AI・データ統合 マーケティング支援 広告・AD-AI

【導入事例】広告運用を内製化。AIで分析〜可視化、改善サイクルまで社内で回せる体制を構築した小売・EC業A社の導入の裏側

複数の代理店・媒体に外注し、月次レポートは届くものの改善の判断過程が社内に残らず、打ち手も後手に回っていた小売・EC業A社。各媒体のデータをAPIで集約し、AIによる要因分解・異常検知と媒体横断のBIダッシュボードを整備。分析〜可視化〜改善のサイクルを社内(内製)で週次に回せる体制を構築しました。ご担当者様にお話を伺いました。

本事例は、実際の導入事例をもとに構成しています。企業様のご協力により、課題の実態、導入経緯、導入後の変化についてお聞きした内容をまとめています。広告運用の内製化・データ活用をご検討の際の参考にしていただければ幸いです。

外注依存で「なぜ改善したか」が社内に残らなかった

導入前に抱えていた課題について教えてください。

広告運用は複数の代理店・媒体に分かれて外部にお任せしており、社内には月次のレポートが届く形でした。数字は共有されるものの、「なぜ良くなったのか」「なぜ悪化したのか」という判断の過程が社内に残らず、施策の意図がブラックボックスになりがちでした。媒体ごとにフォーマットも異なるため、横断で見比べるのにも手間がかかっていました。

また、気になる数字があっても、確認や方針変更のたびに外部とのやり取りが発生し、打ち手までに時間がかかっていました。事業側からは「広告の良し悪しを自分たちの言葉で説明できるようにしたい」「改善のノウハウを社内に蓄積したい」という声が強まっており、運用の内製化とデータ基盤の整備を同時に進める必要があると感じていました。

Before:導入前の課題まとめ

可視化:媒体ごとにレポートが分断、横断で見比べにくい

スピード:確認・方針変更のたびに外部とのやり取りで打ち手が遅れる

ノウハウ:改善の判断過程が社内に残らず、属人化・ブラックボックス化

課題の具体例:レポートは届くが打ち手が遅い

例えば、ある媒体のコンバージョンが落ち込んでいても、要因(クリエイティブ・入札・季節要因など)の切り分けが手元でできず、外部への確認を挟むため、対応が翌週以降になることがありました。逆に好調な要因も、感覚的な説明にとどまり、他媒体や次の施策に横展開しづらい状況でした。数字は毎月受け取っているのに、意思決定に活かしきれていないというジレンマがありました。

AIで分析し、ダッシュボードで可視化、改善は社内で

どのような形で内製化を進めましたか?

各媒体の運用データをAPIで自動取得してデータ基盤に集約し、媒体横断で名寄せ・統合する仕組みをまず整えました。その上で、AIによる分析(増減の要因分解、異常値の検知、配分・改善の示唆)を組み込み、結果をBIダッシュボードで媒体横断に可視化。運用チームがその画面を見ながら、週次で改善アクションを自分たちで判断・実行できる体制にしています。

ポイントは、AIやダッシュボードを「レポートの自動化」で終わらせず、分析→可視化→改善→次の分析というサイクルを社内で回せるように設計したことです。既存の媒体アカウントや管理体制は活かしつつ、データの持ち方と見せ方、そして意思決定の流れを内製向けに組み替えました。

分析〜可視化〜改善を社内で回す全体像各広告媒体運用データ(API取得)データ基盤収集・名寄せ媒体横断で統合AI分析要因分解・異常検知配分・改善の示唆ダッシュボード媒体横断で可視化週次で共有運用チーム改善アクション(内製)改善結果を次サイクルの分析へフィードバック
分析〜可視化〜改善を社内で回す全体像

ダッシュボードは、経営・事業・運用の誰が見ても状況を掴めることを重視し、媒体横断のKPI、トレンド、AIによる示唆、キャンペーン一覧を1画面に集約しています。

広告横断ダッシュボード今週先週比ROAS4.2xCPA¥コンバージョンAIインサイト媒体別トレンド運用中目標キャンペーン
広告横断ダッシュボードのイメージ(数値・画面はイメージです)

運用フロー:分析→可視化→フィードバックのサイクル

運用は週次のサイクルを基本にしています。まずAI分析で前週からの増減要因と異常値を洗い出し、ダッシュボードで媒体横断に確認。そこから運用チームが改善アクションを決めて実行し、その結果を翌週の分析に取り込みます。判断の根拠が画面上に残るため、施策の意図がチーム内で共有され、ノウハウが社内に蓄積されていきます。

サイクル 社内で行うこと
① 分析 AIで増減の要因分解・異常検知、注目すべき媒体/施策を抽出
② 可視化 媒体横断のダッシュボードで状況と示唆を共有
③ 改善 運用チームが打ち手を決めて実行(内製)
④ 振り返り 結果を次サイクルの分析にフィードバック、判断根拠を蓄積

内製化で変わったこと(Before/After)

導入後の効果を教えてください。

媒体をまたいだ状況を1画面で把握できるようになり、気づきから打ち手までのスピードが上がりました。AIの示唆をたたき台に、運用チームが自分たちで改善を判断・実行できるため、外部確認による待ち時間が減っています。何より、改善の判断過程が社内に残るようになり、「なぜ良くなったのか」を自分たちの言葉で説明できるようになったことが大きな変化です。外注コストの掛け方も、任せる領域と内製で回す領域を切り分けて見直せるようになりました。

観点 Before(導入前) After(導入後)
可視化 媒体ごとに分断、横断で見比べにくい 媒体横断のダッシュボードで一元的に把握
スピード 外部確認を挟み打ち手が遅れる 気づきから改善アクションまでを社内で完結
ノウハウ 判断過程が残らず属人化 判断根拠が画面に残り、社内に蓄積
After:導入後の変化

可視化:媒体横断のKPI・トレンド・AI示唆を1画面で共有

スピード:分析〜可視化〜改善を週次サイクルで内製

ノウハウ:改善の判断過程が社内に蓄積、説明できる状態に

数字は毎月もらっていましたが、なぜそうなったのかが分からず、打ち手も後手に回っていました。分析から可視化、改善までを自分たちで回せるようになり、広告の良し悪しをチームの言葉で説明できるようになりました。

小売・EC業A社 マーケティング責任者

今後の展望と、内製化を検討する方へ

今後は、AI分析の対象をクリエイティブの評価や需要予測にも広げ、より前倒しで打ち手を検討できるようにしていきたいと考えています。ダッシュボードも、事業側の指標(売上・在庫など)と接続し、広告と事業成果のつながりをより明確にしていく予定です。

広告運用の内製化を検討される場合は、いきなり全てを内製化するのではなく、「どの判断を社内で持ちたいか」を先に決め、そのために必要なデータの持ち方と見せ方から整えるのがおすすめです。分析・可視化の仕組みと、改善を回す運用フローをセットで設計することで、ノウハウが社内に残り、スピードと納得感の両方が得られると実感しています。

この事例と同じ仕組みを、自社でも試したい方へ

本事例のような取り組みを、御社の状況に合わせてご提案します。今お使いの仕組みを活かしたまま始められます。まずはお気軽にご相談ください。

無料で相談する

※本事例は実際の導入事例をもとに構成しています。企業名は匿名化し、表現を調整している部分があります。図版・画面はイメージです。

この事例をヒントに、次の一歩へ

同種の課題がある場合は、無料ヒアリングで現状整理からご一緒します。資料はメール登録後にダウンロードできます。

無料で相談する 資料をダウンロード 他の事例を見る