【導入事例】LINEを一斉配信からセグメント配信へ。来店・購買データと連携し、再来店・リピートを改善した飲食・小売業A社の導入の裏側
LINE公式アカウントの友だちは増えたものの、全員への一斉配信で内容が刺さらずブロックも発生、来店・購買データとも連携できていなかった飲食・小売業A社。友だちと顧客データを名寄せ連携し、属性・来店頻度でのセグメント配信とステップ配信を設計。開封・クリック・来店を可視化し、配信の改善を週次で内製に回せる体制を構築しました。ご担当者様にお話を伺いました。

本事例は、実際の導入事例をもとに構成しています。企業様のご協力により、課題の実態、導入経緯、導入後の変化についてお聞きした内容をまとめています。LINE公式アカウントの活用・配信改善をご検討の際の参考にしていただければ幸いです。
友だちは増えたが「一斉配信」で効果が頭打ち
導入前に抱えていた課題について教えてください。
LINE公式アカウントの友だちは順調に増えていたのですが、配信は基本的に全員への一斉配信でした。そのため、興味のない情報も一律に届いてしまい、内容が刺さりにくく、配信のたびにブロックが一定数発生していました。誰にいつ何を送るべきかは担当者の感覚に頼っており、配信の良し悪しを振り返る材料も乏しい状態でした。
加えて、LINEの友だちと、実際の来店・購買データがつながっていなかったため、「よく来てくださる方」「しばらく来店のない方」を区別して配信することができませんでした。クーポンやキャンペーンを打っても、それが再来店やリピートにどれだけ寄与したのかを測れず、施策の優先順位を決めづらいというジレンマがありました。
配信:全員一斉配信で内容が刺さらず、ブロックが発生
データ:LINE友だちと来店・購買データが未連携、出し分け不可
測定:配信が再来店・リピートに与えた効果を測れない
課題の具体例:ブロック増と、感覚頼りの配信
例えば、来店直後の方にも長期間ご来店のない方にも同じ内容を送ってしまい、頻度が合わずにブロックされる、という場面がありました。逆に、再来店を促したい層に向けた案内が十分に届かず、機会を逃していたこともあります。配信内容も「なんとなく良さそう」で決めており、結果を数値で振り返って次に活かす、というサイクルが回っていませんでした。属性や来店頻度に応じて出し分けられる仕組みが必要だと感じていました。
顧客データと連携し、セグメント/ステップ配信へ
どのような形で導入されましたか?
まず、LINE公式アカウントの友だちと、来店・購買データ(CRM)を名寄せして連携できる仕組みを整えました。その上で、友だちを属性・来店頻度・購買傾向でセグメント化し、セグメントごとに内容を出し分ける配信と、来店後のフォローなどのステップ配信を設計。配信結果(開封・クリック・その後の来店)を可視化し、週次で振り返って改善する運用にしています。
ポイントは、配信ツールを入れて終わりにせず、配信設計→配信→効果測定→改善のサイクルを社内で回せるようにしたことです。既存のLINE公式アカウントや店舗オペレーションは活かしつつ、データの持ち方と配信の考え方を「刺さる配信」に向けて組み替えました。
配信の管理画面では、セグメントの指定、配信予約、配信後のステータスや反応を一覧で確認できるようにし、誰が見ても状況を把握できることを重視しました。
配信フロー:設計→配信→効果測定→改善
運用は週次を基本にしています。まず来店・購買データをもとにセグメントを見直し、それぞれに合った内容とタイミングで配信を設計。配信後は、開封・クリックやその後の来店を確認し、反応の良かった配信・悪かった配信を振り返って次の設計に反映します。判断の根拠が画面に残るため、配信のノウハウが担当者個人ではなくチームに蓄積されていきます。
| サイクル | 社内で行うこと |
|---|---|
| ① 設計 | 来店・購買データで友だちをセグメント化し、内容とタイミングを設計 |
| ② 配信 | セグメント別配信・来店後のステップ配信を実施 |
| ③ 効果測定 | 開封・クリック・その後の来店を可視化し週次で共有 |
| ④ 改善 | 反応をもとに配信内容・対象を見直し、次の設計へ反映 |
一斉配信から「刺さる配信」へ(Before/After)
導入後の効果を教えてください。
相手に合わせて内容を出し分けられるようになったことで、配信が以前より受け取ってもらいやすくなり、ブロックの発生も抑えられている実感があります。来店データと配信がつながったことで、しばらくご来店のない方への再来店の後押しや、常連の方へのお知らせなど、狙いを持った配信ができるようになりました。何より、配信結果を数値で振り返れるため、次に何を送るかをチームで判断でき、改善のサイクルが回り始めたことが大きな変化です。
| 観点 | Before(導入前) | After(導入後) |
|---|---|---|
| 配信 | 全員一斉で内容が刺さりにくい | 属性・来店頻度でセグメント配信 |
| データ | LINEと来店・購買が分断 | 名寄せ連携で狙いを持った配信 |
| 改善 | 結果を振り返れず感覚頼り | 効果を可視化し週次で改善を内製 |
配信:相手に合わせた出し分けで受け取ってもらいやすく、ブロックを抑制
データ:来店・購買と連携し、再来店/常連向けに狙いを持った配信
改善:開封・クリック・来店を可視化し、週次で改善を内製
これまでは全員に同じ配信をしていて、正直「送って終わり」でした。相手に合わせて出し分け、結果を見て次を考えられるようになり、配信が再来店にちゃんとつながっている手応えがあります。
飲食・小売業A社 販促担当者
今後の展望と、LINE活用を検討する方へ
今後は、配信の内容やタイミングの最適化をさらに進め、来店予測なども取り入れながら、一人ひとりに合った案内に近づけていきたいと考えています。店舗スタッフが現場で気づいたことを配信設計に反映できるよう、運用の輪も広げていく予定です。
LINE活用を検討される場合は、友だちを増やすことと同じくらい、「誰に何を届けるか」を出し分けられるデータの土台づくりが重要だと感じています。配信ツールの導入だけで終わらせず、効果測定と改善を回す運用までをセットで設計することで、配信が再来店・リピートにつながり、ノウハウも社内に残っていくと実感しています。
※本事例は実際の導入事例をもとに構成しています。企業名は匿名化し、表現を調整している部分があります。図版・画面はイメージです。