメッセージのアイコンは数時間後に反映
- [検索可能にする]を押さなくても、「反映済み」から31日目に自動で検索可能になる
工程ごとの期間・条件を表で見る
| 工程 | 期間・条件 |
|---|---|
| 企画段階の事前相談(任意) | 日本で認証済ミニアプリを出す予定の事業者が対象。業種とシナリオから審査通過の見込みを案内してもらえる。回答まで5営業日程度で、正式な判断は開発後の審査で行われる(事前相談窓口のFAQ) |
| 審査用チャネルへのデプロイと申請 | 審査用のエンドポイントURLに審査対象を置いてから、[審査申請]タブで申請する。審査が始まると、取り消しも入力内容の変更もできない(審査を依頼する) |
| 認証審査 | 1〜2週間程度。却下されると、再申請と再審査にさらに数日。完了日は指定できない(同上) |
| 承認後の確認 | 運用開始日までに、本番用のLIFF URLで動作を確かめる。サービスメッセージのアイコンはLINEヤフー側で設定され、承認から数時間後に反映される(審査通過後の対応のFAQ) |
| 検索できる状態にする | 初めて承認されたときは、[検索可能にする]を押した時点でLINE内の検索に出る。「反映済み」から30日以内に押さなければ、31日目の午前9時(日本時間)に自動で検索可能になる(審査を依頼する) |
別に申請が要る機能には、認証審査との順番が決まっているものがあります。Custom Pathは専用フォームで申請し、URLが使えるようになるまで1〜2週間かかります。設定されるのは審査を通った後で、一度決めた文字列は原則として変えられません(Custom Pathを設定する)。アプリ内課金は、利用申請の審査に2週間程度かかり、その審査中は認証審査を申請できず、認証審査中は利用申請を出せません(アプリ内課金の利用を申請する)。共通プロフィールのクイック入力は、認証済になってから利用申請を出し、組み込んだ後にもう一度審査を受けます(クイック入力の概要)。
別に申請が要る機能と、認証審査との順番
審査を通った後に設定される
Custom Path
- 専用フォームで申請し、使えるまで1〜2週間
- 一度決めた文字列は、原則として変えられない
認証審査と同時には出せない
アプリ内課金
- 利用申請の審査に2週間程度
- その審査中は認証審査を申請できず、認証審査中は利用申請を出せない
認証済になってから
共通プロフィールのクイック入力
- 利用申請を出す
- 組み込んだ後に、もう一度審査を受ける
出典:Custom Pathを設定する、アプリ内課金の利用を申請する、クイック入力の概要(LINE Developers)
同じブランドで複数のミニアプリを出す場合は、まず1つだけ審査に出し、承認されてから残りをまとめて申請する進め方が勧められています(審査を依頼する)。
審査担当者が開くのは「審査用」のチャネル
LINEミニアプリチャネルは、コンソール上は1つに見えますが、内部では開発用・審査用・本番用の3つのチャネルに分かれていて、LIFF IDもそれぞれ違います(コンソールガイド)。liff.init() に渡すLIFF IDを環境ごとに切り替えておかないと、一部の環境だけミニアプリが起動しない、といった不具合になります。
3つの内部チャネルと、設定が反映されるとき(認証済の場合)
LIFF IDも内部チャネルごとに違う。liff.init() に渡すLIFF IDを環境ごとに切り替える
未認証の間は、コンソールで変えた設定がすぐ本番用にも反映される(サービスメッセージのテンプレートとチャネル同意の簡略化は、審査を通るまで反映されない)
未認証の間は、コンソールで変えた設定がすぐ本番用にも反映されます。ただし、サービスメッセージのテンプレートとチャネル同意の簡略化は、審査を通るまで本番用には反映されません。チャネルアクセストークンも内部チャネルごとに発行し、審査用・本番用から送るサービスメッセージに開発用のトークンを使わないようにします。ミニアプリのチャネルでは長期のチャネルアクセストークンは使えず、ステートレスチャネルアクセストークンが推奨されています(いずれもコンソールガイド)。
認証審査で止まりやすい点と、申請前に見直す設定
LINEヤフー for Business のFAQには、申請前に確認する項目の一覧が載っています。並んでいる項目の多くは、コードではなく、コンソールに登録する名義と説明に関するものです。「審査を依頼する」のページとLINEミニアプリポリシーの記載もあわせて、3つに分けて確認します。
申請前に見直す3つのまとまり
名義と説明
名義をそろえる
- プロバイダー名は、サービス事業主と同じ企業・組織にする
- 名称は、法人番号に登録された表記で入力する
- プライバシーポリシーで情報を取得する会社は、プロバイダー名と同じ会社にする
- チャネル説明には「何ができるサービスか」を書く
審査での操作
審査担当者が最後まで操作できるようにする
- テスト用のアカウントやシナリオを補足資料に書く
- ベーシック認証のユーザー名とパスワードを伝える
- エンドポイントURLとLIFF IDの組み合わせを確かめる
企画段階
業種・誘導・名前・トップページ
- ミニアプリを利用できない業種がある
- 主な機能は、ミニアプリの中で提供する
- 一般名詞だけの名前は避ける
- トップページを、文字だけの画面やエラーに見える画面にしない
出典:申請前の確認項目(LINEヤフー for Business のFAQ)、審査を依頼する、LINEミニアプリポリシー
プロバイダー名・サービス事業主・プライバシーポリシーの名義をそろえる
- プロバイダー名は、サービス事業主と同じ企業・組織にします。ミニアプリの名前をプロバイダー名にしないことも、確認項目に入っています(確認項目のFAQ)。
- サービス事業主と開発担当企業の名称は、法人番号に登録された表記で入力します(同上)。
- 開発を外部に委託していて、開発担当企業とサービス事業主が違う場合は、チャネル説明にサービス事業主名と開発担当企業名を書き、取得した個人情報を他社に提供するならその企業名も書きます。この場合、チャネル説明とプライバシーポリシーURLを設定しないと審査を通過できません(コンソールガイド、開発を始めよう)。
- プライバシーポリシーでは、ユーザー情報を取得する会社を、プロバイダー名と同じ会社にします(審査を依頼する)。SaaSのパッケージ提供会社が自社のドメインで顧客企業のポリシーを掲載する場合は、提供関係を示す所定の記載が必要です(LINEミニアプリポリシー)。
- プライバシーポリシーURLは、認証プロバイダーでなければチャネルの作成時には入力できないため、作成後に編集して登録します(開発を始めよう)。
- 店舗名をミニアプリ名にする場合、その店舗と事業者の関係がWebサイトで確認できなければ、関係がわかる資料を[審査申請]タブから添付します(確認項目のFAQ)。
- チャネル説明には、店やブランドの紹介ではなく「何ができるサービスか」を書きます(「審査を依頼する」に載っている良い例・悪い例)。審査はこの説明をもとに行われます。2026年9月10日からは、LINEの[アプリ]タブ「今日の人気ランキング」に出る説明文(日本語で21文字まで)も、チャネル説明をもとにAIで作られるようになりました。9月9日までに説明が設定されていたミニアプリは対象外です(2026年9月10日のニュース)。
審査担当者が最後まで操作できるようにする
- 予約・支払い・注文を含むサービスでは、テスト用のアカウント、商品、店舗などのシナリオを[審査のための補足資料]に書きます(審査を依頼する)。テスト用のクレジットカード情報やパラメータ付きのURLが必要なら、申請時のコメントに書きます(確認項目のFAQ)。
- 審査用のURLにベーシック認証をかけている場合は、ユーザー名とパスワードを補足資料で伝えます。ベーシック認証が使えるのは、ステータスが「審査前」「審査中」のミニアプリをLIFFブラウザで開いたときで、LIFF間遷移で開いた場合は使えません(開発を始めよう)。
- 開発用・審査用・本番用のエンドポイントURLと、liff.init() に指定したLIFF IDの組み合わせが正しいかを確かめます(確認項目のFAQ)。
- LIFFブラウザの中では、ログインは liff.init() が自動で行います。liff.login() はLIFFブラウザでは使えず、LINEログインの認可リクエストを直接使った場合の動作は保証されていません(LIFF APIリファレンス)。
- 使わないサービスメッセージのテンプレートを登録したままにしないことも、確認項目にあります(確認項目のFAQ)。
- アイコン、ランドスケープモードのセーフエリア、読み込み中アイコン、カスタムアクションボタン、パフォーマンスの各ガイドラインに沿っているかを見ます(審査を依頼する)。パフォーマンスは、LINEログインを通さない状態の本番環境で測り、LighthouseのPerformanceで50以上が推奨値です(パフォーマンスガイドライン)。
企画段階で確かめること(業種、外部への誘導、名前、トップページ)
審査は、ユーザーの不利益につながらないか、法令の規制に抵触しないか、規約やガイドラインに反しないか、LINEヤフー独自の基準を満たすか、同社の事業や信用を損なわないか、という観点で行われます。LINEヤフーは審査結果やその理由を説明する義務を負わない、とされています。企画の段階で確かめておきたいのは次の点です。
- 業種:宗教、アダルト関連・ナイト系飲食店、ギャンブル関連、出会い系、消費者金融などの貸金業、募金・クラウドファンディング、連鎖販売取引、たばこ、武器・毒劇物、未承認の医薬品・医療機器、治験、情報商材、探偵業、政治関連、生体販売専門のECなどは、ミニアプリを利用できません(公営競技・公営くじや、同社が個別に認めた場合などの例外があります)。
- 外部への誘導:主な機能はミニアプリの中で提供します。別のドメインのサイトやネイティブアプリへの誘導が認められているのは、主な機能を使う途中の一時的な遷移(決済や認証など)と、主な機能ではない情報の閲覧(規約、企業サイト、地図アプリなど)で、外部の機能だけで完結するサービスは認められません。
- 有料のデジタルコンテンツ:ミニアプリの中で有料アイテムなどを売る場合は、アプリ内課金を使います。扱えるのは消耗型のみで、App StoreとGoogle Playの決済を使います。
- Webブラウザでの動作:エンドポイントURLは、SafariやChromeからもアクセスできる必要があります。2025年10月1日からは、すべてのユーザーがWebブラウザからミニアプリを使えるようになりました(2025年9月26日のニュース)。外部ブラウザでは liff.sendMessages() やアプリ内課金などが使えないため、その機能の手前でLINEアプリで開くよう案内します(外部ブラウザでLINEミニアプリを開く)。
- 名前:既存のアプリやWebサイトがあればその名前を使い、ブランドや店舗を特定できる固有名詞にします。「注文」「順番待ち」のような一般名詞だけの名前は避け、20文字を超えると省略して表示されます。チャネル名には「LINE」やそれに類する文字列を入れられません(開発を始めよう)。
- トップページ:文字だけの画面や、エラーに見える画面にしないことが求められています。トップページでのリダイレクトを避けること、起動から3秒以内(できれば1秒以内)に最初の画面を表示することは推奨事項です。
- 広告:ミニアプリ内に広告を出す場合、日本で使える配信の基盤はLINEヤフーが指定したものに限られます。2026年10月14日のポリシー改定で、広告ネットワークの限定と、自社で出す広告や純広告のルールが整理される予定です(2026年9月14日のニュース)。
出典:特記のないものはLINEミニアプリポリシー(2026年9月25日確認)
サービスメッセージで送れる通知、送れない通知
サービスメッセージは、ミニアプリの中でユーザーが行った操作に対して、その確認、結果、リマインドを届ける機能です(サービス事業主のためのノウハウ)。日本では「LINEミニアプリ お知らせ」のトークルームに届き、一通ごとに送信元のミニアプリ名とアイコンが付きます(カスタム機能、送信元に関するFAQ)。送信に料金はかかりませんが、使えるのは認証済ミニアプリだけです(LINE DevelopersのFAQ)。
サービスメッセージで送れるかの見分け方
使えるのは認証済ミニアプリだけ。送信に料金はかからない
ミニアプリ上でユーザーが行った操作についての通知か
券売機・店頭・電話で受けた予約や購入は当たらない
その操作の確認・結果・リマインドか
値下げ、クーポン、新商品、キャンペーンの案内は当たらない
出典:サービス事業主のためのノウハウ、LINE通知メッセージの概要(LINE Developers)
通知の種類ごとの送り先を表で見る
| 送りたい通知 | サービスメッセージ | 代わりの経路 |
|---|---|---|
| ミニアプリで受けた予約の完了通知、予約日前のリマインド | 送れる | - |
| ミニアプリで買ったチケット・商品の確認、発送の完了、チェックインの完了 | 送れる | - |
| 券売機・店頭・電話で受けた予約や購入の通知 | 送れない(ミニアプリ上の操作への応答ではない) | LINE公式アカウントから友だちへ送る。友だちでない人には、電話番号宛てのLINE通知メッセージ(申請制の法人向けオプション) |
| 値下げ、クーポン、新商品、キャンペーンの案内 | 送れない | LINE公式アカウントから友だちへ送る |
許可されていない内容を送ると、サービスメッセージAPIが一定期間使えなくなり、違反を繰り返すとミニアプリがLINEから削除されることがあります(サービス事業主のためのノウハウ)。テンプレートを追加するときに入力する「使用事例」から外れた使い方をした場合も、そのテンプレートの利用が止められることがあります(サービスメッセージを送信する)。なお、LINE通知メッセージも、営利目的や広告目的の通知には使えません(LINE通知メッセージの概要)。
1回の操作に5通、トークンは1年。予約が確定したその場で発行する
送信には、LINEヤフーが用意したテンプレートと、サービス通知トークンが要ります。テンプレートは店舗の予約や順番待ち、配送通知といったカテゴリ別に6言語で用意され、1チャネルに20個まで登録できます。本番で使うには審査を通っている必要があり、審査中は新しいテンプレートを追加できません(サービスメッセージを送信する)。
サービス通知トークンは、ユーザーがミニアプリを開いている間に liff.getAccessToken() で取ったアクセストークンをサーバーに送り、チャネルアクセストークンと組み合わせて発行します。有効期間は発行から1年で、その間に同じ操作について最大5通送れます。送るたびに新しいトークンが返るので、次の通知ではそのトークンを使います(APIリファレンス)。予約やモバイルオーダーの設計では、ここから次のことが決まります。
- トークンは、予約や注文が確定したその場で発行し、予約データと一緒に保存します。LIFFのアクセストークンは有効期間が12時間でも、ユーザーがミニアプリを閉じると無効になる場合があるため、あとからバッチでまとめて発行する作りでは、発行に失敗するおそれがあります(サービスメッセージを送信する)。
- 予約完了、変更の確認、前日のリマインドのように1件の予約に通知を重ねる場合は、合計5通の中で配分を決めておきます。
- 後続の通知のために、同じLIFFのアクセストークンでトークンを発行し直してはいけません。同じアクセストークンで短時間に発行を繰り返すと、エラー(400)が返ります(APIリファレンス)。
- 本文の詳細欄は、項目を並べる形式(detailed)が推奨10文字・上限50文字、1項目だけの形式(simple)が推奨32文字・上限150文字です。推奨を超えると末尾が省略され、上限を超えると送信できません(サービスメッセージを送信する)。
- 送信の記録は自社で残します。APIのリクエストログはLINEヤフーに問い合わせても提供されないため、リクエストの時刻、メソッド、エンドポイント、ステータスコードとトークンを保存しておくことが推奨されています。負荷試験でサービスメッセージAPIやLIFF URLに大量のリクエストを送ることも禁止されています(LINEミニアプリ開発ガイドライン)。
サービス通知トークンの扱い(予約・モバイルオーダーの場合)
あとからバッチでまとめて発行する作りでは、発行に失敗するおそれがある(ミニアプリを閉じると、LIFFのアクセストークンが無効になる場合がある)
出典:APIリファレンス、サービスメッセージを送信する(LINE Developers)
販促は友だち追加とセットで、LINE公式アカウントから送る
クーポンや新商品の案内は、LINE公式アカウントの友だちに配信します。ミニアプリの利用開始時に公式アカウントの友だち追加を促す「友だち追加オプション」は、未認証ミニアプリでも使えます(カスタム機能)。使う条件は、公式アカウントでMessaging APIを有効にしていること、そのMessaging APIチャネルとミニアプリチャネルが同じプロバイダーにあること、設定する人が両方の管理権限を持っていることの3つです(友だち追加オプション)。
2026年1月8日以降に作った日本のミニアプリチャネルでは、チャネル同意の簡略化が常に有効で、認証済になると本番でも起動時の同意画面が出なくなります。Scopeを openid だけにしていると、友だち追加オプションを出す画面そのものが表示されないため、profile などのスコープも設定したうえで、アクセス許可要求画面を表示する実装が要ります(2026年1月8日のニュース)。
LIFFアプリとLINEミニアプリの違い
LINEミニアプリはLIFFの上で動くWebアプリで、使うSDKも同じです(LINEミニアプリとは)。違いは、どの種類のチャネルに作るかと、そのチャネルに付く制約と機能にあります。LINEヤフーは、LIFFとLINEミニアプリのブランドを統合する予定だとして、これからLIFFアプリを作るならミニアプリとして作るよう推奨しています。統合の時期は未定とされ、既存のLIFFアプリは統合後も使えると告知されています(2025年2月12日のニュース)。
| 項目 | LIFFアプリ | LINEミニアプリ |
|---|---|---|
| 作るチャネル | LINEログインチャネル | LINEミニアプリチャネル(開発用・審査用・本番用に分かれる) |
| 1つのチャネルに置けるアプリ | 複数 | 1つ |
| 画面サイズ | Full・Tall・Compactから選ぶ | Fullのみ |
| アクションボタンを隠す(モジュールモード) | 設定できる | 設定できない |
| 公開前のベーシック認証 | 使えない | 「審査前」「審査中」の間は使える |
| LINEヤフーの認証審査 | - | 任意。通ると認証済ミニアプリになる |
| サービスメッセージ、ホーム画面への追加、LINE内の検索 | - | 認証済ミニアプリで使える |
| URL | https://liff.line.me/{LIFF ID} | https://miniapp.line.me/{LIFF ID}(2023年12月13日から。旧形式のURLでも開く) |
出典:LINEミニアプリとは、コンソールガイド、開発を始めよう、LIFFアプリを開く(LINE Developers)
開発の進め方に効いてくるのは、1つのチャネルに1つのアプリという制約です。機能ごとに別々のLIFFアプリへ分けている今の構成は、1つのミニアプリにまとめるか、ミニアプリを複数に分けてそれぞれ審査を受けるかを決めることになります。
既存のアプリから移すときに先に決めること
移す元がWebアプリか、LIFFアプリか、ネイティブアプリかで、作業の中身が変わります。
移す元ごとに、先に決めること
Webアプリから
ログイン処理とWebブラウザでの動作を見直す
- LIFFブラウザの中では liff.init() のログインに任せる
- ユーザーIDは、IDトークンをサーバー側で検証して取り出す
- Webブラウザで開いた人向けの画面を用意する
LIFFアプリから
チャネルは移せないので、作る場所を先に決める
- どのプロバイダーの下に作るか
- リッチメニューやQRコードなどに載せたURLを差し替える
- 起動時に得られる権限(openid)に合わせる
ネイティブアプリから
置き換えられない機能を先に洗い出す
- Bluetooth、バックグラウンドでの位置情報の取得
- 通知は、サービスメッセージとLINE公式アカウントの配信に分かれる
出典:運用中のウェブアプリをLINEミニアプリ化する、LINE DevelopersのFAQ、ネイティブアプリとLINEミニアプリの違い(掲載当時の比較記事)
Webアプリから移す:ログイン処理とWebブラウザでの動作を見直す
運用中のWebアプリをミニアプリにする手順は、公式に示されています。ミニアプリチャネルを作り、LIFF SDKを読み込んで liff.init() で初期化し、必要な機能を実装してから、WebアプリのURLをエンドポイントURLに設定して審査を依頼する流れです。コンソールへのログインにはビジネスIDが要ります(運用中のウェブアプリをLINEミニアプリ化する)。見直しが要るのは主に次の点です。
- WebでLINEログインを使っている場合、LIFFブラウザの中では liff.init() のログインに任せ、外部ブラウザで開かれたときだけ liff.login() を呼びます(LIFF APIリファレンス、外部ブラウザでLINEミニアプリを開く)。
- ユーザーIDは、クライアントから値をそのまま受け取らず、IDトークンをサーバー側で検証して取り出します(運用中のウェブアプリをLINEミニアプリ化する)。
- 会員登録が要るサービスでは、自社の会員アカウントとLINEアカウントを連携し、連携した後はミニアプリで改めてサインインを求めないことが推奨されています。LINE以外のSNSアカウントで登録・サインインさせるのは、アカウント連携の目的に限られます(LINEミニアプリポリシー)。
- 退会や連携解除のときは、連動アプリに与えた権限を取り消すエンドポイントを呼び、それで何が起きるかを規約などに書くことが、開発ガイドラインで求められています(LINEミニアプリ開発ガイドライン)。
- LINEを使っていない人や、LINEアプリで開けない状況の人がWebブラウザで開いたときに、ログインなしで使える画面と、LINEアプリへ案内する画面を用意します(外部ブラウザでLINEミニアプリを開く)。
LIFFアプリから移す:チャネルは移せないので、作る場所を先に決める
LINE DevelopersのFAQは、LINEログインチャネルで作ったLIFFアプリをミニアプリチャネルへ移し、未認証・認証済のミニアプリにすることはできないとしています。2025年2月12日のニュースでは、LIFFアプリからミニアプリへの移行手段を2025年後半に提供する予定とされていましたが、2026年9月25日に確認したFAQの記載は、移行できないという内容のままです。切り替えるには新しいミニアプリチャネルを作ることになり、次の点を先に決めます。
- どのプロバイダーの下に作るか:ユーザーIDはプロバイダーごとに割り当てられ、チャネルは後から別のプロバイダーへ移せません(開発を始めよう)。既存のLINEログインチャネルや、公式アカウントのMessaging APIチャネルと同じプロバイダーに作れば、同じ人を同じユーザーIDで扱えます。友だち追加オプションも、同じプロバイダーであることが条件です(友だち追加オプション)。
- 既存のチャネルが、開発会社やツール提供会社のプロバイダーにある場合:申請前の確認項目には、プロバイダー名がサービス事業主と同じであることが含まれています(確認項目のFAQ)。そのプロバイダーに作るのか、自社名義のプロバイダーに作ってユーザーIDの対応付けをやり直すのかを、移行計画の最初に決めます。
- URLの差し替え:新しいミニアプリはLIFF IDもURLも変わるため、リッチメニュー、QRコード、メール、Webサイトに載せたリンクを差し替えます。ページを共有するリンクには、LIFF URLではなくパーマネントリンクを使います(パーマネントリンクを作成する)。旧LIFFアプリの画面から新しいミニアプリへリンクで移る経路(LIFF間遷移)では、チャネル同意の簡略化が働きません(LINEミニアプリの認可フロー)。
- 起動時の権限:同意の簡略化が働くミニアプリで起動時に得られるのは、ユーザーIDを取る権限(openid)だけです。初期化の直後に liff.getProfile() を呼ぶ作りのままだと、起動した直後にアクセス許可要求画面が出ます。IDトークンに入るプロフィール情報で会員を作っている場合は、先に liff.permission.requestAll() などで権限を求めないと、その情報が入りません(LINEミニアプリの認可フロー)。
既存のLIFFアプリはブランド統合の後も使えると告知されているので、サービスメッセージやホーム画面への追加が要らないうちは、急いで切り替える必要はありません。新しい機能を作る時期や、通知をサービスメッセージに寄せる時期に合わせてミニアプリチャネルを用意すると、手戻りを抑えられます。
ネイティブアプリから移す:置き換えられない機能を先に洗い出す
LINE Developersに移管された比較記事(掲載当時の内容)では、ミニアプリはBluetoothにアクセスできず、バックグラウンドで位置情報を取り続けることもできないため、IoT機器との接続やランニングの記録のような用途にはネイティブアプリが必要だとしています。カメラやマイクはWebRTCで使えますが、ネイティブアプリほど高度には扱えない場合があります(ネイティブアプリとLINEミニアプリの違い)。
通知の性質も変わります。ネイティブアプリのプッシュ通知のように内容を自由に決めて送るのではなく、ミニアプリの操作に紐づくサービスメッセージと、友だちに向けたLINE公式アカウントの配信に分かれます。ホーム画面のアイコンも、認証済ミニアプリでユーザーが追加の操作をしたときに作られます(ホーム画面にショートカットを追加する)。LINE DevelopersのFAQは、ネイティブアプリを運用している場合でも、新しい顧客の入口としてミニアプリを併用する使い方を挙げています。
認証済になった後、再審査が要る変更
公開した後も、コンソールの設定を伴わない修正は審査なしで反映できます。一方で、コンソールに登録した項目の一部は、変えるたびに再審査が必要です(認証済ミニアプリ更新後の再審査)。
| コンソールのタブ | 再審査が要る項目 |
|---|---|
| チャネル基本設定 | チャネルアイコン、チャネル名、チャネル説明、メールアドレス、プライバシーポリシーURL、サービス利用規約URL、多言語対応、リンクされたLINE公式アカウント |
| ウェブアプリ設定 | シェアターゲットピッカー、本番用のエンドポイントURL、Scope、友だち追加オプション、チャネル同意の簡略化(2026年1月8日より前に作った日本のチャネルのみ) |
| 事業情報 | サービス事業主、開発担当企業情報、プロバイダー情報 |
| 連絡先情報 | すべての項目 |
| サービスメッセージテンプレート | すべての項目 |
| アプリ内課金 | [アプリ内課金 利用申請]タブの情報(アプリ内課金の再審査も必要) |
出典:認証済ミニアプリ更新後の再審査(LINE Developers)
- 開発会社を替えると、事業情報の開発担当企業情報が変わるため再審査になります。保守の委託先を切り替える計画には、審査の期間も含めておきます。
- メンテナンスなどの正当な理由で、本番用のエンドポイントURLを一時的に別のURLへ差し替える場合は、再審査は要りません(認証済ミニアプリ更新後の再審査)。
- 認証済になると、コンソールでの変更は開発用にだけ反映されます。承認の後は[変更内容を公開する]を押すまで本番は変わらず、「承認済み」から30日以内に押さなければ、31日目の午前9時(日本時間)に自動で公開されます(審査を依頼する)。
- コンソールの設定を伴わない変更でも、公開後の内容に不適切な表現が見つかれば修正を求められ、応じなければ罰則の対象になる場合があります(認証済ミニアプリ更新後の再審査)。更新内容が公開できるか判断に迷うときは、公開中の認証済ミニアプリ向けの事前相談窓口があります(回答まで5営業日程度。更新時の相談窓口のFAQ)。
よくある質問
未認証ミニアプリの段階で、サービスメッセージやホーム画面への追加を試せますか?
社員向けや会員限定のミニアプリを、LINE内の検索に出さずに運用できますか?
LINE公式アカウントが認証済アカウントでないと、ミニアプリの審査に出せませんか?
認証審査で却下された場合、理由は教えてもらえますか?
モバイルオーダーの決済にLINE Payは使えますか?
後から変えにくいところを先に決める
LINEミニアプリは、未認証で先に公開し、通知やホーム画面への追加が必要になった段階で認証審査を受ける進め方もできます。どちらで進めるにしても、ミニアプリを置くプロバイダーと、サービス通知トークンを予約データと一緒に保存する仕組みは、後から変えにくい部分です。審査申請前の設定の点検や、LIFFアプリからの切り替え、LINE公式アカウント・自社会員IDとの連携の設計は、Aurant TechnologiesのLINE運用・連携開発の支援でご相談いただけます。
LINE運用・伴走支援
LINE公式アカウントの友だち獲得の設計、セグメント配信・ステップ配信・リッチメニューの構築、自動応答、CRM/MAや基幹データとの連携までを支援します。
