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【導入事例】月次・四半期決算の「仕訳づくり」を効率化。Salesforceとfreeeの連携を簡略化し、締め作業時間を約50%削減した某企業の導入の裏側

Salesforceとfreeeの互換性の悪さから、仕訳取引データ作成の手続きに時間がかかり、月次・四半期決算の締め作業がボトルネックになっていた某企業。Salesforceデータからfreee取込用データを作成する手続きを簡略化する仕組みを導入。手作業で行っていた変換・チェックを自動化し、締め作業時間を約50%削減しました。ご担当者様にお話を伺いました。

本事例は、実際の導入事例をもとに構成しています。企業様のご協力により、課題の実態、導入経緯、導入後の変化についてお聞きした内容をまとめています。月次・四半期決算の効率化・Salesforce・freee連携をご検討の際の参考にしていただければ幸いです。

Salesforceとfreeeが噛み合わず、仕訳づくりに時間がかかっていた

導入前に抱えていた課題について教えてください。

Salesforceで管理している売上・請求データと、freee側の仕訳取引データの形式が合わず、月次・四半期決算のたびに手作業でデータを変換し、freee取込用のファイルを作成していました。その手続きに毎回かなりの時間がかかり、締め作業のボトルネックになっていました。

また、手作業のため入力ミスやチェック漏れのリスクもあり、内部統制の観点でも課題を感じていました。監査や経営層からの説明要求が増えるなか、締めプロセスの可検証性を高めつつ、工数は削減したいというニーズがありました。

Before:導入前の課題まとめ

連携:Salesforceとfreeeの互換性が悪く、手作業で取込データ作成

時間:締めのたびに変換・取込作業に多くの時間を要する

リスク:入力ミス・チェック漏れ、内部統制の課題

課題の具体例:変換・照合作業と内部統制のリスク

売上・請求のデータをSalesforceからエクスポートした後、freeeの取込フォーマットに合わせて項目マッピングや日付・金額の変換を行い、さらに取込前に目視で照合していました。四半期決算時にはこの作業に複数名が関わり、締め日前後に集中して負荷が高まっていました。手作業のため、変換ルールの変更時には属人化のリスクもあり、内部統制の観点からも自動化とチェックの仕組み化が必要でした。

取込データ作成の手続きを簡略化・自動化

どのような形で導入されましたか?

Salesforceのデータからfreee取込用の仕訳データを生成する手続きを簡略化する仕組みを設計・導入しました。変換ルールとチェック処理を自動化し、これまで手作業で行っていた変換・照合の大部分をシステム側で行うようにしました。Salesforceやfreeeでのシステム提案〜開発までの実績を持つパートナーと一緒に、既存の業務フローを崩さずに導入できる形で進めました。

導入時には、自社の勘定科目や取引区分に合わせたマッピングルールを定義し、異常値や欠損がないかを自動チェックするロジックを組み込みました。これにより、取込前の検証が標準化され、手作業時の見落としリスクを低減しています。

導入の流れと運用のポイント

まず月次決算のフローでパイロット運用を行い、変換結果と手作業時の結果を突き合わせて検証したうえで、四半期決算にも適用しました。運用開始後は、変換ルールやfreee側の仕様変更に合わせてマッピングを更新する手順を整備し、経理チーム内で維持できるようにしています。

処理 導入後の流れ
データ取得 Salesforceから売上・請求データを取得
変換・チェック ルールに基づきfreee取込用に変換、自動チェックで異常を検知
取込 freeeに取込、必要に応じて手動調整のみ

締め作業時間約50%削減と内部統制の強化(Before/After)

導入後の効果を教えてください。

仕訳データ作成の手続きが簡略化されたことで、月次・四半期の締め作業時間を約50%削減できました。手作業が減ったことで入力ミスやチェック漏れのリスクも低減し、その分の工数を内部統制の強化(資産管理・債務確認・収益認識の手続き見直し)や、財務データの網羅性チェックに回せるようになっています。監査時にも、変換ルールとチェックロジックが明確なため説明しやすくなりました。

After:導入後の効果

締め作業:仕訳データ作成を簡略化、締め作業時間を約50%削減

リスク:手作業削減により入力ミス・チェック漏れを低減

次のステップ:内部統制の強化・網羅性チェックに工数を再配分

締めのたびに悩んでいた仕訳づくりがかなり楽になった。削減した時間を内部統制やチェックに回せるようになりました。

某企業 経理・財務担当者

今後の展望と導入を検討する方へ

今後は、他の基幹システムとの連携や、予実管理・予測へのデータ活用も検討しています。Salesforceとfreeeの連携を中核に、締めプロセス全体の可視化と効率化を進めていきたいと考えています。

月次・四半期決算の効率化やSalesforce・freee連携を検討される場合は、まず「締めのどの工程に最も時間がかかっているか」を洗い出し、変換・照合のルールを明確にしたうえで自動化の範囲を決めると、無理のない導入が可能です。既存の業務フローを大きく変えずに、ボトルネック部分だけを簡略化する形が有効でした。

※本事例は実際の導入事例をもとに構成しています。企業名は匿名化し、表現を調整している部分があります。