【導入事例】コールセンターと現場を「一枚の図」でつなぐ。kintoneで顧客管理・受注・見積・請求を一元化した某業界の導入の裏側
コールセンターで受けた問い合わせ・見積・受注と、現場の作業進捗が別々のツールで管理され、情報の引き継ぎに手間と漏れが発生していた某企業。kintone上に顧客情報管理・受注管理・見積・請求書アプリを構築し、元請けCRM・OMSとAPI連携。コールセンターと現場が同じデータを参照できる体制を整え、問い合わせ対応から請求までをスムーズにつなぎました。ご担当者様にお話を伺いました。
本事例は、実際の導入事例をもとに構成しています。企業様のご協力により、課題の実態、導入経緯、導入後の変化についてお聞きした内容をまとめています。顧客管理・受注・見積・請求の一元化をご検討の際の参考にしていただければ幸いです。
コールと現場の情報が分断され、引き継ぎに手間と漏れが
導入前に抱えていた課題について教えてください。
コールセンターで受けた問い合わせ・見積・受注と、現場の作業進捗が、Excelや別々のツールで管理されており、情報の引き継ぎに手間と漏れが発生していました。顧客の履歴や見積状況を確認するたびに複数システムを開く必要があり、請求書作成も手入力が多く、締め作業に時間がかかっていました。
既存の元請けCRM・OMSとはデータがつながっておらず、コールで入力した内容を現場用のツールに再度入力する二重入力が常態化していました。その結果、入力ミスや更新漏れが発生し、顧客からの問い合わせ時に「見積内容と違う」「請求書の金額が合わない」といった事象が起きることもありました。
情報:コールと現場が別ツールで管理、引き継ぎに手間・漏れ
連携:元請けCRM・OMSと未連携、二重入力
請求:手入力が多く、締め作業に時間がかかる
課題の具体例:二重入力と締め作業の負荷
例えば、コールセンターで見積を起票した後、現場の受注管理表に同じ内容を手で転記し、さらに請求書作成時には受注データを再度参照して手入力していました。締め期には複数担当が並行して作業するため、どれが最新か分からなくなることもあり、確認のための電話やメールが飛び交う状況でした。顧客情報・受注・請求を一つの流れで追える仕組みが必要だと強く感じていました。
kintoneで顧客・受注・見積・請求を一元的に構築
どのような形で導入されましたか?
kintone上に顧客情報管理・受注管理・見積・請求書の各アプリを構築し、元請けCRM・OMSとAPI連携しました。コールセンターで入力した顧客情報・見積・起票データが自動でkintoneに反映され、現場は作業管理アプリで進捗を記録。受注管理アプリで一覧し、請求書アプリへつなげる流れにしました。既存システムを活かしつつ、「一枚の図」でコールと現場が同じデータを参照できるようにしています。
選定時には、自社の業務フローに合わせてアプリの項目やワークフローを変更できること、および既存のCRM・OMSとの連携実績が豊富な点を重視しました。段階的なリリースにより、まずは受注・見積の一元化から始め、その後請求書アプリと締めフローを追加する形で導入を進めました。
既存CRM・OMSとのAPI連携と運用の流れ
元請けCRM・OMSから受注・顧客マスタのデータを定期的に取得し、kintone上の受注管理・顧客情報と同期するようにしています。コールセンターでは問い合わせ対応と同時に見積・起票をkintoneで行い、現場は同じkintone内の作業管理アプリで進捗を更新。受注が確定したら請求書アプリにデータが連携し、請求書の下書きが自動で生成される流れです。二重入力は解消され、締め期の作業負荷が大きく軽減されました。
| 業務フロー | 導入後の流れ |
|---|---|
| 問い合わせ・見積 | コールでkintoneに入力 → 現場が同一データを参照 |
| 受注・作業 | 受注管理アプリで一覧・作業管理アプリで進捗記録 |
| 請求 | 受注データ連携で請求書アプリに自動反映、締め作業を効率化 |
問い合わせから請求まで、情報のつながりが明確に(Before/After)
導入後の効果を教えてください。
問い合わせから見積・受注・作業・請求まで、情報の流れが一覧で追えるようになり、引き継ぎの手間と漏れが大きく減りました。請求書作成も、受注データと連携した形で効率化でき、締め作業の時間短縮に貢献しています。コールと現場で「同じ画面」を参照するため、確認のための問い合わせや手戻りが減り、顧客対応のスピードも向上しました。発注・決済まわりは次のフェーズで外部システムと連携する予定です。
情報:コールと現場が同一データを参照、引き継ぎの手間・漏れを削減
請求:受注連携で請求書作成を効率化、締め作業の時間短縮
品質:二重入力解消により入力ミス・確認の手間を低減
コールと現場で同じ画面を見られるようになり、引き継ぎがスムーズになった。請求まわりの作業時間もかなり短縮できています。
某企業 業務改革担当者
今後の展望と導入を検討する方へのポイント
今後は発注・決済まわりのシステムとも連携し、受注から入金までを一貫して追えるようにする予定です。kintoneは自社の業務に合わせてアプリを追加・変更しやすいため、段階的に範囲を広げやすいと感じています。
顧客管理・受注・見積・請求の一元化を検討される場合は、まず「どこで二重入力や手作業が発生しているか」を洗い出し、既存のCRM・会計システムとの連携可否を確認すると、kintoneでどこまでを担うかの設計がしやすくなります。コールと現場の両方が同じデータを参照できるようにすることが、引き継ぎの手間削減と品質向上の鍵でした。
※本事例は実際の導入事例をもとに構成しています。企業名は匿名化し、表現を調整している部分があります。