【前編】SaaS×Webアプリでコンサル自社の業務効率化を実践!

SaaSと独自Webアプリを組み合わせたコンサル自社の業務効率化【前編】。現場で効いた構成と進め方の実践記をまとめます。

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自社事例

【自社実践・前編】SaaSの限界をどう超えるか。コンサルファームが自ら実践する業務効率化の裏側

「お客様にはこう勧めるけれど、自社ではどうしているのか?」——本稿では、Aurant Technologies がどのツールをどう組み合わせ、SaaSだけでは届かない部分をWebAPPやAIでどう補っているかを、前編・後編のうち前編として具体的に公開します。

執筆:Aurant Technologies|2026年3月
CRM・MAだけでは足りないときのWebAPPとモジュール型システム(キービジュアル)

こんにちは。Aurant Technologiesです。

私たちはこれまで、お客様のマーケティングからバックオフィスまでをつなぐ「CX to Backoffice DX」の支援を行ってきました。そのコンセプトについては、代表の創業挨拶記事「美しいビジネス構造にこだわる理由」でも触れています。

さて、システム導入をご検討中のお客様から、次のような質問をよくいただきます。

「色々なSaaSや開発手法がある中で、Aurantさん自身は社内でどんなシステムを使っているんですか?」

おっしゃる通りで、私たち自身が実際に使って効果を感じていない仕組みを、お客様にお勧めすることはできません。そこで本記事(前編・後編)では、当社が自社内でどのようなITツールを組み合わせ、既存のSaaSでは手が届かない部分をどう内製化(WebAPPやAI)して日々の業務を回しているのか、ありのままにお伝えします。

CX to Backoffice DX with AI — モジュール化されたAIによる美しいビジネス構造
図1. 当社が掲げる「CX to Backoffice DX with AI」のイメージ。フロントの顧客体験からバックオフィスまでを、モジュールとして設計する考え方の土台になります。
出典:Aurant Technologies ブログ「【創業のご挨拶】なぜ私は「美しいビジネス構造」にこだわるのか?」掲載のビジュアルを引用。

SaaSだけでは「痒いところに手が届かない」という現実

世の中には便利なSaaSがたくさんあります。しかし、実際に自社で事業を運営していくと、次のような壁にぶつかりました。

  • フローとの不一致:機能は豊富でも、自社の業務フローに合わず画面が使いにくい。
  • 連携の断絶:他システムとうまくつながらず、結局は手作業でデータを移している。
  • ライセンスコスト:全員にアカウントを付与すると、ランニングコストがかさみすぎる。

Aurant Technologiesの社内システムは、こうした課題を踏まえ、「SaaSの便利なところ」と「自社開発(WebAPPやAIエージェント)の柔軟性」を組み合わせた構成にしています。

モジュール化されたシステム構造:APIで接続する機能単位
図2. 単体の巨大SaaSに頼りきらず、必要な機能をモジュールとしてAPIでつなぐ発想。自社WebAPPを挟む余地がここに生まれます。
出典:Aurant Technologies ブログ「kintone・Salesforce、CRM・MAだけでは足りないときはWebAPP|業務基盤の選び方」掲載の図版を引用。

1. コミュニケーションとドキュメント管理のリアルな使い分け

日常業務をスムーズに進めるための情報共有ツールは、なんとなく導入するのではなく、用途と社内の文化に合わせて使い分けています。

コミュニケーションのハブは「Slack」

社内のやり取りや、後述するシステム(採用媒体やAIなど)からの通知は、基本的にすべてSlackに集約しています。

非エンジニアメンバーの共有・予実管理は「Notion」

非エンジニアメンバーのドキュメント整理やナレッジ共有には、Notionをメインに使っています。AIエディタとしての使い勝手が良く、簡易的な予実管理などにも柔軟に対応できるのが魅力です。

一方で、他のAIエージェントと比べると大量のデータやドキュメントを一度に更新する処理にはあまり向いておらず、複雑な画面操作もできません。用途を見極めて使う必要があります。

Notion AIで過去のプロジェクト履歴からkintone関連の内容を抽出した画面
図3. Notion AIでワークスペース内の資料を横断し、kintone関連の過去提案・開発の文脈を短時間で拾い直す例。ナレッジの「検索」から「要約」までを同一ツール上で回せます。
出典:当社社内の Notion 画面キャプチャ(Aurant Technologies)。
Notion AIと営業管理・売上管理シートのダッシュボード
図4. 簡易的な予実・パイプラインの可視化を Notion 上で回す例。新規案件の獲得時には、自然文(例:「株式会社〇〇案件 100万円」)を AI に渡してダッシュボード側へ反映させるなど、入力の摩擦を下げる使い方もしています。
出典:当社社内の Notion 画面キャプチャ(Aurant Technologies)。

エンジニア・マーケ中心の管理は「GitHub」と「Confluence」

開発部門やマーケティング部門が主導するプロジェクトでは、GitHubを中心にドキュメントや仕様を管理しています。個人のちょっとした開発内容もGitHubにまとめ、チームで共有するようにしています。また、社内規定などの全体管理にはConfluenceを併用し、情報にアクセスしやすくしています。

資料管理と名刺管理の工夫

提案資料や見積書などのファイル置き場にはGoogle Driveを使っています。

日々の営業でいただく名刺は、そのままにしておくと属人化しやすいため、Eight Teamkintoneを連携させて管理しています。スマホで名刺を読み込むとデータ化され、APIを通じてkintoneのデータベースに自動で入ります。Eight側で転職や役職変更が更新された場合も、kintoneに反映される仕組みにしており、手入力を減らしつつ顧客データを最新に保っています。

kintoneをハブにした複数システム連携の概念図
図5. kintoneを中心に、会計や外部サービスとデータを行き来させる構成の一例(名刺・顧客DBのような「現場起点のマスタ」にも同様の考え方が使えます)。
出典:Aurant Technologies ブログ「kintone×freee連携の実務ガイド」掲載の図版を引用。

2. あえて「専用ツール」を使わない、フロントとセキュリティの最適解

世間では「マーケティングには高額なMAツールを」「セキュリティにはIDaaSを」と言われがちですが、私たちは本当にそれが必要かをシビアに判断しています。

Webサイトは「WordPressを自社カスタマイズ」

自社サイトからのリード獲得・運用において、外部の高額なマーケティングスイートは入れていません。汎用的なWordPressをベースに、テーマを自社でカスタマイズして構築しています。Web上の更新が比較的容易なため、ここに過剰なツール投資は不要と判断しているからです。

パスワード管理は「kintone」に集約

増え続けるSaaSのパスワードについても、専用ツールは入れていません。(※過去、組織規模が大きかった時期は freee人事労務 などを活用していたこともありますが、現在のフェーズでは最適化しています。)

現在はkintone上にパスワード管理の仕組みを構築し、必要なときに安全かつスムーズにアクセスできる環境にしています。無駄なシステムコストを抑える工夫の一つです。

セキュリティについて

パスワードやアクセス管理の具体的な設計は、組織の規模とリスク許容度で最適解が変わります。本稿は当社の実例の共有であり、すべての企業に同じ構成を推奨するものではありません。

3. プロジェクト管理・工数管理を「あえて内製化」する理由

案件受注後のプロジェクト進行やスケジュール・工数管理は、既製SaaSだと「操作がしっくりこない」「他システムとつながらない」「人数分のアカウント代がかさむ」といった不満が出やすい領域です。そのため当社では、あえて既製SaaSに頼らず、独自のWebAPPとして内製化しています。

法対応と現場の使いやすさを両立する「kintone×WebAPP」

勤怠は法的にも客観的な記録(タイムカードやログなど)が求められます。建設業では2024年問題もあり、直行直帰の現場で正確な時間を把握する必要があります。

こうした要件と現場の使いやすさを両立するため、kintone自社開発WebAPPを連携させています。現場の作業員向けには、kintoneで極めてシンプルな勤怠打刻アプリを用意し、スマホからワンタップで打刻できるようにしています。

動画1. 現場のスケジュール管理・施設・リソースの押さえを、kintone 上の Scheduler 的なアプリで整理する提案イメージ。打刻・稼働データとあわせ、「誰が・どこで・いつ」を一本の線で見える化する文脈で活用しています。
出典:当社デモ動画「「kintone-Schedulerアプリ」のご提案(mp4)」を埋め込み。
kintoneでアサイン状況と月次稼働率を可視化する例
図6. kintone上でリソースのアサインや稼働を可視化する例。当社では、このような「現場で触る層」と「集計・予実に回す層」を分けて設計しています。
出典:kintone×freee連携の実務ガイド」掲載の画面を引用。
動画2. kintone や会計ツール側に溜まった取引・工数の流れを、会計レポートとして俯瞰するイメージ。現場の打刻・稼働とセットで「数字の筋」を確認する用途です。
出典:当社デモ動画「動画プロジェクト-26.mp4」を埋め込み。

予実管理とAI分析を組み込んだプロジェクト管理

kintoneに蓄積される「誰が・どの現場で・何時間稼働したか」という工数データを、API経由で自社開発のプロジェクト管理WebAPPへ連携させます。このWebAPPはホワイトボードのような直感的な画面にしつつ、裏側ではSalesforceなどのCRMともつながっています。

Salesforceからの受注金額や契約条件と、kintoneからの実働工数をWebAPP上で突き合わせ、予実管理やコスト超過の予兆検知(AIを含む分析)に使っています。SaaSのライセンス費用を抑えつつ、現場の使い勝手・法対応・データの可視化を両立できる構成です。

動画3. 自社開発のプロジェクト管理WebAPPの操作イメージ。ホワイトボード的な画面で案件を俯瞰しつつ、裏側では CRM・工数データと突き合わせる構成です。画面上の数値・金額はデモ用のサンプルです。
出典:当社デモ動画「プロジェクト管理(無音版).mp4」を埋め込み。
AIモジュールを活用した営業フロー・システム構成のイメージ
図7. 営業フローとシステムをモジュールとして捉え、CRM・会計・独自WebAPPを組み合わせるイメージ。プロジェクト管理WebAPPも同じ発想で「自社の最適解」として位置づけています。
出典:Aurant Technologies ブログ「「いきなりAI」はなぜ失敗する?モジュール化されたAIで営業・マーケティングを劇的に高度化する方法」掲載の図版を引用。

前編のまとめ:自社の業務にシステムを合わせる

今回は、当社が実践しているドキュメント管理の使い分けと、プロジェクト/工数管理の内製化(kintone×WebAPP)を紹介しました。

業務をシステムに無理に合わせるのではなく、SaaSの良い部分だけを使い、足りない部分や不要なコストは自社で作って連携する——これが、コストを抑えつつ業務を回すためのポイントだと考えています。

後編では、バックオフィス(会計・請求)の仕組みと、AIエージェント(Claude)を活用して1人あたりの成果がどう変わり、経営判断がどう変わったか——いちばんお伝えしたい部分に踏み込みます。

▶︎ 後編はこちら:【自社実践・後編】SaaSの限界をどう超えるか。バックオフィスとAI運用の実務

Aurant Technologies

Aurant Technologies — CX to Backoffice DX の支援と、自社における実装・運用の両面に関与しています。

社内スタックの整理や、WebAPP・kintone連携の相談

「うちはどこから手を付けるべきか」が曖昧な場合も、現状のツールと業務フローから一緒に整理できます。

お問い合わせ(無料)

ヒーロー画像は、当社ブログ「kintone・Salesforce、CRM・MAだけでは足りないときはWebAPP」掲載のキービジュアルと同一素材です。図3・4は当社 Notion の画面キャプチャ、動画1〜3は当社アップロードのデモ素材です。その他の静止画は各出典リンク先の記事からの引用であり、著作権は Aurant Technologies に帰属します。掲載ツール名は各社の商標です。

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aurant technologies 編集

上場企業からスタートアップまで、数多くのデータ分析基盤構築・AI導入プロジェクトを主導。単なる技術提供にとどまらず、MA/CRM(Salesforce, Hubspot, kintone, LINE)導入によるマーケティング最適化やバックオフィス業務の自動化など、常に「事業数値(売上・利益)」に直結する改善実績多数。

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